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「大したモンだと思います。」
これは岩手の方言でしょうか。 最近有名な「あまちゃん」で、アキがしばしば口にしています。 この言葉自体は標準語でも言いますが、あの状況に対してあのように言うのは「とても良いと思います」の意のようにとれますので、語義が同じではありません。「大したモン=とても良い」ですからね。 方言に詳しい方、よろしくお願いします。
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- hakobulu
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#11です。 乗りかかった舟ですので、もう一度おじゃまさせてください。 >5歳の天才ピアニストの演奏をはじめて聞いたら、「大したもんだ」は、自然に言いますね。やはり、人物評価の意味合いが大きいです。 : 「5歳なのにすごい演奏をする」という、その【事実に対する賛辞】だと思います。 賛辞の対象は人物そのものではなくて、その演奏のレベルに対する評価です。 そのようなすごい演奏を生み出す当人も、あくまで【結果的に】賛辞の対象にはなるだけです。 >現代風にアレンジされた「潮騒のメロディー」伴奏を聞かされて「大したもんだ」という感想は、変わった言い方だと思うのは、今も動きません。 : これは、人物以外を褒めているから不自然になるのではなくて、名演奏に対して敬意のない表現をしているので不自然に感じられるわけです。 水掛け論を防ぐために、若干視点を変えてみたいと思います。 たとえば、有名なプロピアニストが非常に良くない演奏をしたと仮定しましょう。 「プロなのにひどいもんだ」と言う人がいた場合、「ひどいピアニストだ」という意図で言ったわけではないと思います。 「プロなのにひどい演奏だ」という意図で言ったはずです。 むろん、ピアニスト自体もひどいという評価にはなるでしょうが、あくまで結果的にそうなるだけです。 「潮騒のメロディー」伴奏の場合も、非常に良くないアレンジだったと仮定してみましょう。 「ひどいもんだ」と言うと思います。 人物以外に対する感想ですが、敬意を払う必要がないシチュエーションなので、「もん」でも違和感が生じないわけです。 「もん」を「者」の音便と解釈することは可能ですが、どのシチュエーションでも、その意味になるわけではないと思います。
- hakobulu
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#10です。 >私の地域では、良い音楽や良い美術品を見て「大したもんだと思う」とは絶対に言いません。そう言ったら別のニュアンスが生まれます。(この時代にこんなものを作っていたとはー)とか、(こんなに素晴らしい作品を作れる作者はー)とか、(若くしてこれができる作者はー)とか、そういう意味になります。単に作品の素晴らしさを褒めたり、自分の満足を表す言葉ではないです。 : それはよくわかります。 そして、それは全国共通であるように思います。 大した【物】が語源のはずですので、いくら「大した」に褒める要素が含まれている場合でも、敬意を示すべき相手に対しては使われない、つまり、敬語表現ではあり得ない、というのがわたしの解釈です。 「良い音楽や良い美術品」に対しては、自ずと高尚な芸術作品という認識に基づいた敬意が湧くはずですから、そうした作品に対して使われる確率は低くなると思います。 とはいえ、挙げていただいた例のように、 >(この時代にこんなものを作っていたとはー)とか、 >(こんなに素晴らしい作品を作れる作者はー)とか、 >(若くしてこれができる作者はー)とか : といったニュアンスになることがあるのは、作者に対して一定の(歴史的、年齢的、あるいは地域的な)距離を置ける環境が整っている場合ではないか、と思います。 その距離が敬意を薄めてしまうと共に親近感を生み、「大したもん」といった敬意不要の表現が可能になるのではないでしょうか。 5歳の天才ピアニストの演奏をはじめて聞いた人の「大したもんだ」は、自然な形であるような気はします。 いずれにせよ奥は深そうです。 わたしもわからなくなってきたので、このへんで失礼させていただくことにしましょう。^^;
