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ポワソンの式のγの値ってなに!?
大学の物理化学で困っているところがあります。 断熱可逆変化で出てくるポワソンの式、TP^((1-γ)/γ)のγの値についてです。 単原子分子理想気体なら5/3になるらしいのですが、これは本当でしょうか? 問題集の解答にはγ=1.67としか書いてないのでサッパリです… どうか詳しい方、おねがいいたします。。
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大学なので微積分を用いましょう。 まず熱力学第一法則 dQ = dU +pdV 可逆断熱変化なのでdQ=0 dU=-pdV ここで、理想気体では、U=nCvT (Cvは定積モル比熱) d(nCvT)=-pdV 理想気体の状態方程式pV=nRTよりp=nRT/V nCvdT=-nRT/V*dV dT/T = -R/Cv * dV/V 積分して log(T) = -R/Cv log(V) + const log(T*V^(R/Cv)) = const TV^(R/Cv) = const ここで定積モル比熱Cvと定圧モル比熱Cpとの間には Cp - Cv = R (定圧変化で第一法則と状態法則を用いれば導けます。マイヤーの式といいます) の関係があるので、 TV^((Cp - Cv)/Cv) = const TV^(Cp/Cv - 1) =const ここでCp/Cv=γとおくんですね。 TV^(γ-1)=const …(1) 両辺にPV/T=constをかけて PV^γ=const が得られます 両辺を(γ-1)/γ乗します P^((γ-1)/γ)*V^(γ-1) =const …(2) が得られます。 (1)÷(2)をします。 TP^((1-γ)/γ)=const が得られましたね。 ここまでを理解した上で話をγに移しましょう。 γ = Cp/Cv = (Cv + R)/Cv と書けることは示したので、Cvの値を考えましょう。 Cvについては以下のことが知られています。 単原子分子ならCv=3/2 R 2原子分子ならCv=5/2 R 単原子分子の場合の証明は気体の分子運動論から証明可能です。 一般に気体分子の自由度が1増えるとCvは1/2 R増えます。 ちなみに単原子分子の自由度は3 2原子分子は5です。 以上を踏まえてγを求めると 単原子分子の場合は γ = Cp/Cv = (5/2 R)/(3/2 R) = 5/3 = 1.666… = 1.67となるわけですね
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- Mr_Holland
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γは定積モル熱容量Cvと定圧モル熱容量Cpの比で、CvとCpには次の関係があります。 Cp-Cv=R 単原子分子では、並進運動の自由度が3なので、Cv=3/2 Rとなります。 そのため、γは5/3で正しいです。 γ=Cp/Cv=(3/2 R +R)/(3/2 R)=5/3 ちなみに、定積モル熱容量Cvは(並進と回転の)1自由度当たり1/2 Rなので、直線的な分子ではCv=3/2 R +R、それ以外ではCv=3/2 R+3/2 R となります。 http://www.asahi-net.or.jp/~ir5o-kjmt/jyugyou2/bukka08/bukka08c.pdf
- okormazd
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ちょっと調べればわかると思うがな。 γ=Cp/Cv http://csx.jp/~imakov/thermo/node12.html 単原子分子理想気体なら、 Cp=5/2RT Cv=3/2RT だろ。 http://blog.livedoor.jp/cfv21/phys/kinthofgas.htm