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原子核と崩壊について
-dN=λNdtを積分してt=0における親元素の数をN(0)とすると、N=N(0)e^(-λt)が成り立ちます。 そこで、 核崩壊において、平均寿命はτ=1/λとなるのですが、 なぜ、τ={∮(0→∞)te^(-λt)dt}/{∮(0→∞)e^(-λt)dt}の計算の結果が平均寿命といえるのでしょうか? この計算の意味を教えていただきたいです。
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No.1です。補足に書かれたことについて。 >教科書で、平均寿命τ={∮(0→∞)te^(-λt)dt}/{∮(0→∞)e^(-λt)dt}=1/λと書いてあるのですが、この積分は一体どこからやってきたのかということです。 この式そのものについては、その意味するところは次のような感じでしょうか。 (1)分母の {∮(0→∞)e^(-λt)dt} は、結局「1/λ」ですよね? 本当は、t=0~∞の間に崩壊する原子核の総数 N(0) を出したいので、 λN(0) をかけて、 λ{∮(0→∞)N(t)dt} = λN(0){∮(0→∞)e^(-λt)dt} = N(0) と書いた方が分かりやすいと思います。 (2)分母を(1)のようにすると(ご指定の式に λN(0) がかかる)、分子は λN(0){∮(0→∞)t・e^(-λt)dt} = {∮(0→∞)t・λN(t)dt} と書けます。 λN(t) は、時刻 t に崩壊する原子核の数です(一番最初の微分方程式)。これに時刻 t をかけているということは、寿命 t で崩壊する原子核の数に、寿命 t をかけている、ということです。 人間の平均寿命を計算するときでも、x歳で死亡する方の人数N(x)に死亡年齢 x をかけて、これを全年齢で加算して、全人数で割って Σ(x・N(x))/Σ(N(x)) で計算しますよね? この Σ(x・N(x)) と同じ計算を、分子でしているということです。 (3)以上から、 ・分子では、寿命 t に、 寿命 t で崩壊する原子核の数をかけて、全時間で積分している。これは、人間の平均寿命計算で、死亡年齢と、その年齢で死亡した人数をかけて、全年齢で積算するのと同じ。 ・分母では、崩壊した全原子核数を計算している。これは、人間の平均寿命計算で、死亡した人の総数を計算しているのと同じ。 ということで、人間の平均寿命計算と同じような、一種の「寿命の期待値」を計算している、ということです。
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- Tacosan
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分子や分母にある和が積分にかわっただけで, 本質はその「平均寿命」と同じ計算です. τ = ∫t[λe^(-λt)]dt と書いた方がいい?
- Tann3
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原子核の数が1/2になる時間を「半減期」と言います。「1/2になる」ということで、その定義は何の疑問もなく理解できますね。 N(t)=(1/2)N(0) となる t を求めればよく、 半減期= ln2/λ ≒ 0.693/λ となります。 それでは、平均寿命:τ=1/λ は? 「原子核の数が 1/e になる時間」ということです。 何故? ということではなく、そう定義したのです。 平均寿命= ln(e)/λ = 1/λ ≒ 半減期/0.693 ということです。 「半減期」と「平均寿命」は、定義が異なるだけで、同じ意味合いの数値ということです。
補足
半減期と、平均寿命の意味は理解できました。ありがとうございます。もう一つ聞きたいのは、教科書で、平均寿命τ={∮(0→∞)te^(-λt)dt}/{∮(0→∞)e^(-λt)dt}=1/λと書いてあるのですが、この積分は一体どこからやってきたのかということです。3人の人、それぞれの寿命か90,85,95歳だとすると、平均寿命は(90+85+95)÷3 ですよね、この積分において、なぜte^(-λt)の定積分をe^(-λt)の定積分で割るという計算を通して、平均寿命がでるのかということです。もしこれが、一つ一つの崩壊時間の和/元々の原子核の数という意味になっていないと思うのです。