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三元配置分散分析に関して。
現在,“アルコール問題と抑うつ性との関連性およびソーシャル・サポートによる緩衝効果”に関して研究を行っています。そこで,次の仮説(a)アルコール依存症指標尺度得点が低い群よりも高い群の方が,抑うつ性指標尺度得点は高い。(b)アルコール指標尺度得点および抑うつ性指標尺度得点が高い群より低い群の方が,ソーシャル・サポート指標尺度得点は高い。よって,(c)アルコール問題と抑うつ性との関連性は認められ,ソーシャル・サポートによる緩衝効果は大きい。 これに基づき4×2×2の被験者内三元配置分散分析(アルコール指標尺度(a)正常飲酒群309名,(b)問題飲酒予備群100名,(c)問題飲酒群20名,(d)重篤問題飲酒群89名,の4水準。また第2要因は,抑うつ指標尺度得点値のカットオフポイント16点未満を(a’)非抑うつ群203名,16点以上を(b’)抑うつ傾向群315名,の2水準。第3要因は,ソーシャル・サポート指標尺度得点値,中央値+1以上を(a”)高サポート群268名,中央値+1未満を(b”)低サポート群268名,の2水準)によって検討したいと思っているんですが,これで果たして仮説を検証出来ますでしょうか。 また,二要因以上の分散分析では各群の人数がふぞろいだと,F値が不安定になり,結果の信頼性が失われるとの文献を見たんですが,上の群分けであれば,かなり各群の人数がふぞろいなんですが,この場合のSPSSでの対処法があれば,ご教授願えたら嬉しいです。 以上から質問は2つです。まずは,(1)上記仮説から三元配置分散分析にて検証出来るのか?出来ないのであれば,どのような統計的処理が望ましいか?また,より好ましい統計的検定があれば,どのようなものが良いか?(2)三元配置分散分析にて上記仮説の検証が可能であるなら,各群の人数のふぞろいはそのままで大丈夫か?大丈夫でないのなら,SPSSにてどのような対処方略を行うべきか?以上です。 お手数かとは思いますが,簡潔でもよろしいのでよろしくご回答お願い致します。
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- orrorin
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結論から言いますと、一元配置分散分析と二元配置分散分析を一回ずつやることになります。 仮説ごとに独立変数と従属変数が異なりますので、三元配置では無理です。 〉(a)アルコール依存症指標尺度得点が低い群よりも高い群の方が,抑うつ性指標尺度得点は高い。 アルコールが独立変数、抑うつが従属変数です。 〉(b)アルコール指標尺度得点および抑うつ性指標尺度得点が高い群より低い群の方が,ソーシャル・サポート指標尺度得点は高い アルコールと抑うつが独立変数、ソーシャル・サポート(SS)が従属変数です。 上記の仮説において、SSは独立変数ではありません(「~の方が、~より」という文脈に入っていません)。 〉(c)アルコール問題と抑うつ性との関連性は認められ,ソーシャル・サポートによる緩衝効果は大きい。 これはもう考察の範疇ですね。 ご自身で「三段論法方式」といっているように、これ自体は検証していませんから。 それと関連性というのは非常にアバウトな言い方なので、(a)で有意差が得られれば、それも一つの関連性です。 どこまで突き詰めるかはご自身の判断しだいです。 ただ一つ気になるのが、「SSによる緩衝効果は大きい」というのは、単に「SS指標尺度得点が高い」ということを指すのでしょうか。 そうではなくて、別に「SSによる効果」というものを考えているのであれば、今度はSSを独立変数とした分析が必要になります。 人数のばらつきは、たぶん問題ないでしょう。 少ない方で群内変動が大きくなりますので、それによってF値が小さくなって有意になりづらくなりますが、逆に言えばそれでもなお有意であれば文句なしです。
- Hurrypon
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“アルコール問題と抑うつ性との関連性およびソーシャル・サポートによる緩衝効果”と言っていますが,この表現,前半はわかりますが,後半は意味がよくわかりません。「ソーシャルサポートによる緩衝効果」ということですが,何に対する緩衝効果なのでしょうか?御質問を読んでいると,何が独立変数になり,何が従属変数なのかがはっきりしていないように思います。 ・アルコールに関する尺度の得点 ・抑うつ性に関する尺度の得点 ・ソーシャルサポートに関する尺度の得点 これらをすべて独立変数としたら,従属変数は何ですか?
