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伝達関数の周波数特性

ある伝達関数の入出力の位相差は、周波数伝達関数の虚数部を実数部で割ったものの逆正接関数、とある書物にありました。 正接関数、つまりtanですから、この逆関数の取り得る値の範囲は-π/2からπ/2までです。 つまり、伝達関数の周波数特性としての入出力の位相差の絶対値は、高々π/2ということになりますが、私の理解は正しいでしょうか? 高々π/2ではなく、これを超えることがありえますか?

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  • info22
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回答No.3

>このnを機械的に求める方法はあるのでしょうか? 例えばG(s)=1/s・1/sならばn=-1ということは、G(s)の機能的な意味合い(積分を2回)から分かりますが、意味に基づいて判断するのではなく、G(s)の形から知る方法はないのでしょうか? すでにこの回答は以下のように書いているのですがお分かりになりませんか? >伝達関数G(S)を複素伝達関数G(jω)で表し、角周波数を0→∞と変化させるとG(jω)の位相がどのように変化していくがわかると思います。 >G(s)=1/s・1/s の場合に当てはめますと G(jω)=1/(jω)^2から(1/j)^2=(e^(-jπ/2))^2=e^(-jπ) つまり複素面の位相角として -π=-180°が出てきます。 つまり G(s)=1/s・1/sの位相角は 1/sの位相角が-π/2,2つ掛け算になっていますから2倍の -πと分かるのです。 この例ではハッキリしませんのでもう1つ例 G(s)=(1+s)/{s(2+3s+s^2)}の場合の位相角を求めてみます。 G(jω)=(1+jω)/[(jω){({2+3jω+(jω)^2}] θ={(1+jω)の位相角} -{(jω)の位相角}-[{2+3jω+(jω)^2}の位相角] ωを0から∞まで変化させるとき 第1項{(1+jω)の位相角}は0からπ/2まで変化します(n=0) 第2項{(jω)の位相角は -π/2 (n=0) 第3項[{2+3jω+(jω)^2}の位相角]は 0から πまで変化します。 (ω=0~√2まではn=0,ω=0~√2まではn=1) といった具合です。 G(s)の分子・分母を因数分解する。実数係数の範囲で分子・分母は一次か二次の因数の積に因数分解できます。一次因数は0~π/2の範囲で位相が変わります(n=0)。2次の因数は0からπの範囲で位相が変わります(ωが小さいときn=0、あるωを超えるとn=1)。 G(jω)の全体の位相角は、分子の位相角の符号を+、分母の位相角の符号を-として、すべての因数分加算すれば良いですね。

whitePC
質問者

お礼

A(ω)を0以上の実数として、G(jω)=A(ω)exp(θ(ω))と表すときのθ(ω)が位相ということですね。 手元の書物が端折った書き方をしていて理解不足でした。ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • info22
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回答No.2

逆正接関数は多価関数ですが、数学では主値で扱います。実際の位相はθ(-π/2~π/2,主値)±nπです。 tanθ=√3を満たすθはといったらθ=π/3±nπですね。 言い換えれば arctan(√3)=π/3±nπ いくらでも±π/2の範囲を超えます。 例えば入出力の位相差がπ/6の伝達関数を持ったブロックを10段接続すると、(π/6)×10=5π/3 > π/2の位相差が発生します。 >伝達関数の周波数特性としての入出力の位相差の絶対値は、高々π/2ということになりますが、私の理解は正しいでしょうか? 正しくありません。形式的に数学的に主値をとって計算することでおかしな結果が出ます。 伝達関数G(S)を複素伝達関数G(jω)で表し、角周波数を0→∞と変化させるとG(jω)の位相がどのように変化していくがわかると思います。π/2など超えて変化します。

whitePC
質問者

補足

伝達関数G(s)の入出力の位相差は、周波数伝達関数G(jω)の虚数部を実数部で割ったもののarctanにnπを加減算したもの、ということですね? では、このnを機械的に求める方法はあるのでしょうか? 例えばG(s)=1/s・1/sならばn=-1ということは、G(s)の機能的な意味合い(積分を2回)から分かりますが、意味に基づいて判断するのではなく、G(s)の形から知る方法はないのでしょうか?

  • foobar
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回答No.1

位相差はπ/2を超えることは多いです。 (二次以上の伝達関数だと、まず超える領域があると思ってよいかと思います。 例えば、1/(1+ks+s^2) の二次LPFだと、周波数が充分高い領域では、位相は-πになります。) arctanの主値は-π/2からπ/2の範囲ですが、arctan自体は多価関数(だったかな?一つの値に対して、複数の値を持つ関数)ですので。 (位相は2πの周期性があるのですが、少なくとも0から2π、もしくは-πからπの範囲で示さないと、いろいろ不都合が起きます。)

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