- 締切済み
正則性について。
--------------------------------------------------- f(z)=1/(bar(z)) z = x + iy とし z ≠ 0においてf(z)が正則であるかどうか判定せよ。 また、 R>0に対して複素積分 ∫_[|z|=R]f(z)dz の値を求めよ --------------------------------------------------- という問題なのですが、 u=x/x^2+y^2, v=u/x^2+y^2とすると、 ∂u/∂x = y^2-x^2/(x^2+y^2)^2 ∂v/∂y = x^2-y^2/(x^2+y^2)^2 となり、コーシー・リーマンの判定式を用いると、 ∂u/∂x≠∂v/∂yとなり、条件を満たさないので、 f(z)は正則ではないという結果が出ます。 f(z)が正則ではないのは、(bar(z))=0で特異点を持つためだと思うのですがこの問題の場合、z≠0で除外されていますよね? この場合、正則なのでしょうか? おそらく、特異点の捉え方がよくわかっていないのだと思います。 また、 次の問題はコーシーの積分公式で求めると思うのですが、 この公式は、bar(z)の場合にもそのまま当てはめてよいのでしょうか? ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
みんなの回答
> そして線積分ですが・・・ > 線積分はfがどの値でも定まっていて(連続で)積分経路が滑らかなとき求めることができて、 > この場合のfは連続で、積分経路は半径Rの円なので求めることができる。 fと道([0,2π]から「複素平面\{0}」への写像)が両方とも連続であることが重要です。 区分的に滑らかだと(fではなくて道)、dz/dtが計算できるので積分の計算ができます。 円というよりも、道を表す写像が大事です。 今の場合、hekkoking さんが書かれているtの関数Re^(it)(実数の区間から複素平面への写像として)が微分可能になっています。 > ここでもしfが正則なら、値を公式で表すことが出来る。 そうですね・・・もちろんfは本問の場合正則でないので、正則性を利用した定理を使うことはできません。 それに、コーシーの積分定理(積分公式)を使うような問題だとしたら、問題文に書かれている内容だけでは不足(道についての条件が足りない)のです。 経路の長さが有限とか、0にホモローグであるとか、定理を使う関数の定義域の幾何学的な条件とかいろいろ必要になってきて、それらが全部条件を満たすことをいわないといけないので面倒になります。 あの定理たちを使うのは結構大変なんです。 本問の狙いは、たぶん、線積分の定義がわかっているかどうかを確かめることだと思われます。 ですので、大事なのは以下: > ∫_[|z|=R]f(z)dz = ∫_[0,2π]{1/Re^(-it)}dz/dt・dt > = ∫_[0,2π]{1/Re^(-it)}Rie^(it)}・dt > = ∫_[0,2π]{ie^(2it)}・dt > = 0 > > となりました。確かに0になりましたが、どうでしょう。 はい、大丈夫です。 > この部分について、間違いとのご訂正を頂きましたが、私には正しいように見えます。 > 何故間違いなのでしょうか? 間違いを書いてご迷惑をおかけしました。 あれは、もし本文のfがf(z)=1/zという形だったら(実際はそうじゃないんですが)、g(z)=1(∀z)という関数を考えると、fの積分はgについてコーシーの積分公式を0のまわりで適用したのと同じ形をしています。それでgが正則だったら2πiになる、というところまではいいのですが、本問のfと直接結びつかないので、単なる妄想です。 恥ずかしいので勘弁してください^^;)
訂正です。 > このことからも正則でないことがわかったりします。 この部分は間違いです。大変失礼しました。
> リーマンの関係式を満たさない時点で、至る所で微分不可能 正則性は各点ごとに決まります。 z=0のところではf(z)が定義されていないので、それ以外のzを固定するとそのzでは(複素関数として)微分できないということですね。 > ちなみに線積分を行うと、単純に閉曲線のため答えは0になると思うのですが はい、0になります。ただ、理由がちょっと怪しい。計算して0になりましたか?その後の問い(「変換・・・」)からみて計算していないように見えます。 もし(前半の結果で)fが正則だったとすると、コーシーの積分公式から2πiとなるはずなので、このことからも正則でないことがわかったりします。 > f(z)は正則でないので、連続ではありません。 いいえ。正則ならば連続ですが、正則でないからといって連続でないとはいえません(つまり、連続だけれども正則でないことがある)。今回のfがその例です。fは0以外のすべての点で連続です(=>確認してみてください)。 fは連続ですから、γ:[0,2π]→D={z:|z|=R}とfとの合成も[0,2π]で連続となって線積分が定義できます。 ここで、γがどういう形になるかわかりますか? それがわかったら、t∈[0,2π]とみてtの関数f(γ(t))を積分してみてください。
bar(z)というのはzの複素共役の意味でしょうか? > 条件を満たさないので、f(z)は正則ではないという結果が出ます。 ここまではOKです。 >(bar(z))=0で特異点を持つためだと思うのですが 複素関数ではなくて実平面から実平面への写像とみれば0を除いて定義できて全微分可能ですから、この場合の正則性と0で定義できないこととは関係ありません。複素共役を取っていることが効いています。比較のために1/zという関数を考えてみては? 蛇足ですが、このときの0を特異点とは普通は言わないと思います。 次の積分の計算について。 もしその関数が「1/z」という形だったら、恒等的に値1をもつ定数関数を正則関数とみてコーシーの積分定理を無理やり使えなくもありませんが、この場合は前半の結果によりfが正則ではないのでその定理は使えません。単に線積分の定義に立ち戻って計算すればいいです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。 成程!!リーマンの関係式を満たさない時点で、至る所で微分不可能ない。 つまり正則でないということですね。 勉強不足でした。 ちなみに線積分を行うと、単純に閉曲線のため答えは0になると思うのですが、 f(z)は正則でないので、連続ではありません。(自信はないですが・・・。) この場合も線積分は可能なのでしょうか? もしくは、f(z)=Re^it/R^2と変換してtで積分すればOKですか? 程度の低い質問だとは思いますが、もし宜しければお聞かせ願えますでしょうか。
お礼
まさかご返事を頂けるとは思っていませんでした。 ありがとうございます。 お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。 大分イメージを掴めてきたようです。 コーシー・リーマンの関係式は微分の可、不可のみを判定しているので、連続→正則ではない。 定義を考えれば、すぐにわかることでした。 というより、明らかに連続ですよね・・・。 複素関数は実数関数と同じように捉えてはいけないのですね。 そして線積分ですが・・・ 線積分はfがどの値でも定まっていて(連続で)積分経路が滑らかなとき求めることができて、 この場合のfは連続で、積分経路は半径Rの円なので求めることができる。ここでもしfが正則なら、値を公式で表すことが出来る。 (と、ここまでは合ってますでしょうか・・・・。) そこでご指摘頂いたことを参考にして、実際に計算してみたところ、 ∫_[|z|=R]f(z)dz = ∫_[0,2π]{1/Re^(-it)}dz/dt・dt = ∫_[0,2π]{1/Re^(-it)}Rie^(it)}・dt = ∫_[0,2π]{ie^(2it)}・dt = 0 となりました。確かに0になりましたが、どうでしょう。 また、 >もし(前半の結果で)fが正則だったとすると、コーシーの積分公式から2πiとなるはずなので、 このことからも正則でないことがわかったりします。 この部分について、間違いとのご訂正を頂きましたが、私には正しいように見えます。 何故間違いなのでしょうか? もしよろしければ、もう少しだけこの阿呆めにお付き合い下さいませ。