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「保守主義の原則」が設けられている理由

企業会計原則に「保守主義の原則」(企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない。)というのがありますが、これが分かりません。 質問1 「企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性」とは具体的に例えばどんな可能性なのでしょうか。 質問2 「適当に健全な会計処理」とは具体的に例えばどんな処理なのでしょうか。 質問3 「企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性」が仮にあったとして、それをどのように処理しようと、それが違法でない限りは、企業の勝手だ(つまり、そんなことは余計なお世話だ)と思うのですが、なんのためにこのような規定が設けられているのでしょうか。

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  • ok2007
  • ベストアンサー率57% (1219/2120)
回答No.3

出来るだけ簡単に参りますね。 保守主義の原則に関しては、「企業が好きなようにした」場合には、財務諸表についての企業間の比較可能性が大幅に減退ないし失われ、財務諸表に対する投資家・債権者等の信頼が大きく揺らぎます。 「資本金0円」に関しては、最低資本金制度が廃止されたため、会社法上は資本金の額の減少により資本金0円とすることが出来ます。また、設立時点でも創立費を資本金から控除する方法等により資本金0円となる場合がありました。(以上、『新・会社法千問の道標』35ページ、539ページ参照。)しかし、会計サイドから出された『繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い』において設立時の創立費控除を認めないこととされたため、資本金0円設立はできなくなりました。 払込金額は、募集株式の引受人等が株式会社(ないし設立しようとする株式会社)に対して払い込む金銭の額のことです。会社設立時には発起人は少なくとも1株以上を引き受けて払込等をしなければならない義務があるため(会社法34条1項)、会社設立時の払込金額等(すみません、正確には払込金額または給付の額でした)は必ず1円以上となります。 「会計側」という部分は、ミスリードでした。申し訳ない。この部分で述べたかったのは、上記のとおりです。なお、会計サイドにおいて近時、国際会計基準と同等の基準を広く導入する方針になったため、国際会計基準で認められている繰延資産の資本金からの控除が日本でも認められる可能性が出てきました。

piyo_1986
質問者

お礼

よく分かりました。 有り難うございました。

その他の回答 (3)

  • pyon_chan
  • ベストアンサー率46% (81/174)
回答No.4

企業が保有している資産に含み損が存在する場合、 損失処理をすべき なんていうのが典型的な例ですね 極端な例ですが総資産が10年前で総額1千万円で買って売れ残ったパソコンだったとしましょう これを何も処理せずにおいておくのが果たして健全な処理といえるでしょうか 会計とは何ぞやということを考えれば「企業の勝手」なんていえませんよ 一度、株式投資でもしてみてはいかがでしょうか あと、もう締め切っている質問で資本取引と損益取引の区分ですが この原則とライブドア事件が結構密接してます 一度調べてみてはいかがでしょうか

piyo_1986
質問者

お礼

具体的な例を挙げていただき、よく分かりました。 有り難うございました。

  • ok2007
  • ベストアンサー率57% (1219/2120)
回答No.2

それから、既に締め切っていらっしゃる別スレッドの件ですが、ご参考までに記しますと、会社法上は資本金0円でも構わないこととされています(1円以上を要するのは、払込金額です)。ただし、会計側の根強い抵抗感から、資本金0円の決算書は現在のところ認められません。 別スレッド: http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3558300.html

piyo_1986
質問者

お礼

すみません。 「補足」の最初の2行が分かりにくいので、書き直します。 次の ***** の行以降が正しい内容(「補足」の最初の2行で言いたかった内容)です。 **************************************** >会社法上は資本金0円でも構わないこととされています 会社法には「資本金0円でも構わない」旨の記述はないと思います。 「会社法上は資本金0円でも構わないこととされています」とは、「会社法には資本金はいくら以上でなければならない旨の記述はないので、ないということは分かりやすく言えば『資本金0円でも構わない』ということだ」ということでしょうか。

piyo_1986
質問者

補足

>会社法上は資本金0円でも構わないこととされています その根拠は、会社法においては資本金の額について規定がないということでしょうか。 あと、「払込金額」と「会計側」の意味が分かりません。もしお時間が許せば、簡単にお教えいただけると有り難いです。

  • ok2007
  • ベストアンサー率57% (1219/2120)
回答No.1

ご質問の1と2は、厚手の書籍をご覧いただくのが早いのでは、と思います。 3については、迷ったときの一定の指針として働きます。つまり、複数の会計処理の選択肢がある場合に、ひとつないし少数の道に明かりをともしてくれます。 また、ひとつの会計処理を選択した場合の説明役としても活用できます。

piyo_1986
質問者

補足

>3については、迷ったときの一定の指針として働きます。 仰せのことはよく分かります。指針があるということは有り難いことだと思います。 しかし、「一定の指針」どおりにしなくても、つまり保守主義の原則の通りにしなくても、何も格別の不都合は起きないと思うのですが。不都合がなければ、企業が好きなようにしたらいいと思うのですが。 しかし、わざわざ保守主義の原則として定めているからには、これに反することをすると何か好ましくないことが起きるからではないかと思うのですが、どのような不都合が起きるのでしょうか。