- backs
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> 三元配置分散分析であれば,当該仮説が一度の分析で検証出来るかと考えたからです。 そのように考えてデータを取ったのであれば、それに従ったほうが良いでしょう。 > アルコール指標尺度は4水準に分類(低/低中/中高/高)されてるんですが,2水準(低/高)に組み変えた方がよろしいでしょうか。 どちらが適切かは私には判断できません。ただし、アルコール指標尺度を従属変数においた場合、2水準ならば2値ロジスティック回帰モデルとして扱いますが、4水準ならば順序ロジスティックモデルとして扱うことになる、ということでしょう。 > 私の場合,三段論法方式により当該仮説(a)(b)が検証出来ると,(c)もまた,立証出来る,と考えた上での仮説生成でした。 それは質問者さんのオリジナルなわけですから、素直にそれを用いた方が良いと思いますよ。その考え方(やり方)が妥当かどうかは査読者が判断してくれるでしょう。分析とは関係ない話ですが、仮に私や他の教官などが「こうするべきだ」と提示したやり方より、質問者さんオリジナルの考え方の方でやることの方が100%正しい。 > 最も大きい数は315名,少ない数は20名,とかなり幅が広いので少々不安でしたが 315:20であっても特に問題はありません(http://shiriuskun.srv7.biz/toukei_hosoku/samplesize_pchi.htm)。
- backs
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> アルコール依存症指標尺度得点が低い群よりも高い群の方が,抑うつ性指標尺度得点は高い。 抑うつ性指標尺度得点 = 群(低 / 高) という1要因の分散分析モデル。 > アルコール指標尺度得点および抑うつ性指標尺度得点が高い群より低い群の方が,ソーシャル・サポート指標尺度得点は高い。 ソーシャル・サポート指標尺度得点 = アルコール(低 / 高) + 抑うつ(低 / 高) + アルコール*抑うつ という2要因の分散分析モデル(交互作用項を含めたモデル)。 > アルコール問題と抑うつ性との関連性は認められ,ソーシャル・サポートによる緩衝効果は大きい。 アルコールと抑うつという2つの要因が独立であるかどうか(関連があるかどうか)は独立性の検定を行うべきでしょう(あるいは対数線形モデルを扱う)。ソーシャルサポートによる緩衝効果についてはまた別のモデル解析をすることになるでしょう。 > これに基づき4×2×2の被験者内三元配置分散分析 ・・・ これで果たして仮説を検証出来ますでしょうか。 扱おうとしている問題が複雑すぎてよく分かりません(^_^;) > 二要因以上の分散分析では各群の人数がふぞろいだと,F値が不安定になり,結果の信頼性が失われるとの文献を見た サンプルサイズの不揃いはよく質問されますが、特に問題はありません。そもそも各群のサンプルサイズが不揃いだからといって、データをとった後に今更どうにもできないでしょう。まして、各群のサンプルサイズを整えるために、サンプルサイズの大きい群のデータを削るのはもっと良くないでしょう?
お礼
早速のお返事大変嬉しく,またすごく感謝しています。ご丁寧に分かりやすいご説明ありがとうございます。backsさんのご提案ですと,分散分析を繰り返す,という理解でよろしいでしょうか。私もそちらの方が結果の解釈も簡単で妥当ではないか,と思いました。ただ,三元配置分散分析であれば,当該仮説が一度の分析で検証出来るかと考えたからです。また,アルコール指標尺度は4水準に分類(低/低中/中高/高)されてるんですが,2水準(低/高)に組み変えた方がよろしいでしょうか。 >アルコールと抑うつという2つの要因が独立であるかどうか(関連があるかどうか)は独立性の検定を行うべきでしょう(あるいは対数線形モデルを扱う)。ソーシャルサポートによる緩衝効果についてはまた別のモデル解析をすることになるでしょう。 よろしければ,よりこの辺りを具体的にどの解析方法で算出出来れば妥当なのか,を提示していただけると嬉しいです。私の場合,三段論法方式により当該仮説(a)(b)が検証出来ると,(c)もまた,立証出来る,と考えた上での仮説生成でした。 >そもそも各群のサンプルサイズが不揃いだからといって、データをとった後に今更どうにもできないでしょう。まして、各群のサンプルサイズを整えるために、サンプルサイズの大きい群のデータを削るのはもっと良くないでしょう? 各群のサンプルサイズを削る(削除する)ことは出来ませんが,被験者内分散分析のため,群分けの指標を変えることで,多少であればサンプルサイズを調整することは可能です(中央値で群分けを行うなど)。特に当該水準では,最も大きい数は315名,少ない数は20名,とかなり幅が広いので少々不安でしたが,特に問題が生じないのであればそのまま行ってみようと思います。