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ルジャンドル変換の凸性条件とは?
- ルジャンドル変換の凸性条件について説明します。
- ルジャンドル変換では、xの関数xp-y(x)を最大にするようなxを選びます。
- この凸性条件は、一意的な値を得るために物理で用いられる人為的な条件です。
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No.1のお礼に対して。 Landauの擬似自由エネルギーを想定されているのでしょう。 これは転移温度以下ではおっしゃるように、2重井戸型ポテンシャル [f(x)=-x^2+x^4]のような関数になっています。 これについてもやはり「熱力学 =現代的な視点から」 の10-3章をご覧ください。 これによりますと、Landauの擬似自由エネルギーは、下に凸ではない 領域があるので、熱力学的な系のHelmholtzの自由エネルギーではあり得ない とのことです。 しかし、この自由エネルギーをLegendre変換(もどき?)して、 Gibbsの自由エネルギーを得ることが出来ます。 当然のことながら、情報の一部が失われてしまうので、逆変換を しても元には戻りません。しかし、逆変換したものは、 Helmholtzの自由エネルギーとなります。 本来はこのHelmholtzの自由エネルギーを使うべきなのでしょうけれども、 便宜上、Landauの擬似自由エネルギーを使っているものと思います。 Landauの擬似自由エネルギーをLegendre変換しようとすると、 ご質問にあるように、複数出てきてしまいます。 ここで、xの関数xp-y(x)を最大にするようなxを選ぶということは、 本来のHelmholtzの自由エネルギーの唯一のLegendre変換のxを選択した ことに対応していると思います。
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- physicist_naka
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ルジャンドル変換は、下に凸な関数に対して定義されています。 例としてあげられているy(x)=x^3は、下に凸ではありませんので、 定義できません。xの範囲をx>0にとれば可能です。 (3)式の x=+√(p/3) (1/3が抜けてました。)を選択するというのは こういうことでしょう。 参考文献を挙げておきます。 「熱力学=現代的な視点から」田崎晴明著の付録H
お礼
お礼の返事が遅くなりまして申し訳ありません。 改めて、ありがとうございました。 さて、紹介して頂いた「熱力学=現代的な視点から」を読みました。 Legendre変換は下に凸な関数に対して定義されており、上に挙げた関数の例は確かに、x<0の領域で不適切な関数でした。そういう関数はLegendre変換すること自体がナンセンスなんでしょうね。 しかし物理では、2重井戸型ポテンシャル[f(x)=-x^2+x^4]のような関数を「平気で」Legendre変換しますが、「熱力学=現代的な視点から」にもあるように、そのような関数f(x)をLegendre変換しようとすると、f(x)の情報の一部が失われてしまう様です。 では、物理でf(x)をLegendre変換することの正当性はどういう理由なのでしょうか? たいぶ長くなってしまいましたが、御存じであれば、お教え下さい。
お礼
またまた、お礼が遅くなり、失礼しました。 とても明快なご説明に、もやもやしていたものが薄れて行きました。 有り難うございました。