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珊瑚海海戦

珊瑚海海戦で日本は実戦部隊を方々から集めて第四艦隊に編入して投入しましたが、総司令部である第4艦隊司令部がそのまま定位置に収まったまま、動かないで指揮をしていたようですが、そんなことで米軍に勝てると思っていたのでしょうか?この方面にお詳しい方、お答えください。

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  • DieMeute
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回答No.2

第4艦隊司令部とは言っても、南洋部隊と別称されるように、広い担当範囲を抱えており、パラオ諸島、マーシャル諸島、ギルバート諸島、カロリン諸島等の防衛の責任も負っており、それらの諸島の防備部隊も第4艦隊司令部の指揮下にあります。 さらには第2海上護衛隊という、海上交通路を専門に防衛する部隊も指揮下にあります。 だから司令部もトラックにありました。ポートモレスビー攻略作戦中もこれらの諸島の防備は第4艦隊司令部の担当です。 その第4艦隊司令部は、ポートモレスビー攻略作戦のため、ツラギ攻略戦成功後にラバウルまで進出しています。 ポートモレスビー攻略作戦では、 米機動部隊を撃滅するためのMO機動部隊と、ポートモレスビーを攻略するためのMO攻略部隊が編成され、この二つの部隊は進路も大きく違い別行動です。 第4艦隊司令部は、この二つの部隊の他に基地航空隊やツラギの部隊等も統制しなければなりません。 つまり、広大な範囲で各部隊を統括運用しなければならないのですから、後方で全体を睨み、全軍並びに関係各部に指揮・連絡した方が良いとの判断でしょう。 後方とは言ってもラバウルですから敵航空機の攻撃範囲内にあり、前線と言えなくもありません。 正確な敵艦隊の位置も掴めずMO機動部隊が、東奔西走している状況で、第4艦隊司令部がさらに前線に出ても、逆に連絡に乱れが出たり、もし万一司令部に敵の攻撃があり被害が出たら大混乱になるかもしれません。 MO機動部隊には高木少将がいて指揮をとり、米艦隊を捜索・交戦しているのですから、危険を冒して無理に前に出る事もないでしょう。 ちなみに「戦史叢書」で珊瑚海海戦は「49 南東方面海軍作戦1」に記述されていますが、第4艦隊司令部がラバウルから指揮をとった事については何も触れられておらず、別に褒められてもいませんが、批判もされていません。

ithi
質問者

お礼

詳細なご回答ありがとうございます。 別に褒められてもいませんが、批判もされていません。といいますが、司令長官井上中将は実兵指揮能力疑問ありとして、更迭されてしまいます。 また、彼の座乗する鹿島は練習艦であり、とても、実戦に出るような代物ではありませんでした。ここから私は軽い気持ちから出た作戦だったと思います。失敗しても当然という気持ちがします。

その他の回答 (2)

  • DieMeute
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回答No.3

NO.2です。ちょっと追加で・・・ >別に褒められてもいませんが、批判もされていません。といいますが、司令長官井上中将は実兵指揮能力疑問ありとして、更迭されてしまいます。 井上成美中将の指揮内容については戦史叢書でも海軍上層部から批判の嵐であった事は書かれています。 前の回答で戦史叢書で「批判されていない」と書いたのはあくまでも、第4艦隊司令部がラバウルという位置にいた事についてのみであり、そこらへんがうまく伝わらなかったみたいで、その事についてはお詫びします。 まぁ、珊瑚海海戦が書かれている本ならば、井上成美中将が海軍上層部に批判されていた事は書かれていて当然ですが。 ただ、珊瑚海海戦での日本軍のまずさについては、元海上自衛隊で海将だった寺部甲子男氏が、1994年に発行された学研の「歴史群像・太平洋戦争シリーズ4」の中で「珊瑚海、空母対決の考察」という文を書いており、そこで次のように書かれててます。 「筆者は日本軍は勝てる戦を失ったといいたい。海軍上層部が開戦以来の戦勝に慢心し、第二段作戦第一期目の目玉であったMO作戦に集中しなかった事が、失敗の最大の要因である。 作戦直前の基地航空部隊の改編、練度不十分の五航戦の派遣、余裕の無い作戦日程など、兵術の原則無視は枚挙にいとまがない」 寺部甲子男氏も同文章で井上成美中将を批判してはいますが、問題は井上中将より上の人達に最大の問題があったと判断しているようです。 >また、彼の座乗する鹿島は練習艦であり、とても、実戦に出るような代物ではありませんでした。ここから私は軽い気持ちから出た作戦だったと思います。失敗しても当然という気持ちがします。 もともと第4艦隊自体が、開戦の時から艦艇が少なく戦力不足ですから、逆に合理的とも考えられるのではないかと・・・ 元々第4艦隊で開戦から配属されていたまともな戦力で水上艦と言えば、第18戦隊の軽巡「龍田」「天龍」と第6水雷戦隊の軽巡「夕張」他、駆逐艦数隻です。 これらの艦艇は全てMO攻略部隊に配置され前線に出てました。 珊瑚海海戦に参加した他の大型艦艇は全てこの作戦のために急遽配属されたものばかり。 つまり戦える艦は全て前に出したと言えるわけで、後方に戦える鑑が残ってもそれは遊兵とも言えるわけで。 良い見方をすれば合理的と言えるのではないかと。 現代になりますがアメリカの第7艦隊旗艦の指揮艦「ブルーリッジ」なんて、武装はファランクス2基に25ミリ砲2基という、貧弱な武装でとても戦時には護衛無しの単艦では活動できない船です。第6艦隊旗艦も同型艦の「マウント・ホイットニー」です。

ithi
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 第4艦隊自体が、開戦の時から艦艇が少なく戦力不足ですから これでは第4艦隊司令部に任せず、連合艦隊が直接指揮すべきでした。この作戦自体、作戦上最も問題のある、相互演習やコミュニケーションがとても不足していそうですし、もともと指揮下にない部隊がほとんどなのだから、うまく作戦運用できるという代物ではありません。

ithi
質問者

補足

実は5航空戦隊は小型空母祥鳳1隻だけでは航空兵力不足だとMO攻略部隊のとある司令官が軍令部に上奏した結果、急遽配属されたといういきさつがあるようです。

回答No.1

勝てると思ってたからそういう指揮をしたんでしょう

ithi
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 確かに第4艦隊には第一線艦艇がなく、方々からこの作戦のために第一線艦艇を寄せ集めて運用したので、作戦の最初から躓きばかりで、あの程度の損害で済んだのが、僥倖のように思われてならないのです。

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