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(265)Their woolly sheep……この英文はどう訳せばよいでしょうか
QA265 Their woolly sheep are laden with fleeces; their women bear children like their parents. They flourish continually with good things, and do not travel on ships, for the grain-giving earth bears them fruit. (ll. 238-247) But for those who practise violence and cruel deeds far-seeing Zeus, the son of Cronos, ordains a punishment. ためし訳 彼らの毛の豊かな羊は羊毛の採れるイアデンであり、女性は親に似た子供たちを生む。彼らは絶えず善い事とともに繁栄し、船で旅することはなかった。 というのも、穀物を与える大地が彼らに実りをもたらすからである。 (ll. 238-247) しかし、暴力を振るったり、凶暴な振る舞いをする者に対して、遠くを見るゼウス、クロノスの息子は罰をお命じになる。 質問 直訳志向です。 (1)for the grain-giving earth bears them fruitについて 短縮すれば、For the earth bears them fruitです。 bearは多義ですが、「もたらす」と訳せるでしょうか;この語は辞書にない。 「というのも、AがCにBをもたらすからである」 次に、fruitについて、「果物」を連想しますが、「果実」の意味ではないか。 「実り」と考えられます。 (2)They flourish continually with good thingsについて good thingsは「善いこと」の意味で、「幸」、「善行」の意味もあると思う。 だが、次行のviolence, cruel deedsと対比の意味が強いと思われま す。「絶えず、幸に恵まれて繁栄した」の方がよいでしょうか。 (3)far-seeing Zeusについて (264)にall-seeing Zeusがありました。 これらは定型化された修飾句と考えられます。 seeingは「見る」の意味か「予見」の意味かは不明です。 直訳志向なので、「遠くを見るゼウス」「全てを見るゼウス」としました。 以上のような考え方をしました。 不自然なところがあればご指摘いただきたいと思います。
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(1) お考えのとおりだと思います。 日本語で「実り」のことを「大地の恵み」などとも言いますから、「恵み」も候補に入るかも。 (2) 異論ありません。 (3) far-seeing は、「すべてを見るゼウス」だと思います。 「遠くまでも見ることができる」ということは、もちろん「近く」も見ることができるわけで、「見ることのできない場所はない」というわけです。 どこで何が起っているか生じているかを、「すべて見る」ことが出来るのですから、#1 の Nannette さんの「すべてお見通し」という訳も面白いなと思います。 * その他 Nannette さんが素敵な訳をつけて下さったので、そちらも併せて読ませてもらいました。 「彼らの女性たちは」という訳は、その前に「彼らが飼う・・・」とあるので、私には「人間」という意味で訳されていると読めました。 個人的には、「彼らの女性たちは」という表現よりも「女たちは」というすっきりした訳し方を好みますけれども、意味の上では問題ないと思います。 なお、Andromacke さんが筆を滑らせた(?)のかもしれませんが、sheep は単数形も複数形も sheep のままなので、sheeps というのはあり得ません。 また、「肥沃な土地に穀物を実らせ」という訳については、たしかに英文の上では earth が主語という形にはなっております。 しかし、日本語の表現としては、許容範囲だと思います(完全な直訳にすると、日本語の文章としては読みにくいと考えられたのではないでしょうか)。 その文の全体を、なるべく直訳に近く訳せば「彼らは幸いに恵まれて繁栄を続ける。そして、船出することもない。なぜなら、豊穣なる大地が豊かな恵みをもたらしてくれるからである」とでもなるでしょうか。
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- Nannette
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彼らが飼う毛足の長い羊たちは羊毛を沢山与えてくれる、彼らの女性たちは親がそうしたように子供たちを産む。船で移動することをやめた彼らは、肥沃な土地に穀物を実らせ、こうした産物によって絶えることなく栄えつづけた。しかし、暴力を振るったり、凶暴な振舞いをする者に対しては、千里眼を持つクロノスの息子ゼウスは懲罰を命じた。 これは旧約聖書の一節なのでしょうか。 上に書きましたのは全体の意味を捉えるためだけの私の勝手な意訳ですが、ここで気がついたことは、すべて現在形で書かれていることです。しかし、それでは日本語としては成立しませんから、過去形で訳しています。 1) bearはたしかに多義ですから、bears them fruitとつながることで「彼らに産物をもたらす」と訳していいと思います。 (2)They flourish continually with good thingsを「絶えず、幸に恵まれて繁栄した」は要を得たいい訳だと思います。 (3)far-seeing Zeusについてはお説の通りですが、こごては「千里眼の」とか「すべてお見通しの」といったように私は解釈しました。いかがでしょうか。
お礼
これは古代ギリシャのヘーシオドス作『仕事と日々』の英訳の一節です。 回答の中で疑問に思うこと (1)(They) do not travel on shipsについて 「彼らはやめた」と訳されましたが、do notまたはdid not でよいかと思います。(doを止めたと読めないことはないが) (2)their women bear children like their parentsについて ふと気がつくことは、theirはsheepsのことでしょうか。 直前のsheepは単数ですが、意味としては複数とも解釈できます。 この前の文章を見ると、性をもつ複数はmenだけです。 likeが「親と同じように」という表現から、人間ではなく、羊と解釈され たのかなと思いました。 質問者は人間と解釈しました。 their womenというから、男性の妻の女性という解釈です。 (雄の羊たち)の妻の牝の羊たちは親がそうしたように子を産む」 この表現はありうることです。 ただ、牝の羊をwomenというのは、どうでしょう。 しかし、まだ、どちらとも言えない、面白い解釈だと思います。 (3)for the grain-giving earth bears them fruit. について 「彼らは肥沃な土地に穀物を実らせ」と訳されましたが、 これはfor文であり、主語はearthですので、少し違うと思います。 (2)については、なお見当の余地があります。 回答を追加して、ご意見をお寄せ下さい。 ありがとうございました。
補足
この欄をお借りして、 回答へのお礼欄に「回答を追加して、ご意見をお寄せ下さい」と 書きましたが、bakanskyさんの回答の通り、質問者が回答の真意を掴み切れなかったことをお詫びします。そして、卓越した解釈がなされていたことに感謝します。、 この質問を締め切らせて頂き、次の回答に期待します。 ありがとうございました。
お礼
bakanskyさんの 「彼らは幸いに恵まれて繁栄を続ける。そして、船出することもない。なぜなら、豊穣なる大地が豊かな恵みをもたらしてくれるからである」 という訳は見事だと思いました。 直訳志向で、これ程、自然な文章になるということ、 どこにも、無理がないということ。 いろいろな訳し方がありますが、こうした領域があるのだと 強く感じました。 ありがとうございました。