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t検定と分散分析

1要因3水準以上の場合,A,B,C群として, AとB,AとC,BとC と 2組ずつ3回t検定をするのではなく, 分散分析をするのはなぜなのですか? t2乗=F で,一見同じことをやっているようにも見えますが, 要因の効果が誤差よりも十分に大きいことを確認してから 多重比較をする必要があるからなのでしょうか? 検定力が変わる,とどこかで聞いた気もするのですが,記憶があやふやで… f(^^; よろしくお願いします.

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回答No.1

t検定にしても分散分析にしてもその検定の大前提になっているのは「各水準の母平均は等しい」という帰無仮説ですよね。 t検定はあくまで2つの標本だけの平均の差の検定です。だとすると例に挙げられた場合だとt検定をくりかえすたびに残りの1つの水準はどうなっていますか?その集団の平均は無視されていませんか? 3つの水準各々に対して一つの要因の効果が均一にかかっているのに、常に一つの水準を無視して平均の差を吟味するということは無意味です。 「t検定は検定力が弱い」という言い方もされますが、もとから2つの集団の比較のときにはなんの問題もありません。3つ以上の集団を比べようとするときに上記の理由で「弱く」なるのです。ちなみに有意確率を5%に設定して3水準の比較にt検定を繰り返すときの第1種の過誤を犯す確率(有意差がないのに有意だと判断してしまう確率)は、多重比較を行う場合と比べて14%悪くなります。つまり多重比較に比べておよそ7倍「有意差を出しやすくなる」と言えるかもしれません。 「t値の自乗値はF値に等しい」についてですが、これは比較する標本の数が2の時にだけ成立する等式です。例の場合だと分散分析で得られたF値は3つの標本間の平均を比較した結果ですので、まったく次元が異なります。 上記の等式の意味はt分布とF分布がどういう定義をされているか見比べばすぐ分かります。 もし質問者様が心理統計の講義を受けている学生さんならあらためて講師の先生に質問して、その理由をはっきり正確に理解しておいてください。私の説明や術語用法は、専門家が見ると「0.01%の有意確率でこいつの説明は間違っている」と断言されると思いますので(この表現がすでに間違っていますが)。 でも世の中には、ガシガシ英語論文を書く研究者でも分散分析を使う場面で平気でt検定を使う人がいますので、そういう恥ずかしいことはしたくないものです。 ご参考までに http://www.edupsy.sed.tohoku.ac.jp/cai/excel/oneway.html http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/statedu.html

参考URL:
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/Mokuji/index2.html
bon-chan
質問者

お礼

回答ありがとうございます.読んでいてなるほど~!,という感じでした. >もし質問者様が心理統計の講義を受けている学生さんならあらためて講師の先生に質問して、その理由をはっきり正確に理解しておいてください はい,学生です.しかも統計は大の苦手です… 統計の授業をしてくれた先生は外部の先生ということもあり,しかも今夏休みで先生方もいらっしゃらなくて…  急ぎではないことと,こんな質問したら わかってないことがバレそうでこちらで質問させていただきました f(^^; そして,質問を出しておいて何なのですが, 統計の本にわかりやすいことが書いてありました. それによると,簡単に言うと 1.めんどくさい(1要因3水準ならまだしも4水準以上をt検定でやるのは大変). 2.多くの比較をすればするほど1種のエラーを犯す確率が高まっていく.(nyan-twinsさんもおっしゃってますね) 3.例えば試行回数の学習への効果を見たい場合など,1つ1つ対の検定をすることは意味がない場合がある. だそうです. ただ,nyan-twinsさんに言われて確かめてみると t分布とF分布ってだいぶ違いますよね.私が見た本は おそらく初心者向けだと思われるのですが, t分布とF分布の定義は載っていなかった (と思います)ので,教えていただけるとありがたいです.(新たに質問を立ち上げるべきかもしれませんが)

その他の回答 (2)

回答No.3

>わかってないことがバレそうでこちらで質問させていただきました テキストや参考書を読んでも分からないことは分からないですよね。 ズケズケと講師の先生の研究室に質問に行けばいいですよ。結構歓待してくれるものです。 大勢が相手と個人が相手とでは先生の態度も変わりますから。 >1.めんどくさい(1要因3水準ならまだしも4水準以上をt検定でやるのは大変) 本当にこんな感じの記述がされているテキストだとしたら、この本を選んだ先生はある意味「割り切っているなあ」と関心してしまいます。世の中「めんどくさい」」で説明のつくことも多いですから... 私の手持ちのテキストは学生時代に心理統計の授業を受けたときのもので、それもすでに15年以上たっていますので手に入るかどうかは分かりませんが以下の物です。   森敏昭・吉田寿夫編著「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」北大路書房   田中敏・山際勇一郎著「新訂 ユーザーのための教育・心理統計と実験計画法」教育出版   海保博之著「心理・教育データの解析法10講(基礎編・応用編)」福村出版 最初のテキストが一番原理的で、多重比較の説明も満載です。 お役に立てれば幸いです。 見落としていましたが、No.1461に類似した質問がありかなり詳しく回答が寄せられていますね。 #2の方も回答されてます。ご参考ください。 http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=949234 #心理学を専攻しても、実学として社会(職場?)のお役にたてるのは統計のときぐらいなのが悲しい(それも中途半端)...

参考URL:
http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=949234
bon-chan
質問者

お礼

ありがとうございました.お礼が遅くなってしまってすみません. 前回のお礼の欄に書いた >1.めんどくさい(1要因3水準ならまだしも4水準以上をt検定でやるのは大変) は,私が個人的に買った本に書いてあったのですが,上記の文章は自分の言葉で書いてしまったものなので,本には「大変」としか書いてないのです.わかりにくい書き方で失礼しました. 授業ではnyan-twinsさんも書いていらっしゃいますが, 森敏昭・吉田寿夫編著「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」 を使っていました.これは3要因まで全ての場合についてしっかり書かれていて,良い本ですよね. 参考URLもありがとうございました.

回答No.2

簡単に言うと、分散分析の特殊形が、t検定なのです。 じゃ、なぜ、大学ではt検定を教えてから、分散分析に 入るかというと、初学者にt検定の方が理解しやすいか らです。 (極論を言うと、分散分析を理解していれば、t検定は 必要ないですし、3群であれば一気に検定できる分散分 析の方が便利ですよね)

bon-chan
質問者

お礼

ありがとうございました. 私の質問からはだいぶ外れましたが,うちの大学では 最初に1要因2水準の分散分析をやりました. 大学や先生によって違うんでしょうね.