お礼
5歳の天才ピアニストの演奏をはじめて聞いたら、「大したもんだ」は、自然に言いますね。はやり、人物評価の意味合いが大きいです。 現代風にアレンジされた「潮騒のメロディー」伴奏を聞かされて「大したもんだ」という感想は、変わった言い方だと思うのは、今も動きません。
- hakobulu
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#5です。 >普通は人の評価に使いますよね。 >未来に完成される?標準語では、「大したもんだ」は人・物・事すべてに使用する、となるかもしれませんが、ならないかもしれません。 : 人に対する評価で使う場合、その人自身を評価するわけではなく、その人の行為内容などを評価する用法であるのが基本だと思います。 「大した人物だ」という意味とは一線を画すべき表現と考えます。質問者さんのお言葉を拝借すれば「格・レベル」です。 人物以外にもよく使われると思いますけどね。 人物の場合も、前回挙げた例で申しますと、「潜水能力に優れているという能力」に対する評価です。 重要なのは、「潜水能力に優れた大した者」という人物評価のニュアンスではない、ということです。 ですから、 「あんなに長時間泳げるなんてクジラは大したもんだ」 「汗を出して体温を調節するなんて人体のメカニズムというのは大したもんだ」 「アスファルトの隙間から芽を出すなんて、雑草の生命力は大したもんだ」 などの表現は普通に使われるはずで、必ずしも人の評価だけが普通だとは思われません。 ご存知でもありましょうが、形式名詞というのは、前掲の語句の内容を体言化するものです。 体言化することによって強調なり感動なりを表わすわけです。 「大した」は、「程度がはなはだしいさまをいう語。非常な。たいへんな」という意味なので、「大したもんだ」は、「非常に程度がはなはだしい状態だ」と、程度のはなはだしい状態をさらに強調していることになるでしょう。 他の方がご指摘になっていたように、たしかに必ずしも「良い」という意味だけで使われるわけではありませんが、「とても良い」という意味になり得るのは間違いないはずです。 少なくとも評価に際しての言葉の場合、「すごい」と言えば基本的には褒め言葉であり、皮肉だとしても、褒めるという要素があればこそ皮肉にもなり得るのと同じです。 いずれにせよ、「とても良い」が標準語としての意味には存在しないかのようなご質問文の内容でしたので、その点を指摘させていただきたかったわけです。 地元の方がおっしゃっている「てぇーしたもんだ」は非常に参考になりました。 これこそ明らかな方言でしょうが、これはあくまで「てぇーした」の部分ですよね。 「大した」も「もん」も標準語(と区分可能)ですし、少なくとも方言とは呼べないでしょう。 >ちなみに、方言とは意味・アクセント・用例・その他をすべて含むものであると考えます。 : なるほど、これはうっかりしていました。 たしかにそうですね。勉強になります。 『この言葉自体は標準語でも言いますが、あの状況に対してあのように言うのは「とても良いと思います」の意のようにとれますので、語義が同じではありません』 というご質問文の内容から、語義、つまり言葉の意味が違うから標準語ではない(=方言)とおっしゃっているようにみえたので、少なくとも意味は全国共通であろうと思う、ということを述べたわけです。 >普通は人の評価に使いますよね。 そういう意味では、地域独特な使い方だと思ったのです。 : 今回のご返信で最も重要な箇所は、ここだと思いますが、上で縷々述べてきましたように、人以外にも普通に使われる表現だという前提にご納得いただければ、方言でないと考えることに無理はなくなるように思います。 実際の発音を聞いてないのでわかりませんが、明らかな特殊性に基づいたアクセントが使われているようなら、その場合は方言だとわたしも認めましょう。 ただ、少なくとも意味・用例・その他の部分が違う例が推測不可能ですので、これらの要素を元に方言と断定することは難しいのではないでしょうか。 どのように違うのか、という解説があると一番よいのですが、それを質問なさっているわけですから、質問者さんにそれを尋ねるわけにもいきません。 敬語表現(敬語用法)というご見解もあるようですが、これは腑に落ちません。 これが事実であれば、方言だとわたしも認めざるを得なくなると思います。 しかし、岩手の方は皇室の方を目の前にして「あなたは本当に大したもんだ」と言うのですかね。 全くの推測ですが、おそらく言わないでしょう。 「大したもんだ」は、基本的に「大した物だ」のはずですから敬語としての意図は、まずないと思います。 程度のはなはだしいことに対する強調なり感動ですから(全国共通の)賛辞と捉えるのが正解でしょう。 先述いたしましたが、皮肉にしても、賛辞の要素があるからこそ皮肉の意味になり得るわけで、これは状況に応じた運用の問題にすぎません。発言者が皮肉じゃないと強弁すれば、あくまで賛辞になるわけです。
