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彼は1年間在籍していなかった。部署への重要な貢献もしていなかった。
- 彼は1年間、この会社に在籍していなかった。その上、部署への重要な貢献もしていなかった。
- 彼は1年間、この会社に在籍せず、部署には何の貢献もしていなかった。
- 彼はわずか1年間、この会社に在籍せず、部署への重要な貢献もしていなかった。
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質問者が選んだベストアンサー
その一文だけに限って言うと 「彼は1年間、この会社に在籍していなかった。その上、部署への重要な貢献もしていなかった。」 と 「彼はこの会社に1年足らずしかいないし、部署への重要な貢献もしていなかった。」 はどちらもニュアンスとして誤解を含む曖昧な部分があるにせよ「誤訳」というほどではないと思います。 前半の 「He hadn't been at the company for a year」を質問者さんのおっしゃるとおり、 「彼はこの一年間この会社に在籍していなかったし」とすることは可能ですが、その場合後半のnor~が不自然な繋がりになります(※そもそもいなかったなら会社への貢献すらないという言い方はおかしい)。そういう意味では、あえて完了形で「for a year」とするのであれば文面としては「一年”も”いなかった≒一年に満たない期間しかいなかったし」と言いたいと取れるわけです。 また"hadn't"を現在形のような形で訳しているという点に関してはご指摘のとおりの認識で正しいでしょうが、 「彼はこの会社に1年足らずしかいなかったし、部署への重要な貢献もしていなかった。」 という文章は「~かったし、~かった。」となると繰り返しになるので「訳」としては日本語として少しまどろっこしいところはあります。英文和訳と翻訳の違いという点に近くて、そういう意味では翻訳であれば、 「彼はこの会社に1年足らずしかいないし、部署への重要な貢献もしていなかった。」 としたからといって、ニュアンスを取り違えることはないでしょうから日本語としてスッキリさせたつもりなんでしょうね。日本語の文法は曖昧なので上の訳し方が「誤訳」となるのかは難しいんですが、まどろっこしい文章≒訳としては不十分という認識が根底にあるかもしれません。日本語の場合は英語で言う「時制の一致」はすぐに「誤訳」とはならないように思います。 結局、英語として考えると文章の状況によっては「どちらのニュアンスもありうる場合は存在します」ということです。たとえば日本語だって、 「 斎藤くんは、水無月さんのようにうまく文章が書けない。」という文章は、 1・斎藤くんは、水無月さんと同様で、うまく文章が書けない。 (水無月さんも斎藤くんと同様に文が下手) 2・斎藤くんは、水無月さんほど、うまく文章が書けない。 (水無月さんはかなり文が上手い) の2通りの解釈が読み手によって違うことがわかります。この場合、書き手の文脈からどちらを意図しているかによって変わるのでしょうが、コレ一文であればどちらも日本語として間違った「解釈」にはなりません。よって、もし明確に違いを分けて表現したければこのような曖昧な文章を避けるべき、となるわけです。同様のことが英語にも言えて、たとえば [⇒He hadn't been at the company for a year, so he didn't make any contributions to the department.] などとすれば前後関係が整理されるので、似ているけど質問者さんの意図するようなニュアンスで普通は理解するのではないかと思います。 ま、元々は「nor~」の倒置を目的にした文章でしょうから多少無理やり作っているんだと思うのでそういう曖昧な文章はよくないということですね。
お礼
丁寧な解説をありがとうございます。よく理解できました。 間違いというより、あいまいな解釈の可能な問題なので、あまり よい問題とは いえない、というかんじですね。