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UCP1の発見と特徴について
- UCP1は非ふるえ熱産生の中心的な作用を担っており、他の哺乳類と比較して独自の変化を示している。
- UCP1のアミノ酸配列にはGLn 146、Arg 263、Trp 264、Thr 303の変化があり、一部の残基は選択的に変化している。
- UCP1の重要な調節部位はGly-ProではなくArg-Trpであり、これによりUCP1の調節が影響を受けることが期待される。また、ループ特性には肯定的または消極的な残基の組合せが存在し、UCP1の局所的な電荷分布に影響を与える。
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>(1)It is also of interest that TERT (telomerase reverse transcriptase) showed stable expression regardless of age (Supplementary Fig. 12). >(1)また,TERT(テロメラーゼ反転転写酵素)は,老化に関係なく安定発現を示したということは興味深い. 「TERT(テロメラーゼ逆転写酵素)が年齢に関係なく安定した発現していることも、重要である(付図12)。」 ちょっと単語の訳を変えただけです。ここは老化現象が無いとされているハダカデバネズミについて述べているようですので、ageは老化より年齢ではないかと思います。 >(2)This finding is consistent with the role of the telomerase complex, highlighted by positive selection on TEP1 and TERF1. >(2)この発見はテロメラーゼ複合体の役割であるが,(そしてそれは)TEP1およびTERFの正の選択が浮き彫りにしたことと一致する. 「TEP1とTERF1による進化的な正の選択が顕著であるテロメラーゼ複合体の役割について、この発見は整合性がある。」 >(3)Overall, transcriptome and sequence data revealed different (compared to humans, mice and rats) patterns of NMR genes, which may underlie longevity mechanisms in this animal. >(自然な訳)全般的には,トランスクリプトームおよび配列データは,ヒト,マウスおよびラットと比較した差異を明らかにしたが,このことが,この動物(この論文の流れよりハダカデバネズミ)の並外れた長寿の根拠といっても差し支えない. 「総体的に見ると、トランスクリプトーム及び配列決定のデータにより、ヒト、マウス、ラットと比較して、ハダカデバネズミの遺伝子パターンの特異性は明らかで、これがその長寿性の基礎となっている可能性がある。」 トランスクリプトームは全mRNAの集合を指す単語ですね。 may undelieを「差し支えない」とするかどうかですね。私は「可能性がある」程度のニュアンスではないかと思います。 >(4)Non-shivering thermogenesis is a major heat production process in mammals that mainly depends on the action of UCP1, one of the 39 vertebrate genes that changed uniquely in the NMR (Supplementary Table 19). >(意味)NMRのucpl(脊椎動物の39種類の遺伝子の1つ)は他の哺乳類には見られない変化を遂げたものであるが,NMRの熱産生工程はこの作用による非ふるえ熱産生である. 「非ふるえ熱産生は、哺乳類の体温調節での主要なものの一つであり、主にUCP1の作用によるものである。UCP1は脊椎動物の39個の遺伝子の一つで、ハダカデバネズミにおいては、特異な変化を遂げている(付図19)。」 ふるえ熱産生が筋肉の微動等による体温調節で(あまりに寒いとがたがた震えるのがこれ)、それ以外の化学反応等による体温調節ですね。 確か、ハダカデバネズミの恒温性質について、冒頭のほうで言及があったかと思います。おそらくは、それと関係する事項なのではないかと思います。 >(5)UCP1 featured changes in amino acids Gln 146, Arg 263,Trp 264 and Thr 303, with the latter two residues being subject to positive selection (P,0.05, likelihood ratio test for the branch-site model, n530) and Arg 263 and Trp 264 located in the conserved nucleotide binding motif (Fig. 3a). >(5)UCP1は,後者2つ(Trp264およびThr303)の残基の存在するポジティブ選択に依存するGLn146,Arg263,Trp264およびThr303のアミノ酸の著しい変化を特徴とする. ←自信なし 「UCP1の特徴は、アミノ酸であるGln 146、Arg 263、Trp 264、Thr 303の変化で、このうち、Trp 264、Thr 303は、進化的な正の選択に伴う残基であり(n=30の枝分かれ部位モデルでの尤度比検定で、P<0.05)、Arg 263とTrp 264は、変異の無かったヌクレオチドの結合のモチーフ(特徴的な塩基配列あるいはアミノ酸配列)内に存在している。」 P,0.05は、P<0.05の文字化けでしょうか、要は「有意率5%」みたいな感じ、n530は、やはりn=30の文字化けでしょうか、「サンプル数30」といったところでしょう。 >(6)With Arg?Trp instead of the rigid Gly?Pro in the key regulatory site, UCP1 is expected to lose the tight regulation by purine nucleotides as inhibitors and fatty acids as activators (Fig. 3b and c). >(6)重要な調節部位中の剛性Gly-Proがあり,UCP1(脱共役タンパク質/遺伝子)は,制御因子としてのプリンヌクレオチド,および活性化因子としての脂肪酸により厳密な(発現)調節を減少させると期待される 「主要制御因子サイト中の剛直グリシン-プロリンに代わるアルギニン-トリプトファンにより、UCP1はプリンヌクレオチドを抑制因子、脂肪酸を活性化因子として、その強い調節作用を緩めたのではないかと推測される。」 rigidは適切な訳が分からなかったので、硬質体(rigid body)剛直高分子(Rigid Polymers)等の表現を参考にしました。 >(7)The same loop also features two positively charged Lys residues followed by a negatively charged residue (also a unique combination), that should markedly affect the local electrostatic potential of UCP1. >(7)また,同じループ特性の2つの肯定的に変化したLys残基は,その後に残基の消極的な変化が続く(また,固有の組合せでもある).(そして)それは、著しくUCP1のローカルの静電ポテンシャルに影響するに違いない。 「このことは同時に、二つの正の荷電リシン(同様な特異な結合の負の荷電残基に続いて現れる)について、UCP1の局所的な静電ポテンシャルに著しい影響を与えているはずである。」 chargedは、帯電あるいは電荷ではないかと思います。charged proteinといった用語が生化学関係でよく見つかるようです。
お礼
cozycube1さん いつもありがとうございます.後ほどゆっくり,頂いた回答を読ませて頂きます.次回も宜しくお願いします.