お礼
長い回答をありがとうございました。 私に反省があります。 1、標準語はまだ無くて、共通語と方言があるのみ、と言いながら、質問では自分で標準語などと言っています。矛盾していました。すみません。 2、人、物、能力は繋がっているので、どれに限定という言い方は適切ではなかったかもしれません。 3、私の地域のほうが特殊な可能性もあります。もしか全国的にはどれにでも使うことが普通かもです。が、私の地域では、良い音楽や良い美術品を見て「大したもんだと思う」とは絶対に言いません。そう言ったら別のニュアンスが生まれます。(この時代にこんなものを作っていたとはー)とか、(こんなに素晴らしい作品を作れる作者はー)とか、(若くしてこれができる作者はー)とか、そういう意味になります。単に作品の素晴らしさを褒めたり、自分の満足を表す言葉ではないです。 4、意味の違いというよりは、用例の違いなのかもしれません。 ただし、感服しました・自分は足元にも及びませんの意であれば、意味の違いかも。 だんだん、わからなくなってきました。 ('jjjjjjj')
- nananotanu
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共通語と「音が」同じ方言は、大変ですよね。誤解を受け易いですから… 例えば、讃岐で 「私はえらい」 と聞いたら、皆さんどう思います?何を勘違いしてんだ、こいつ、と嫌悪すら覚えませんか? 意味は 「私は気分が悪い(病気で:気分を害した、ではなく)」とか「私は疲れた」 です。逆に手を差し伸べなくちゃいけない状況ですね。 だから、標準語・共通語を論じても意味がない、と言ったのです。
お礼
同じ言葉で違う意味はたくさんありますね。 えらい=つらいは、他の地域でも聞きます。
- nananotanu
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>もしかして、敬語表現? はい、ご明察。 岩手地方の謙譲表現で、相手に対する尊敬と賛辞を表します。 いわゆる標準語で言う、「私から見ても」大したものだ、という“上から目線“ではなくて 「私みたいなものに比べて、」本当に大したものだ という尊敬・賛辞 ってわけです。
お礼
謙譲と尊敬のダブルの敬語とは驚きです。共通語の敬語表現にはない発想ですね。 「感服しました」みたいな語感ですかね。 どうもありがとうございました。
- untiku1942
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今人気の、あまちゃんのロケ地に住むものです。「大したもん」の意味や用法は、回答された皆様の記述のとおりだと思います。しかしながらその発音は、私の生活圏(岩手北部沿岸地域)でよく耳にした60歳代以上の方々の発音は、男女を問わずに「てぇーしたもんだ」と聞こえます。あまちゃんのアキがこう発音しているようではありませんね。また状況によって力が入る場面では「てぇ-したっもんだ」というように聞こえます。ご参考になれば幸いです。
お礼
ご当地からの貴重なご回答をありがとうございます。('jjj') まあアキは生粋の岩手っ子ではないから、という逃げ道はあるでしょうね。
- cxe28284
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大した=連体詞 非常な、大変な、驚くべき、もん=ものの音便 大したもんーとてもよい、とは限らないと思います。 皮肉で言う場合もあるし、ないをつけ打消しとか、謙遜に使う場合もあります。 関西でもよく使われます。方言ではありません。
お礼
