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一価正則

岩波公式集IIIのルジャンドル倍関数の部分を見ています。 この中で、複素数であるzが[-1,1]以外の部分ではある関数f(z)が「一価正則」である、というようなことが書かれています。 関数が一価正則である場合、どういう特徴や利点などがあるのでしょうか? よろしくお願いいたします。

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  • alice_44
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回答No.2

倍関数のじゃなくて、陪関数ですよ。 微分方程式の解として定義される関数なので、 正則なのは当たり前です。 重要なのは、「一価」の方じゃないかな。 一価というのは、関数の値がひとつに決まる という意味で、中学で教わった定義では、 一価であること自体が「関数」の定義でした。 微分方程式の解は、局所的に定義されるものだから、 それを接続して、まとまった大域解にする必要がある のだけれど、複素範囲では、接続の経路によって、 変数の値が同じでも関数値が異なる…という 「多価性」の問題が出てくる。 接続経路が特異点の周りを周回すると、 出発点に戻ってきたとき、値が違っているからです。 dy/dx = 1/x から y = log x を定義したときに、 y = log x + 2πni (nは自然数) と 尻尾が付いたでしょう? アレです。 通常、関数の定義域を、複素平面ではなく リーマン面とすることで解決するのですが、それでも 解を複素関数として扱おうとするときには、 リーマン面の一部を複素平面に一意的に対応させる、 関数の「枝選択」という作業が必要になる。 log の場合は、定義域を制限して、複素平面から 原点を一端とする半閉曲線を取り除けば、 値がひとつに決まリます。 孤立特異点を持つ関数の場合、log のときと同じように、 特異点の数だけ半閉曲線を取り除けばよいのですが、 質問の文献では、それと異なる方法で、 複素平面から実区間 [-1,1] を除いても f(z) を一価化できる …と言っている訳です。 z をイロイロ変化させて f(z) を考えるときに、 z が [-1,1] を横切らなければ、 中学以来の普通の関数とみなせて平和だ…という話です。 z を変化させて log z を考えるときに、 z が負の実数にならなければ平和だったように。

flex1101
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 陪関数、打ち間違いをしておりました。 「一価」という方が重要なのですね。これにより、枝を選択することになり、一意的に決まるということですね。 回答いただいたことについて、まだ自分なりに理解できていない部分がありますが、今後の勉強の参考にさせていただこうと思います。 詳しい説明ありがとうございました。

その他の回答 (1)

回答No.1

浅学なので、ルジャンドル倍関数に関しては無知ですが 一般的には、  コーシーの積分定理が使える。 が利点じゃないかな? 外していたらすいません。

flex1101
質問者

お礼

コーシーの積分定理が使える、という利点、勉強になりました。 ありがとうございます。