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現代英詩翻訳:Giannina Braschi
Behind the word is silence. Behind what sounds is the door. There is a back and a fold hiding in everything. And what was approaching fell and stopped far away in proximity. An expression falls asleep and rises. And what was over there returns. It’s a way to put the world back in its place. And something comes back when it should remain remembering. (Giannina BraschiのASSAULT ON TIMEより) https://gianninabraschi.wordpress.com/tag/empire-of-dreams/ 拙訳: 言葉の影に静寂あり。音の影に戸あり。およそこの世は、おしなべて裏と折り目のなきものなし。近づくものは、遠くの至近距離で倒れ止まった。眠りと目覚めという言葉。あちらにあるものはこちらに。世界をあるべき姿に戻すもの。思い出として残すべき時によみがえるもの。 なんだか知らないけれど、随分と不思議な魅力のある詩に出会ってしまいました。個人的には、平家物語の冒頭の「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。」みたいな感じで訳したかったのですが、そこまでの文章力はありませんでした。 また、There is a back and a fold hiding in everything.の箇所の「表からは見えないものがある。」くらいの意味で言っているのでしょうが、日本語にするのが難しすぎて、、、うまく訳せません。 年末年始のお忙しい時期とは思いますが、是非とも翻訳例をば宜しくお願い致します。 (BAは選びません。すいません。)
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- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10007/12518)
「お礼コメント」をありがとうございました。 >脚韻なしの訳を書かれると随分雰囲気が違うものですね。2度見どころか、3度見、4度見して「なぜ別人のような印象を受けるのだろうか?」と、しばらく考えて、やっと今回は脚韻がないのだと気が付きました(笑)原文に脚韻がないのですから当然なのですが。 ⇒あはは(同調笑。若干照れ笑い含む)。 あとでまた「脚韻もどき」をやってみることにしますね。 >>口から出た表現が、眠っては目覚める、 >No1さんへのお礼でも書きましたが、私はここ誤訳しちゃいました。 No1さんや、御訳が正しいですね。 ⇒No1さんのお訳はいつも素晴らしいですね! 今回も、実は、さすがと思いましたのでOKチップでもお送りしようかと思っていたところ、逆に頂いてしまいました! No1さん、ありがとうございました。 >いろいろな解釈を味わうのもまた詩の醍醐味です。 ⇒ホントですね。大いに同感・共感します。 >私の頭がまだ本調子ではないので、しばらく古典はお休みで、現代詩(本来はポストモダンの詩というらしい)を、読んでおります。 ⇒お疲れのところ、今回もまた楽しい話題を提供してくださり、ありがとうございます。重ねてお礼申しあげます。 私訳第2弾: 言葉の裏に沈思あり、音に閂、無音の場あり なべて物事裏面あり、襞に隠れた次元あり 寄り来し間なく闇と消え、触るると思わば遠く去る 聞かれし表現、眠りつ、目覚め、消えつ、現わる 遠くに離れ、隠れしものが、時に身近に戻り来る これぞ、世界が然るべく、その場に戻る一つの方式 記憶に留まらんとて、そが自ら戻り来るという図式 ☆…と、性懲りもなくまたも脚韻のまねごとをしてみましたが、 やっぱり、あまりかわり映えしませんね(苦笑)。 ではまた、来たる年も、本年同様よろしくお願いいたします。
- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10007/12518)