良いが原義で、その反語とか、否定形とかがあるのでしょう。 しかし、大阪でもよく言うとは驚きです。人格評価以外で使うのですか。
- hakobulu
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#3です。 >もん=もの。これは自明でしょう。 : わざわざ「モン」をカタカナ表記しているので、これを方言とお考えになったのかな、と思い、前回、そうではない、ということを回答しました。 「自明だ」とおっしゃるのであれば、「モン」が標準語(の音便表現)であるということはおわかりになっているということですね。 「大した」も標準語ですから、「大したモン」も「とても良い」という標準語になりますよね。 そうすると、どの部分を指して方言とお考えになったのですか? ちょっとわかりづらいので、再度教えていただけませんか。 その番組を毎日見てないので詳しいことはわかりませんが、たとえば、とても潜水の上手な人を見て「大したモンだと思います」と言えば、「とても良い(潜水技術だ)と強く思います」という意味の標準語になるでしょう。 「もん」は「もの」の砕けた表現であるだけで、方言というわけではありません。 「大したもんだ」は、日本全国で通用する褒め言葉の表現です。 まあ、砕けた表現ですから敬語というわけにはいかないですけどね。 わたしは北海道ですが、「あれだけの仕事を一日で仕上げるなんて、まんず、大した男だべ」などと聞いたりすることはあります。 この場合、「まんず」「だべ」などは方言ですが、「大した」は標準語ですよ。 アクセントは若干異なるかもしれませんが、東京の大企業の社長であっても「これほどの業績を一年で挙げるとは、あの部長は大したもんだよ」のような表現は普通に使うでしょう。
お礼
言葉足らずで失礼いたしました。 モンとしたのは、当方の要らぬ変換でした。ごめんなさい。 番組では、新しい現代風アレンジ曲の伴奏を聞いて「大したもんだと思います」など、事・物について言っているものばかりでした。こういう場合は、共通語では「とても素晴らしいと思います。」「すてきな編曲です」などというと思うのです。 それに反して「大したもん」は、共通語では人物の「格」を表す場合に多く言葉だと思います。回答者様がお答えになった事例も全てが人物の格・レベルを表現しています。普通は人の評価に使いますよね。 そういう意味では、地域独特な使い方だと思ったのです。 ちなみに、方言とは意味・アクセント・用例・その他をすべて含むものであると考えます。 蛇足ですが、国語学では標準語はまだ存在しません。ただ、当面全国で通用する共通語があるのみです。未来に完成される?標準語では、「大したもんだ」は人・物・事すべてに使用する、となるかもしれませんが、ならないかもしれません。
- nananotanu
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だから、皆さん、標準語(と音が同じだから、って)で解説しても無意味です。 尊敬を表す方言だ、って。
お礼
その通りです。 もしかして、敬語表現? いや、単なる最大級の賛辞? どっちでしょう。
- hakobulu
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「もん」は「もの」の音便形です。 この場合の「もの」は、 http://dic.yahoo.co.jp/detail?p=%E3%82%82%E3%81%AE&stype=1&dtype=0 の 「5 他の語句を受けて、その語句の内容を体言化する形式名詞」で、 「(1)判断などを強調して示す」 または、 「(2)感動する気持ちを強調して示す」 という用法に該当すると思います。 「とても良いと強く思います」 または、 「本当に、とても良いですねえ!!」 といったニュアンスでしょう。
お礼
もん=もの。これは自明でしょう。 「とても良いと強く思います」または、「本当に、とても良いですねえ!!」というニュアンスに違いありません。 ただ、共通語の言い回しとは違うので、方言だろうと推測しているのです。
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お礼
最初の私の質問自体が不適切だったかもしれず、この辺で潮時とさせてください。 みなさま、どうもありがとうございました。