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存在の耐え難い重さ
「存在の耐え難い重さ」という言い回しを時々見かけるのですが、これはどこから来た言葉ですか?出典は何ですか?
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- la-luna
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「存在の耐えられない軽さ」という小説のタイトルから来ているのではないでしょうか。 (#1さんのおっしゃる映画の原作でもあります) 著者はミラン・クンデラ。もともとはチェコスロバキアの作家ですが、「プラハの春」で著作がすべて発禁になった後にフランスへ亡命しています。ソビエト侵攻・プラハの春など、当時の歴史的情勢が色濃く反映された作品です。 タイトルの「存在の耐えられない軽さ」という言葉ですが、ドイツ哲学者ニーチェの永遠回帰説からきているものと言われています。 クンデラは、この「歴史では同じ事象が何度も繰り返される」という永遠回帰説を否定的に捉え、すべての歴史的事象は1回きりであり、すべての人生はそれ自身で完結していると考えました。そして、1回しか起こらない事象や人生(=存在)というものは、それゆえに軽いのだと言う訳です。これが、「存在の軽さ」です。 また、ニーチェが「永遠回帰」の思想を「最大の負荷」(=他の事象に対して非常に大きな責任・因果関係がある)と呼んだこととは反対に、1回きりの人生・たった1度の私たちの存在は、他の事象から開放された自由なものであるとも言えます。 その一方で、軽さ=頼りなさ・空虚感と考えることもできるわけです。これが、存在の軽さが「耐えられない」ということです。 クンデラは4人の登場人物の送る様々な人生を通して、「存在の軽さ・重さ」に関する議論を展開しています。 つまり、「存在の耐え難い軽さ」というのは、1回きりしかない人生の手応えのなさ、虚しさ、空虚さを表すのだと思われます。
- Quattro99
- ベストアンサー率32% (1034/3212)
「存在の耐え難い軽さ」という映画がありますが、さらに元があるのかどうかは知りません。
お礼
その「存在の耐え難い軽さ」というのが「存在の耐え難い重さ」のパロディーなんです!!
お礼
その小説・映画を質問の数ヶ月前から知ってました。くだくだしく解説していただいても困る…。 ニーチェのことも熟知しています。 すばらしい回答者のお二人に失望させていただきました。 ありがとうございました!!!!!!