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NMRの系統における肯定的選択に関する研究結果
- NMRの系統において、肯定的選択を受け続けている遺伝子の同定は、独自の特徴の進化を理解する上で重要な指標となる。
- NMRの系統において、0.01のfalse discovery rateで45遺伝子(0.4%)が肯定的に選択され、0.05のfalse discovery rateで141遺伝子(1.2%)が肯定的に選択された。
- 0.01のfalse discovery rateに対応する45遺伝子のうち、12遺伝子が厳格な手動検査をパスした。
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続きです。分断して、申し訳ありません。 >(4)In comparison, 0.7% of genes were predicted to be positively selected in the human lineage from high-quality alignments and using Rom correction for multiple testing13. >(4)一方(?In comparison)、0.7%の遺伝子が高品位(high-quality)アライメント(配列)によるヒトの血統(系統)およびRomの修正(補正)マルチプルテスト(Rom correction for multiple testing)を使用することにより、積極的に選択されていることが予言された。 「これに対して、ヒトの進化系統では、遺伝子の0.7%が進化に適合するよう変化したと推定されている。このことは、高精度な遺伝子塩基配列比較とロム補正(Rom correction)した多重検定によって確認されている。」 Rom correctionは、分かりませんでした。room correctionは音響学にはありますが、遺伝子については使うはずがないですし、うーん。 alignmentですが、さっきの(3)も同様な意味なのかもしれません。 13については分かりません。もし小文字なら、注釈の番号かとも思うのですが、そういうものはここまで出て来てませんし。 >(5)Interestingly, our set included TEP1, encoding a telomerase component, and TERF1, a telomeric repeat binding factor identified at the false discovery rate of 0.05 (Supplementary Fig. 10). >(5)興味深いことに、我々の仲間(族)はTEP1(そしてそれは)-テロメナーゼ成分をコード化している-そして0.05のfalse discovery rateであると確認されたテロメア(末端染色小粒)の繰返し結合ファクターをTERFの所在を示す。 「興味深いことに、実験に用いた遺伝子セットでは、テロメラーゼ構成成分の遺伝情報を符号化する遺伝子TEP1、テロメア反復配列の結合因子であるTERF1が存在することが、誤検出率0.05で確認された(付表10)。」 TEP1、TERF1は、ヒト、マウス、ラットが同じく持っている遺伝子ですね。 >(6)The TERF1 gene product is one of six proteins contributing to the shelterin complex,which shapes and protects telomeres14 and has been proposed to regulate telomere length15. >(6)TERF遺伝子合成物は、シェルター複合体(shelterin complex)に寄与する6コのタンパク質の1つである。 そしてそれは、テロメアを形作り保護する。また、(TERF遺伝子合成物は)テロメアの長さを調節(統制)することが提案されている。 「TERF1遺伝子の遺伝子産物は、シェルトリン複合体に寄与する6種類のタンパク質の一つで、テロメアを形成・保護しており、さらに、それがテロメア長を制御しているのではないかという説が提唱されている。」 シェルトリン複合体は、テロメア複製に関わるものですね。 この文章でも、14、15が何を意味するかは分かりませんでした。 >(7)To gain further insights into biological processes that underlie the exceptional traits of the NMR, we identified 39NMRproteins containing 45 amino acid residues unique among orthologues present in 36 vertebrate genomes (Supplementary Table 19). >(7)更にNMRの特別な特徴の背後にある生物学的プロセスを調査するために、我々は36の脊椎動物のゲノム中のorthologues presentプロテインの中で、特徴的な45コのアミノ残基を含んでいる39コのNMRのタンパク質を同定した。 「NMRの類まれなる特質について、その生物学的プロセスを更に解明するため、36種の脊椎動物について、進化過程での共通な祖先の遺伝子(オルソログ)の中でも、NMRだけの独特な、45種のアミノ酸残基を含んでいる39種の蛋白質を同定した。」 どうも、ハダカデバネズミにしかない蛋白質があるようですね。ここでそれを語っているということは、この後に、それがやはり独特な働きをすることの説明があるのかもしれません。なんだか、わくわくです。
