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Nature(論文)の和訳添削のお願い(その6)
- 遺伝子セット(サイクリン:CCNE1),結合乖離蛋白質1(UCP1)およびc-クリスタリン(CRYGS)は、それぞれ細胞周期G1/Sトランジッション(転位)、熱発生および視覚機能と関係している。
- 他の注目すべき遺伝子は、APEX1、多機能DNA修復酵素、RFC1、複製因子CおよびTOP2A、DNAの転写中を通して位相状態を制御するDNAトポイソメラーゼである。
- また、この(遺伝子)セットは癌に関連していると言われている8つの遺伝子を含んでいる(参考文献16)。
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>(1)This gene set included cyclin E1 (CCNE1), uncoupling protein 1 (UCP1) and c-crystallin(CRYGS), which are associated with the G1/S transition during the cell cycle,thermogenesis and visual function, respectively. >(自然な訳)遺伝子セット(サイクリン:CCNE1),結合乖離蛋白質1(UCP1)およびc-クリスタリン(CRYGS)は,それぞれ細胞周期G1/Sトランジッション(転位)、熱発生および視覚機能と関係している。 「この遺伝子セットには、遺伝子サイクリンE1(CCNE)、脱共益タンパク質-1(UCP1)、γ-クリスタリン(CRYGS)がある。これらは、細胞分裂周期におけるG1/S期移行、熱産生と視覚機能、という二つに関与している。」 c-crystallinではなくてγ-crystallinですね。ヒト、マウス、ラット共通にあります。 G1/S期移行は、細胞分裂のある段階で、これを過ぎると分裂を止めることができなくなります。 脱共役タンパク質(uncoupling protein)は、脂肪の中でも、熱産生を行っている褐色脂肪組織にのみ発現するそうです。 >(2)Other noteworthy genes were APEX1, a multifunctional DNA repair enzyme, RFC1, replication factor C, and TOP2A, a DNA topoisomerase that controls the topologic states of DNA during transcription. >(2)他の注目すべき遺伝子は、APEX1、多機能DNA修復酵素、RFC1、複製因子CおよびTOP2A、DNAの転写中を通して位相状態を制御するDNAトポイソメラーゼである。 「それ以外に重要な遺伝子としては、APEX1、多機能性DNA修復酵素、RFC1(還元型葉酸担体-1)、複製因子C、TOP2A(DNAトポイソメラーゼ2-α)がある。TOP2Aは、DNAからRNAへの転写において、DNAの位相幾何学的状態を制御するDNAトポイソメラーゼである。」 APEX1は、DNA-apurinic/apyrimidinic site lyaseの略で、DNA修復に関わる酵素です。 RFC1は、複製因子C-1とも。DNA複製や修復に必要なDNA依存性ATPアーゼです。 TOP2A(topoisomerase 2-alpha)は、DNAの超らせん構造を変換する酵素の一つで、トポイソメラーゼは位相幾何学的異性化酵素という訳語もあります。 (3)This set also contained eight genes designated as cancer-related16. (3)また、この(遺伝子)セットは癌に関連していると言われている8つの遺伝子を含んでいる(参考文献16)。 全く問題ないと思います。 (4)Finally, TOP2A, along with TEP1 and TERF1 from the set of positively selected genes, are part of a five-protein complex of alternate lengthening of telomere pathway17. (4)最終的に、積極的に選択された(遺伝子)セット由来のTEP1およびTERF1とともにTOP2は5つの蛋白質の複合体である(参考文献17)。 (自然な訳)結果として獲得した(遺伝子)セット由来のTEP1およびTERF1とともにTO2は5つの蛋白質の複合体である(参考文献17). 「最後に、TOP2Aは、進化に有利に働く遺伝子セットのTEP1やTERF1とともに、テロメア折り畳み経路に関与する、5種類からなる複合タンパク質の一部を成している。」 TERF1は、Telomeric repeat-binding factor 1で、テロメア伸長酵素の抑制に関わります TEP1は、Telomerase protein component 1で、テロメラーゼ活性に関与する酵素です。 >(5)Overall, these analyses point to altered telomerase function in the NMR, which may be related to its evolution of extended lifespan and cancer resistance. >(5)全体として,これらの分析はNMRの変えられたテロメラーゼの機能に注目する.そしてそれは,NMRの改善されたテロメラーゼの機能はそれ自身の伸ばされた寿命および癌耐性と関係している(だろう). >(自然な訳)これらの分析はNMR(ハダカデバネズミ)の変化したテロメラーゼの機能に注目したものであるが,NMRの改善されたテロメラーゼの機能はそれ自身の伸ばされた寿命および癌耐性と関係している. 「全般的に述べるなら、こうした分析は、ハダカデバネズミ(NMR)におけるテロメア機能の変化に着目したものである。これは、進化によって長い寿命を得たことや、ガンに対する抵抗力と関係している可能性がある。」 (6)We also identified 1.87 million heterozygous single-nucleotide polymorphisms (SNPs). (6)また,我々は,187万コのヘテロ接合(異型接合体)のシングル-ヌクレオチドの多形(SNPs)を同定した. 「また、187万個のヘテロ(異種)接合性の一塩基遺伝子多型(たけい)(SNPs)を同定した。」 一塩基遺伝子多型は、よく見られるDNAの変化で、DNAの1つの塩基が別の塩基と入れ替わったものです。これ自体が疾病の原因となったり、微生物や、化学物質などへの抵抗力を削いだりすることがあります。 >(7)This results in an estimated nucleotide diversity (mean per nucleotide heterozygosity) of 731024, which is much lower than in mouse and rat populations and is comparable to the nucleotide diversity observed in humans. >(7)この結果は731024コのヌクレオチドの相違点(mean per ヌクレオチド接合性)を判断した.そしてそれは,マウスおよびラットの(ヌクレオチドの相違点)よりはるかに低いく,ヒトに観察されたヌクレオチドの多様性に匹敵する. 「このことより、NMR集団内の塩基の多様性(ヌクレオチドヘテロ(異種)接合度あたりの平均)を見積もることができる。その多様性は、マウスやラットのものよりずっと少なく、ヒト集団における塩基多様性との比較に適している。」 comparabele toは、「匹敵する」のような訳が多いのですが、ヒトとの比較研究を目指しているようですので、そういうニュアンスで「比較に適している」としてみました。
お礼
cozycube1さん …英語ばかりでなく,内容の解説もして頂きありがとうございます. >c-crystallinではなくてγ-crystallinですね。ヒト、マウス、ラット共通にあります。 PDFをテキスト化するときに,時々変換ミスが起きてしまったのでしょうか? 原文を見直すようにします. 今後とも宜しくお願いします.