添付してくださったサイトの説明によれば、ジァニーナ・ブラスキはヒスパニック系移民の米国人という。(Giannina Braschiという名からすると、祖先はイタリア系らしい)。プエルトリコ生まれの、バイリンガル(英語・スペイン語)詩人。特に、スペイン現代詩(ベッケル、マチャード、ロルカ)に造詣が深いPh. D。抒情、精神性、神秘、色彩に富んだ散文詩を書く。なぁるへそ…、それで、英語バージョンを見ても、スペイン語バージョンを見ても、むずかしさは同じでした! 私訳: 言葉の背後には沈黙の空間がある。音の背後には仕切られた無音の場がある。何事にも裏の世界があり、見えない襞がある。 近づいて来たと思えば消え、手元のものは遠くへ逃げる。口から出た表現が、眠っては目覚める、消えてはまた現われる。 遠く離れていたものが戻って来る。これこそ、世界があるべきところに戻る時のやり方の一つだ。 記憶に留めておくべき時に、何かがみずから戻ってくるのだ。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >ジァニーナ・ブラスキは この詩を見たときは本当にビックリしました! 私は古典の詩を読むか、最近の詩はNew Yorker magazineに載っているのを読むかくらいなので全然詩の世界には詳しくないので、今まで知らなくて当然なのですが、それでも、こんなにすごい詩なんですから「誰でも知っているレベルの詩人」になっていてくれたらと思いました。 ところで、Nakayさんが脚韻なしの訳を書かれると随分雰囲気が違うものですね。 2度見どころか、3度見、4度見して「なぜ別人のような印象を受けるのだろうか?」と、しばらく考えて、やっと今回は脚韻がないのだと気が付きました(笑)原文に脚韻がないのですから当然なのですが。 >口から出た表現が、眠っては目覚める、 No1さんへのお礼でも書きましたが、私はここ誤訳しちゃいました。 No1さんや、御訳が正しいですね。 >近づいて来たと思えば消え、手元のものは遠くへ逃げる。 こういう解釈もありましたか! いろいろな解釈を味わうのもまた詩の醍醐味です。ありがとうございます。 私の頭がまだ本調子ではないので、しばらく古典はお休みで、現代詩(本来はポストモダンの詩というらしい)を、読んでおります。 頭が正常運転しているときは、気晴らしで英語古典を楽しめるのですが、今はまだ無理といいますか、たった一ヶ月の激務で脳みそってこんなに疲れるんですね。 こんなに疲れたのは人生で初めてでした。 そんなこんなですが、今回もありがとうございました! 今後とも宜しくお願い致します。
- SPS700
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#1です。補足です。実は僕の誤訳を訂正しようと思っていたところ、野暮用(=なあに、昼飯を食えという上の方からの命令)で遅くなりました。 >>>近づいて来ると壊れてしまい、近寄ると遠くで止まる。 ここを「近づいて行くと壊れてしまい、向こうから来ても遠くで止まる。」と変えようと思っていたところです。ご意見をお聞かせください。 world を word と読み違えたのを、優しくご指摘いただき、まさに冷汗三斗、穴がなくても掘りたいぐらいです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >「近づいて行くと壊れてしまい、向こうから来ても遠くで止まる。」 >と変えようと思っていたところです。 まず、そもそも、fellを「壊れてしまう」と訳したのは天才的だとしか言いようがありません。まさに「それだ!」と、御訳を読みました時に思いました。 個人的には、 And what was approaching fell and stopped far away in proximity.の箇所は、「ノド元まででかかっているのに。と言いつつ結局思い出せない記憶」みたいなもので、「近い」ような「遠い」ような状態を far away in proximityと言ったのかな?と思っておりましたが、こんな状態をどう訳していいのか分からず、私の訳は生焼けのパンのようになってしまいました。 この難しい表現をちょっと表現方法を変えて、全く同じ意味にされたのが御訳なのだと思いました。 実際に、出てきそうな時に無理に思い出そうとしても上手くいきませんから「近づいて行くと壊れてしまい、」とはこれまた美しい表現ですよね。 「向こうから来ても遠くで止まる。」というのも、「あ、思い出した! と、思ったんだけどなあ。」という状況を、これほどまでに詩的に表現できるのですね!と思いました。 「遠くの至近距離」なんて言わずに、こうすれば良かったんだと思いました。 私にも、もう少し詩的表現できればいいのですけどね。 いやはや、御見それ致しました! 今後とも宜しくお願い致します。
