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なぜか考え方によってLM曲線のシフトの様子が異なる

どちらも正しいように見える二つの異なったアプローチでLM曲線のシフトを考えると、なぜか結論が真逆になり困りました! 考えているのは、LM曲線が垂直型のときの金融政策の効果です。つまり貨幣需要の利子弾力性がゼロのケースです。 このとき、 ひとつ目の考え方:金融政策を行うと、従来の曲線上では超過供給があります。よって再び均衡するまで利子率が低下します。(貨幣の需要と供給で利子率が決まると言う仮定通り。)つまりLM曲線は下にシフトします。 また、 二つ目の考え方:超過供給があるとき国民所得が増えることでも均衡することができます。つまりLM曲線は右シフトです すると、ひとつ目の考え方では金融政策を行っても結局はその垂直な需要曲線の位置は変わらず、金融政策の効果はないです。しかし二つ目の考え方では需要曲線は右に位置を変え、よって金融政策は(投資が利子弾力的ならば)効果がある。 互いに矛盾してます、どこがおかしいんでしょうか....助けてください。

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回答No.2

ANO1の追記です。 >ひとつ目の考え方:金融政策を行うと、従来の曲線上では超過供給があります。よって再び均衡するまで利子率が低下します。(貨幣の需要と供給で利子率が決まると言う仮定通り。)つまりLM曲線は下にシフトします ここがおかしい!ANO1で示したように、LM曲線は右にシフトする。すると、LMとISの交点で示される均衡点はIS曲線上を(つまりIS曲線に沿って)右下に移動する。(ANO1に即していうと、LM曲線Y=M/(kp)という垂直線はMの増大とともに右にシフトすることがわかるでしょう。すなわち、MからM'へ増えると、LM曲線はY=M/(kp)からY=M'/(kp)へシフトする。) >すると、ひとつ目の考え方では金融政策を行っても結局はその垂直な需要曲線の位置は変わらず、金融政策の効果はないです。 ここがおかしい!ANO1に即していうと、実質貨幣需要曲線L=kYは変わらない。(Lは縦軸、Yを横軸にとると、傾きkの原点を通る右上がりの直線。)しかし、実質貨幣の供給曲線M/pは垂直の直線だが、MがM'へ上昇すると、右にシフトする。右にシフトした実質貨幣供給曲線と「変わらない」実質需要曲線との交点は実質貨幣需要曲線上を右上に移動し、Yは増える。Yが増えるためには、投資Iは増える必要があり、Iが増えるためには、rが下がらなければならない。つまり、Mの増加(金融政策の効果)はrの低下をもたらすのだ。

回答No.1

IS-LMの簡単なモデルを書いてみればよい。貨幣需要が完全に利子非弾力的であるということは、たとえば貨幣需要が貨幣数量説的に与えられるということです。つまり、いま実質貨幣需要をLとすると、Yを実質GDP, kを定数として      L = kY のように書けるということです。この式は、実質貨幣需要は利子率から完全に独立、つまり完全に利子非弾力で、LM曲線は            L = M/p つまり (1)    Y = M/(kp) となり、利子率rを縦軸に、実質GDPのYを横軸にとるとLM曲線は横軸をY=M/(pk)のところを通る、垂直な直線となる。IS曲線は         Y = I(r) + C(Y) よってI(r) = c- dr, C(Y) = a + bYと仮定すれば、          Y = c-dr + a + bY 整理すると (2)   Y = (a+ c)/(1-b) - dr/(1-b) と書ける。したがって、IS曲線は右下がりの曲線(直線)となる。いま、物価pはstickyである(固定している)とするとしよう。 金融政策のM(貨幣供給量)の変化であらわすと、いま貨幣供給量を増やすと、(1)が示すように、LMは右にシフトする!!(LMは垂直だから右にシフトすることと下にはシフトすることは同じです。*) すると、右下がりのIS曲線と右下のほうで交わる。rは下がり、Yは増加する!もとの均衡利子率において貨幣の超過供給があり、利子率は下がる。 *右上がりの曲線が右にシフトするということは、縦にみると下にシフトすることであり、横にみるか、縦にみるかの違いで、同じことをあらわしています。垂直のLM曲線の場合は、分かりにくかったら、90度の直線の代わりに、89度の、わずかに右に傾いた直線(LM曲線)を考えるとよいかもしれない。この89度の直線を右にシフトさせてみてください。このことは下にシフトしていることがわかるでしょう!

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