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複素数の絶対値の性質について
なぜ、複素数zと共役な複素数zをかけた場合、絶対値zの2乗になるのでしょうか? また、複素数に絶対値がつくというのは、どういうことを意味しているのか教えてください。 よろしくお願いします。
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こんばんは。 >>>なぜ、複素数zと共役な複素数zをかけた場合、絶対値zの2乗になるのでしょうか? x+iy の共役複素数は、x-iy である、と定義し、 x+iy の絶対値は、√(x^2 + y^2) である、と定義しているからです。 共役複素数同士をかけると、 (x + iy)(x - iy) = x^2 + y^2 となりますから、根号をかぶせれば絶対値の定義と同じになりますよね。 >>>また、複素数に絶対値がつくというのは、どういうことを意味しているのか教えてください。 絶対値という概念は、x+iy をX-Y座標系の点(x,y)で表したときの、 その点の原点Oからの距離を表すということで重要です。 原点(0,0)を中心とする半径1の円を描いたとします。 すると、絶対値が1の複素数は、円周上にあります。(当然ながら、三平方の定理) これが重要です。 たとえば、1の3乗根は、3つあります。 ・1 ・(-1+√3i)/2 (ω という記号で表すことがある) ・(-1-√3i)/2 (ω^2 という記号で表すことがある) どれも、同じものを3回掛けると1になります。 これらをXY座標系にプロットしてみますと、 ・(1, 0) ・(-1/2, √3i/2) ・(-1/2, -√3i/2) の3点になります。 すると、これら3点は、座標(1,0)のところを始点にして、反時計回りに、 ・0周 (0度) ・3分の1周 (120度) ・3分の2周 (240度) のところにあります。 これを知っていると、他の実数の3乗根を求めるのは簡単です。 27の3乗根は、 ・3×1 ・3×(-1+√3i)/2 (ω という記号で表すことがある) ・3×(-1-√3i)/2 (ω^2 という記号で表すことがある) の3つです。 何となく、わかりませんか? 絶対値が1より大きいか小さいか、はたまた、ぴったり1か、ということは、非常に重要です。 また、1の4乗根は4つあり、 それは、1、i、-1、-i です。 これらは(説明は省きますが)、0度、90度、180度、270度に対応します。 言い換えれば、「1の?乗根」は、すべて図解で求まります。 では、16の4つの4乗根は、何でしょうか? ・・・とクイズを出したところで、失礼します。 ご参考になりましたら。
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複素数は、いわば理論上の数(道具)なので、現実に適用する場合、色々な解釈が可能です。個人的意見ですが、その一つは、複素数を2次元位置ベクトルの一種の計算法と捉える事も可能です。 そうすると、位置ベクトル(1,2)を、複素数(1,2i)に対応付たのが、#3さんの複素平面という事になります。このとき(1,2)の絶対値の2乗は、内積計算より、 1^2+2^2=(1,2)・(1,2)=(1,2i)・(1,-2i) と計算できる事になります。他のベクトル間の演算も、全て複素数の加法や乗法に対応します。
- rnakamra
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複素平面上で考えて見ます。 複素平面上では複素数をそれぞれの実部と虚部で表す方法と絶対値と偏角を使い表す方法があります。 実部と虚部で表す方法での解説は#2でされていますので、ここでは絶対値と偏角をつかい表してみます。 絶対値とは対象となる数字を表す点と複素平面上の点0との距離であり、偏角はその点と0を結ぶ線が実数直線の正の方向となす角です。 z1の絶対値をr1,偏角をθ1、z2の絶対値をr2,偏角をθ2、z3の絶対値をr3,偏角をθ3とします。 すると、z3=z1*z2とすると次の関係が成り立ちます。 r3=r1*r2 (1) θ3=θ1+θ2 (2) 複素数同士の掛け算は複素平面上では、(1)絶対値は積に(2)偏角は和に変換されることを意味します。 次に、複素平面上で複素共役がどのように表されるかを考えます。 z1とz2が複素共役であるとき、z1とz2は実数直線に対して線対称な位置にあります。 このとき、次の関係が成り立ちます。 r1=r2 (3) θ1=-θ2 (4) 線対称な位置にあるため(1)絶対値は同じで(2)偏角の符号が逆になります。 複素共役な二つの数、z1とz2をかけると(3),(4)を(1),(2)に代入して r3=(r1)^2 θ3=0 となります。θ3=0であることからこの数字は非負の実数であり、その大きさは(r1)^2、つまり実数(r1)^2になります。
- naniwacchi
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1つ前のベクトルに関する質問と重なってきますね。 「絶対値」の記号が使われていますが、絶対値というよりも「距離」や「大きさ」であると考えた方がよいと思います。 複素数であれば複素平面上での原点からの距離、ベクトルであればその矢印の長さ(平面上での2点間の距離)になります。 用語では「ノルム」と呼ばれるものになります。