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
言葉の裏には言わない声がある。音の後ろには裏口がある。何事にも裏があり、見えない皺がある。近づいて来ると壊れてしまい、近寄ると遠くで止まる。 言いたいことは眠りにつくと、起きてくる。そして遠くにあったものが帰ってくる。 これは元のところに言葉を戻すやり方の一つだ。思い出にとどめておくべき時に何かが戻ってくるものだ。 御訳の「言葉の影に静寂あり」は Über allen Gipfeln Ist Ruh の「なべての頂に憩いあり」の名訳を思いだしました。
お礼
ご回答ありがとうございます! いや~流石ですね! 名訳です! >何事にも裏があり、見えない皺がある。 ここが私の一番苦労した箇所でした。 こんなにも自然で美しく分かりやすい表現ができるのは、SPSさんならではの詩心があるからでしょうね。 御見それ致しました。 >近づいて来ると壊れてしまい、近寄ると遠くで止まる。 この箇所も、なんとも苦労しました。 こう表現すれば良かったのか!と、思うとともに私の理解がまだまだだったと思いました。 >言いたいことは眠りにつくと、起きてくる。 あ、この箇所は私は誤訳しましたね。 御訳が正しいですね。 人生で一番忙しい時期があり、忙しい時期が終わっても暫くは、「娯楽=睡眠」でした。やっとこさ、なんとか元の気力を取り戻したつもりでしたが、こんな間違いをするとは恥ずかしい、、、。 >これは元のところに言葉を戻すやり方の一つだ。 この詩にはwordとworldがでてきますが、この箇所ではworldの方でした。なので、言葉を世界にに置き換えて「これは元のところに世界を戻すやり方の一つだ。」ということですね。 ただ、私の訳でも、御訳でも、不思議な響きが心地よいのですが、解釈の難しいところです。(私には。) >思い出にとどめておくべき時に何かが戻ってくるものだ。 まさに名訳ですね! 心地よい文章に、流石だと思いました。 ただ私の頭が本調子ではないので、「~の箇所が肝だったな~!」今度からこの感じを目指そうとか、深く分析できないのを歯がゆく感じました。 ここ数年、英語も日本語も母国語くらいの気持ちでいましたが、本調子じゃなくなると英語って外国語なんだなと改めて感じました。もしかしたら、SPSさんの御訳が名訳過ぎただけかも知れませんけど。 今回も、素晴らしい御訳をありがとうございます。 今後とも宜しくお願い致します。
お礼
ご回答ありがとうございます。 おねだりしたみたいになってしまい、申し訳ありません。 しかし、やっぱりNakayさんの脚韻は絶品ですね! >言葉の裏に沈思あり、音に閂、無音の場あり >なべて物事裏面あり、襞に隠れた次元あり here is a back and a fold hiding in everything. の箇所もキチンと詩的になってますね! 私は、「こんなん、理解できる日本語に訳せません!」と原文に感動しつつも、翻訳者だったらどうするんだと思いました。 >寄り来し間なく闇と消え、触るると思わば遠く去る >聞かれし表現、眠りつ、目覚め、消えつ、現わる >遠くに離れ、隠れしものが、時に身近に戻り来る 私が望んでいた、ちょっと平家物語の冒頭ポイ翻訳文にNakayさんならしてくださるのだと思っておりました。私もこのような雰囲気の訳を書きたかったのですよ。 神秘的というのか、分かりませんが、とても不思議な魅力がある原文の雰囲気をお見事に翻訳されていますよね! >これぞ、世界が然るべく、その場に戻る一つの方式 >記憶に留まらんとて、そが自ら戻り来るという図式 方式と図式とは、これまた毎度のことながら、よく出てきますね。私は、脚韻がどうにもこうにもこんなに韻を踏む単語が出てこないので、うまくできません。 流石ですね! 最後の一文もビシッと決まって、「嗚呼、名文を味わった!」と、心ゆくまで堪能できました。 こちらこそ、来たる年も、本年同様よろしくお願いいたします。