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「とつて返し』の文法的解釈

『奥の細道』中の立石寺のあたりの記述の中で、 「尾花沢よりとつて返し、・・・」というのがあります。 「尾花沢より引き返し」という訳になるのですが、 「とつて返し」はどのように解釈したらよいのでしょうか? 「とつて返す」では辞書に載っていませんでした。 「とる」+「返す」とすると、この「とる」はどういう意味になるかわかりません。 よろしくお願いします。

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  • kimosabe
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回答No.3

「とつて返し」は、本来は、 「とつ」・・・ラ行四段動詞「取る」の連用形「取り」が促音便化したもの 「て」・・・・接続助詞 「返し」・・・サ行四段動詞「返す」の連用形 と三単語に分析できるでしょう。 小松英雄という国語学者は、「音便機能考」という論文で、   「音便という現象には、一語としてのまとまりを示す機能がある」 と指摘しています. この説に乗っかれば、 「とつて返し」などは、ひとつの動詞として、一語扱いしてよいと思われます。 小学館の「古語大辞典」で「とってでる(取って出る)」を調べますと、 「とって」には、「でる」の意味を強める働きがある、 よいった内容の説明があります。 「とつて返す」の「とつて」も、 具体的な動作を表すのではなく、 「返す」を強調するために上に添えられているのだと、 考えてよいのではないでしょうか.

gonji
質問者

お礼

いろいろ回答くださりありがとうございます。 kimosabeさんは専門家なのですね。心強いです。 「取り」が音便化されて後の語と一語としてのまとまりを持つ、と考えればよいのですね。 参考になりました。

その他の回答 (5)

  • kimosabe
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回答No.6

kimosabeです。 「音便機能考」では、「きさいの宮」を例にあげて、 助詞「の」のしたにくる形態素まであわせて意味上の単位をなす旨が述べられています。 私は、「の」あるいは「つ」の場合だけでなく、 「とって返す」「もってのほか」のような「て」の場合にも、この考え方が適用できると判断しました。

  • nijiwomi
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回答No.5

こまつひでお「音便機能考」(国語学101,s50)では、「とって返す」のような例を音便による一単位化とはしていません。こまつひでおが述べているのは、二語である「とっ」「て」が一語である、ということだけです。(P.6参照) あげあしとりでもうしわけありませんが、念のため。 僕の誤読であるようでしたらご指摘いただけるとありがたいです。

gonji
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 専門家というだけあって、なかなか専門的なご意見。 参考にさせていただきます。

  • kimosabe
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回答No.4

kimosabeです。 13行目「よいった内容」は、 「といった内容」の誤りです。 訂正いたします。

gonji
質問者

お礼

かさねがさねありがとうございます。

noname#3361
noname#3361
回答No.2

私が見たのは「大辞林 第二版」です。 ご自身で確認してみてください。 http://jiten.www.infoseek.co.jp/Kokugo?pg=jiten_ktop.html&col=KO

参考URL:
http://jiten.www.infoseek.co.jp/Kokugo?pg=jiten_ktop.html&col=KO
gonji
質問者

お礼

再度ありがとうございます。 「大辞林」だと、国語辞典ですね。 意味ではなく、文法的な解釈を知りたいので、 引き続きよろしくお願いします。

noname#3361
noname#3361
回答No.1

取って返す(小さい「っ」)で辞書に載っていますよ。 「引き返す。元の状態に戻る。」だそうです。 いまでもよく使う言葉です。

gonji
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 それは古語辞典でしょうか? もしわかればよろしくお願いします。

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