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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:かのように(鴎外)の最後の一節について)

森鴎外「かのように」の一節についての意味と綾小路の反応

このQ&Aのポイント
  • 森鴎外の「かのように」の一節「所詮(しょせん)父と妥協して遣る望はあるまいかね。」の意味は、「つまるところ、父と妥協してやっていく望みはないのだろうか?」ということです。
  • 綾小路の「駄目、駄目」という返答は、「望みはない」ということを言っています。
  • 綾小路の台詞は個性的であり、主人公とはかみ合っていないが、リアリティを持ち、個性を表現しています。

質問者が選んだベストアンサー

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  • rkd4050
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回答No.2

もうひとつニュアンスが含まれているのを忘れていました。補足しておきます。 「所詮父と妥協して遣る望はあるまいかね」のセリフの直前までのやりとりは、議論です。つまり、学識者らしく理性的に自分の論を述べ合っている。 そして、その議論の場で、秀麿の論は破れました。 その上で秀麿は、なぜかまた同じ質問を繰り返しているわけですが、これは既に議論ではない。 「綾小路、頼むから僕を元気付けるようなセリフを言ってくれ。何かちょっとでも希望の見えるようなことを言ってくれ」という懇願です。 綾小路の「駄目」というのは、先にも書いたように「同じ議論を繰り返えさせないでくれ」という意味もあるのですが、もうひとつ「俺に気休めを言わせようとしても『駄目』だよ。仮に言ったからって現状は変わらないよ」というニュアンスも含まれているわけです。

itkijfntug
質問者

補足

どうも回答ありがとうございます。 駄目の件ですが、おかげさまで色々見えてきました。 回答を読んだ後、改めて関係箇所を読み返したのですが、読み返して思った私の所感は、ちょっとちがいます。違うというか、rkd4050さんのいうニュアンスの可能性もあるが、それだけでなく、次のようなことも言っているのではないかと思うのです。それはつまり、今秀麿が考えてような理屈じゃあ、駄目だ、そんなのは棚にでも上げて、なぜ別のやり方ができないのか、なぜそうしない、といういら立ちみたいなものがあるのではないでしょうか。「望みはあるまいかね」の直前に、綾小路が「八方塞がりになったら、突貫して行くつもりで、なぜ遣らない。」と言っていますよね。その言につなげれば、こういう心情も汲み取れるのではないかと思うのです。

その他の回答 (3)

  • rkd4050
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回答No.4

> 回答はでているのに蒸し返されそうな議論、が意気地なさへのいら立ちに拍車をかけたのではないかと思うのです。 なるほど。そこはもう、どう解釈するのが好みか、というだけの話になりますね。正解があるわけではありません。 > ところで、「突貫する」の解釈を、rkdさんは「危険思想と誤解されながら「かのように」論をぶち上げる」としているところは、驚きました。私は、秀麿が選んだ歴史家という仕事を、どんな問題があろうがとにかくやり進める、という風に解釈しましたので。 「どんな問題があろうがとにかくやり進める」というのを、もう少し具体的に考えてみれば、私の解釈に近くなると思います。つまり、実際に彼が仕事を進めたなら、かのように論を公表するか、棄てるかしかないわけで。 「どちらかというと、弛緩した雰囲気での言葉ではないか~」 については、解釈の好みと経験上の勘ですね。 実際に議論したことのある経験から、そうじゃないかな? と思ったわけなので、理論的な説明は出来ません。

