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鴎外の漢字
「おくる」に三種類の漢字(遺・貽・送)を使っていますが、同字反復を避けた以外の意味はありますか。『北条霞亭』。 前に碧山は鯔と鹿角菜とを霞亭に遺つた。然るに鯔は至つて鹿角菜は至らなかつた。鯔は某氏半兵衛の的矢北条氏に貽つたもので、碧山は其一樽を江戸に送致した。霞亭はその鹹に過ぐるを嫌つて、再び送らざらしめむと欲してゐる。
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「おくる」に三種類の漢字(遺・貽・送)を使っていますが、同字反復を避けた以外の意味はありますか。『北条霞亭』。 前に碧山は鯔と鹿角菜とを霞亭に遺つた。然るに鯔は至つて鹿角菜は至らなかつた。鯔は某氏半兵衛の的矢北条氏に貽つたもので、碧山は其一樽を江戸に送致した。霞亭はその鹹に過ぐるを嫌つて、再び送らざらしめむと欲してゐる。
お礼
くわしい解説ありがとうございます。 吉川幸次郎といえば、荷風の次の文章を引用して、 予今日に至り好んで論語孝経の如き書を読むと言はゞ、之を聞くもの必冷嘲して偏僻固陋も亦甚しきものとなすべし、四書五経今日に至りて尚用あるや否やは予の深く考へざる所、予は唯古文を愛す、古文の中其文章冣含蓄あり読むごとに清新の思をなさしむるもの、既に前賢の説けるが如く四書春秋にまさるもんはなし、其主旨教義の如何は措きて問はざるなり。 「達人の見解」だと、どこかで書いていたと思いますが、現代の作家と文章語の土台が違うんでしょうね。 それにしても、左伝ならともかく春秋なんて読めるもんなんでしょうかね?