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お礼、ありがとうございます。補足、承りました。#2他です。 >(4)の13,(6)の14と15はいずれも上付(注釈)でした.(3)の12は数字でした. ああ、そうでしたか。13, 14, 15は上付き数字で注釈を指していたんですね。(3)の12は、確かに文脈上として12個ですね。 Natureのページ、タイトルでググったら、すぐ出てきました。読もうかどうしようか、ちょっと思案中です。 生化学と疫学調査については、仕事でトナー生産従事者について、ちょっと関係は読むことがあるんですが、生化学自体への興味は浅くはないけど、深いかというと、そうでもないという微妙なところでして。 しかし、論文のご紹介ありがとうございます。もし今は読まないとしても、今度からご質問に回答を試みるとき、こちらでも参照できますので、利便性があがりそうです。
>(1)Identification of genes that have undergone positive selection in the NMR lineage can provide useful pointers to the evolution of its unique traits. >(1) NMRの系統(血統)において、肯定(積極)的選択を受け続けている遺伝子の同定(生物の分類上の位置決定は、それ自身(NMR)の特有の体質の進化に対する有益な指標を与える(だろう)。 「NMR(ハダカデバネズミ)の進化系統において、生存競争に有利に働いた遺伝子を同定すれば、その進化で得た独特な体質を明らかにするための有用な指針となる。」 positive selectionは、ポジティブ選択、または正の選択ですね。対応するnegativeもあります。 選択は、淘汰とも訳されます。遺伝子の変化が、生き残るのに有利に働けばpositive selectionがあったということで、逆ならnegative selectionです。 そういう生存環境の条件を、進化の観点で淘汰圧と呼んだりします。 >(2)45 genes (0.4%) were identified as positively selected in the NMR lineage at the false discovery rate of 0.01 and 141 genes (1.2%) at the false discovery rate of 0.05 (Supplementary Table 18). >(2)45コの遺伝子(0.4%)は、0.01のfalse discovery rateのNMRの血統において肯定的に選択されたと確認された。また、(45コの遺伝子は)0.05のfalse discovery rateにおける141コの遺伝子(1.2%)と確認された(付表18)。 「NMRの進化系統について、誤検出率0.01で45個の遺伝子(0.4%)、同じく0.05で141個の遺伝子(1.2%)が生存に有利に働いていると同定できた(付表18)。」 false discovery rateは、間違って発見・検出してしまう確率ですね。discovery rateが検出率または発見率で、疾病の検診やコンピュータウイルス等々、よく使われます。 >(3)12 out of the 45 genes (corresponding to the false discovery rate of 0.01) passed a strict manual inspection for alignment quality. >(3)45コの遺伝子のうち、12コ(the false discovery rate of 0.01と一致)は、配列特定の狭義のmanual inspection(手動挿入?)を認めた。 「誤検出率0.01で、45個中12個の遺伝子については、アラインメント精査として厳密に正しいか、手検査を行って確認した。」 manual inspectionは手検査と訳されることが多く、機械任せでなく、人手で検査することです。この場合、専門のオペレータ等が自ら一つ一つ、精密検査したということでしょう。 alignment qualityは適当な訳語を知らないのですが、DNA等の配列構造について充分な精度で分かったということですね。 ちょっと野暮用です。後半は、もし質問がまだ開いていたら来ます。
お礼
cozycube1さん いつもありがとうございます.…興味深い内容だったので読み始めましたが今回も苦戦しました.頂いたアドバイスを参考にさせてもらって,訳し直して見ます.
お礼
cozycube1さん 2回にわたる回答ありがとうございます.…#1でも書きましたが,今回も苦戦です.専門外でもあり,訳したものが正しいのか分からない状態です.がんばって読み切りたいと思います. >どうも、ハダカデバネズミにしかない蛋白質があるようですね。ここでそれを語っているということは、この後に、それがやはり独特な働きをすることの説明があるのかもしれません。なんだか、わくわくです。 これからも,頑張って訳そう(理解する過程を楽しみたい)と思っています. お付き合い頂ければと思っています. 今後とも宜しくお願いします.
補足
原文(PDF)を確認してみました. (4)の13,(6)の14と15はいずれも上付(注釈)でした.(3)の12は数字でした. 因みに,この論文のタイトルは Genome sequencing reveals insights into physiology and longevity of the naked mole rat (2 2 4 | N AT U R E | VO L 4 7 9 | 1 0 N O V E MB E R 2 0 1 1)で,ネット上に公開されているものです.