- ベストアンサー
NMRのゲノムと遺伝子の特徴
- NMRのゲノムの相対的に低いCpG密度と、CpGアイランド内のCpGジヌクレオチドの高い割合が、遺伝的な変化の原因となっている。
- NMRのCpG密度は、期待されるGC含有量の0.19であり、ヒトや他の哺乳類と比べて低い。しかし、CpGアイランドにおけるCpGジヌクレオチドの割合は高い。
- CpGアイランド中のCpGジヌクレオチドはメチル化率が低く、遺伝的な変化が少ない。NMRの特徴である長寿に関連している可能性がある。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
>(1)This was caused by a combination of the relatively low CpG density in the NMR genome and a higher fraction of CpG dinucleotides within CpG islands compared to the human genome. >(1)これは,「NMRのゲノムの相対的に低いCpG密度」と「ヒトのゲノムと比較してCpGアイランドを含むCpGジヌクレオチドの高い部分(higher fraction)」の組合せに起因する. 「ハダカデバネズミ(NMR)のゲノムにおけるCpG密度の低さと、CG島(DNAでシトシンとグアニン塩基比が高い非メチル化領域)でのCpGジヌクレオチドが高い割合で存在すること。その二つがヒトゲノムより顕著であることが、こうした結果をもたらしている。」 Relative rates of nucleotide changes and nucleotide context dependencies が、文頭のThisなんでしょうね。 >(2)CpG density was only 0.19 of that expected on the basis of the GC content, which is lower than in human, dog and panda genomes, but is similar to the mouse genome. However, in comparison to mouse, a higher fraction of CpG dinucleotides was concentrated in CpG islands. >(2)CpG密度は、それが基本的GC内容(含有量)において期待されるそれの僅か0.19だった.そしてそれは、ヒト、ウマ、イヌおよびパンダの遺伝子より低くいが、マウスのゲノムと良く似ていた. >しかしながら、マウスとの比較において、CpGジヌクレオチドのより高い部分はCpGアイランドに集中されていた. 「GC含量(DNA中のグアニンとシトシン含量)からのCpG密度予想に対し、実際には、その0.19倍しかなかった。この値は、ヒト、イヌ、パンダのゲノムより低いが、マウスのゲノムについては近い値である。しかしながら、CG島へのCpGヌクレオチドの集中の度合いは、そのマウスと比較においては、高い割合となっている。」 >(3)CpG dinucleotides within CpG islands contribute less to genetic variation because of their lower methylation rate and possibly also due to selection. Long lifespan is a key feature of the NMR. >(3)CpGアイランド中のCpGジヌクレオチドは(それらの)より小さなメチル化率のために,遺伝的な変更は一層少なくい.あるいは(ひょっとしたら)選択によるものかもしれない. 「(ハダカデバネズミでは、)メチレーション(ゲノムDNAのメチル化修飾)の発生率の低さ、加えておそらくは進化的選択により、CG島におけるCpGヌクレオチドが遺伝的な多様性をあまり増してこなかったのであろう。」 >(4)To study ageing and longevity, we obtained RNA-seq data for brain, liver and kidney of ewborn, young adult (4-year-old) and old adult (20-year-old) NMRs (Supplementary Table 20). >(4)老化および長寿について研究するために、我々はNMRの新生児、若年成人(4歳)、老齢成人(20歳)の脳、肝臓および腎臓のRNA-seqを得た(付表20). 問題ないと思います。RNA-seqは、http://en.wikipedia.org/wiki/RNA-Seq といったものですね。 >(5)In contrast to other mammals, few genes showed differential expression between 4- and 20-year-old NMRs, especially in the brain (Supplementary Tables 21-23). >(5)他の哺乳類と比べて、ほとんどの遺伝子は4歳と20歳のNMRの間の差の発現が認められなかった。特に脳において。 意味理解に問題ありませんが、最後を「特に脳において、これは顕著であった。」にしてもいいかなあ、くらいです。 >(6)A recent study identified 33 underexpressed and 21 overexpressed genes in the human brain during ageing18. >(6)最近の研究は、ヒトの老化過程で、33種類の過小に発現する遺伝子および21種類の過剰に発現した遺伝子を確認した。 「最新の研究結果によれば、ヒトの脳の老化過程において、33個の過小発現遺伝子と21個の過剰発現遺伝子が同定されている。」 必要なときに必要な遺伝子が作られるのが正常ですが、それが少なすぎたり多過ぎたり。特に過剰発現遺伝子はガンに関わる現象のようです。 >(7)Of these, 32 genes did not show consistent expression changes with ageing in NMRs, including 30 genes that had stable expression and two genes that changed in the opposite direction compared to human brain (Supplementary Table 21). >(7)32種類の遺伝子はNMRの老化と矛盾がないことを示さなかったが、(そしてそれは)安定な発現の30種類および2種類のヒトの脳と比較して逆方向に変化した遺伝子を含む 「これらのヒトの遺伝子のうち、32個はハダカデバネズミ(NMR)加齢による変化との一致性はなく、そのうち30個は安定発現のものであり、2個はヒトの脳とハダカデバネズミ(NMR)では、互いに反対方向へと変化していた。」 >(8)For example, CYP46A1 and SMAD3 were downregulated in the human brain, but showed elvated expression in the NMR brain. >(8)例えば、CYP46A1 and SMAD3はヒトの脳において、刺激に対する反応が抑制(弱められた)されたが、NMRにおいて(CYP46A1および SMAD3)は高められた(刺激に対する)発現が認められた。 問題ないと思います。elvtedは、elevatedですね。 論文も、ようやく中盤くらいでしょうか。少しずつ核心に入ってきている感じですね。
その他の回答 (2)
質問者様から補足があると思いますが、私からも。 NMRは、Naked Mole Rat(ハダカデバネズミ)の略称です。 取り組んでいる論文はネイチャー掲載の以下のものです。 http://www.nature.com/nature/journal/v479/n7372/full/nature10533.html 私も微力を尽くしておりますが、いかんせん力不足です。 patent123様におかれまして、どうかよろしくお願いします。
お礼
cozycube1さん いつもありがとうございます. (私事ですが,少し大きな監査を直前に昨日,今日と休日出勤していました) 質問内容に関するbackgroundまで説明して頂き恐縮しています. ありがとうございます.
- patent123
- ベストアンサー率36% (260/719)
NMRとは、 Nuclear Magnetic Resonance の略語として用いられているのか、 neuromancer を意味する遺伝子なのかが これだけでは分かりずらい。
お礼
patent123さん 本論文を読み始めて長くなってきて,ずぼらをしました. 何か工夫をしてみたいと思います. 今後とも宜しくお願いします.
お礼
cozycube1さん いつもありがとうございます.内容の解説までしていただき,理解が深まり助かります. >論文も、ようやく中盤くらいでしょうか。少しずつ核心に入ってきている感じですね。 興味をもって読み始めたのでなんとか読破して,NMRの長寿の秘密に迫りたいと思っていますので 宜しくお願いします.