  • rkd4050
  • ベストアンサー率60% (112/184)
回答No.3

いら立ちが含まれていると考えるためには、綾小路は秀麿が取るべき正しい方法を知っていて、だけどそれを明らかにしていない、という前提が必要ですよね? となると、「正しい方法とは何か?」「なぜそれを教えないのか?」という2点の疑問に答える必要が出てきます。 私の方でも検討してみましたが、これはちょっと、回答が難しいように思えます。 むしろ、「君が歴史家だったらどうするよ」と訊かれた時、「僕は歴史なんか書かない」と返事したことの方が実情に近いように思います。 つまり、ベストな方法など無い。危険思想と誤解されながら「かのように」論をぶち上げるか(突貫する、ということ)、論を棄てるかの二択しかないのだ、と考えているように取れる。 そんな二択は、僕は御免だ、と。 もし、ベストな方法を知っているなら、この時言ってもよかったはず。 自分では選択したくない二択に迫られている友人に対して、いら立つというのは、この際どうでしょう? どちらかというと、「同情はするけど、僕は君じゃないし。大変だけど頑張ってね」みたいな、突き放した感のある返事のように受け取れます。 「突貫して行く積もりで、なぜ遣らない」までは議論の場であり、それだけに綾小路の言葉は厳しいわけですが、それに対して秀麿が「所詮~」と言ったのは、事実上の敗北宣言、議論の終わりを告げています。 その上での「駄目、駄目」なわけですが、敗北宣言をした相手に綾小路が追い打ちをかけていると考えるのは、まあ、ありっちゃありですが、そこまで酷い奴だとは思えない(笑) どちらかというと、弛緩した雰囲気での言葉ではないかと思うんですけどね。

itkijfntug
質問者

お礼

追記をしておきます。 >むしろ、「君が歴史家だったらどうするよ」と訊かれた時、「僕は歴史なんか書かない」と返事したことの方が実情に近いように思います。 それはそれで、実情として、かなり確実にあるだろうと、私も思います。 >自分では選択したくない二択に迫られている友人に対して、いら立つというのは、この際どうでしょう? それもありえそうですね。 >どちらかというと、弛緩した雰囲気での言葉ではないか rkdさんがどのくらいの程度を想像して言っているのか分かりませんが、どうでしょうね。私は綾小路が微笑を消してからの一連の彼の表情の描写に、彼の真剣さを感じていました。ただ、それが行われている場所が秀麿の居室というかなりアットホームな場所なので、同時に違和感を感じますが。当時の歴史家や画家や華族の状況なんて知りませんので、違和感は仕方ないのかもしれませんが。

itkijfntug
質問者

補足

>いら立ちが含まれていると考えるためには、綾小路は秀麿が取るべき正しい方法を知っていて、だけどそれを明らかにしていない、という前提が必要ですよね? いや、私が思ったいら立ちというのは、意気地なしで前に進もうとしない秀麿に対する綾小路のいら立ちです。 「意気地がないねえ」「そんな葛藤なら僕はもうとっくに解決してしまっている」と、葛藤の状態にとどまっている主人公を綾小路が叱責してますよね。自分は親の期待をばっさり切って進んできたのに、秀麿は「平和な解決がつい目の前に見えている(はずだ)」とぐずぐずしている。そういう意気地なさに対するいら立ちです。そこで、rkdさんから教授していただいた、回答はでているのに蒸し返されそうな議論、が意気地なさへのいら立ちに拍車をかけたのではないかと思うのです。 ところで、「突貫する」の解釈を、rkdさんは「危険思想と誤解されながら「かのように」論をぶち上げる」としているところは、驚きました。私は、秀麿が選んだ歴史家という仕事を、どんな問題があろうがとにかくやり進める、という風に解釈しましたので。

  • rkd4050
  • ベストアンサー率60% (112/184)
回答No.1

1つ目の解釈については、それで合っているだろうと思います。 2つ目の「駄目」については、引用した部分だけで見れば変な答えになりますが、全体の文脈で考えれば、それほど不自然でもありません。 これのひとつ前のやりとりに、秀麿が父を説得するという仮定での長台詞があり、それに対して綾小路は「駄目だ」と言っていますよね。また、なぜ駄目かの説明もしています。 つまり、すでに「父と妥協して遣る道はあるまいか?」という質問に対する回答は出ているのです。それなのに、秀磨は重ねて同じ質問をしている。 綾小路の「駄目、駄目」というのは、「お前、またさっきと同じような長い講釈を垂れて、また俺に同じ回答をさせる気なのか? 回答は出ている。駄目なんだ」というニュアンスの含まれた返答なのです。

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