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絶対収束について
実数列が任意の順序で収束しているときそれは絶対収束しますか?(逆は有名ですが。)もし反例があればそれもお願いします。
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実数列の絶対収束の意味が分かりませんが、それは級数が絶対収束する、という意味なのでしょうか。それとも順序を入れ替えても収束する、という意味なのでしょうか。後者であれば定義そのものでまったく何も示すことはないように思えます。絶対収束しないというのは、収束しないかあるいは条件収束という意味でよいのでしょうか? あるいは前者だと思うときa_1+a_2+…という無限級数があって、その収束を考えているとします。これが項の順番をどうならべ変えても収束するならば絶対収束するのか?ということを考えられているのでしょうか。この場合の絶対収束は次のように考えれば解決します。まず正項級数(あるいは負の項を含まない級数でもよい)の場合は当然収束は絶対収束を意味するから簡単です。負項級数でも同じ。問題は正の項と負の項がともに無限個あるような場合です。この場合、正の項と負の項それぞれを足し合わせて、それらをp,qとおいてやります。もしp=∞であれば、q=-∞でない限り級数は+∞に発散するはずですが、q=-∞であればこれは条件収束しかしないのです。このことはDirichletが1829年に初めて指摘したのだそうです。つまり項の順番を並べ替えることによって何にでも収束させることができます。それは±∞も含めて。あるいは逆に収束しないような並べ方もいくらでもあります。たとえばまず正の項をいくつかもってきて、1を超えるまで並べます。1を超えたら今度は負の項をいくつか持ってきて-1をしたまわるようにします。今度は正の項をもってきて、1を超えるまで。。。こういうことがp=+∞、q=-∞の場合に可能です。他方、q=-∞と仮定すれば、同様の議論でp=∞でないと-∞に常に発散しますが、p=∞の場合はやはり条件収束でしかありえません。残る場合はp,qが有限のときですが、この場合は必ずp+qに絶対収束することが容易に示されます。 結局、無限級数が任意の順序で(有限値)に収束しているならばそれは絶対収束である、という結論は正しいです。
お礼
早速の回答ありがとうございます。自分でも解決しました。ここでは収束級数が絶対収束するか条件収束するかを考えてました。条件収束なら順序を変えて任意の値に収束させることができるのを利用すれば任意の順序で収束する級数は絶対収束しないとだめなのは明らかでした。ご回答ありがとうございました。