>Bob tips in a pot of jam. ---1
>Bob tips in a lot of nuts. ---2
ーー拙訳ーー
「ボブは、ジャムをポット1つぶん、そそぎいれます。」
「ボブは、ナッツをいっぱい、そそぎいれます。」
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-- keys --
http://dictionary.reverso.net/english-cobuild/tip
tip = 上記の辞書で、3番目の意味です。
問題文2つとも、tip は、[他動詞]で、in は、[副詞]です。
目的語(a pot of jam/a lot of nuts) と、in が倒置されています。
VOM(M=場所/方向/状態を表わす副詞句)の形になります。この意味の tip は、VO ではなく、put 同様、VOM で使います。つまり、副詞(句)が不可欠です。
Bob tips a pot of jam in the pan. (tips =V, a pot of jam =O, in the pan =M)
Bob tips a lot of nuts in the pan. (tips =V, a lot of nuts = O, in the pan =M)
絵を見れば、the pan は、言わなくても分かります。
in the pan = 副詞句 = in the pan - the pan = in = それでもMの仕事をしなくっちゃ = 副詞。
で、in = 副詞。
ところが、どちらも目的語が長いので、「★長い要素を後方に、短い要素を前方に★」の法則に従い、倒置されます。SVOM->SVMO。
上記の参照サイトの、第2例と同じ形です。
>Tip away the salt and wipe the pan. ---3
(その鍋から)塩(分)を除いて/捨てて、その鍋を拭いてください。
Tip the salt away from the pan and wipe it. ---4
文4の "away from the pan" から、from the pan が省略され、away 1語となって、倒置された形が、文3です。
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このような、in や away は、"adverb particles / adverbial particles" (『副詞辞』/『副詞的小辞』)などと呼ばれ、多くは、前置詞と副詞の両方に使える語です。中には、away のように[副詞]のみもあります。
また、多くは、『自動詞+副詞』や、『他動詞+副詞』の動詞句の構成要素の副詞部分になります。
その場合、「前置詞+名(前置詞の目的語)」から『前置詞の目的語を省略した形』、また、「副詞辞+前置詞+名」の『「前+名」を省略した形』として想像可能な場合も多く見られます。
http://www.perfectyourenglish.com/glossary/adverb-particle.htm
Put the helmet on your head. ---5
Put the helmet on. ---6
Put on the helmet. ---7
Put it on. ---8
文5~文8すべて、put=[他動詞]、で、文5を除いて、on=[副詞](adverb particle) です。文5は、on=[前置詞]。
文5は、くどく感じられることもあります(常識的に、どこに on するか分かっているからです)。helmet の使い方が分からない人や、ふざけて足にはめるような人には、文5は、有効です。
通例は、文6か文7です。★the helmet = it に置き換えると、文8しか使えません。★
問題文1、2の場合、両方とも、in が強めに発音されています。また特に、文2は、はっきりと in の後にわずかな pause があります。
文1、文2、文7の場合、in が前置詞か、副詞か、(つまり、動詞が[自]か[他])を見極めることは大事です。★通例、前置詞は弱く、副詞は強く発音★されるからです。
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ーーおまけーー
『他動詞+O+副詞辞』の動詞句は、O が長くなれば『他動詞+副詞辞+O』の順序になる句が多いです。ただ、意味によっては、『他動詞+O+副詞辞』しか認められていない句もあるようです。
例えば、下記の see の項目で、see off を参照して下さい。
http://dictionary.reverso.net/english-cobuild/see
「相手を打ち負かす」(英用法)という意味では、VOM/VMO の両方がありますが、「人を見送る」の意味では、VOM しか認めていません。
『V P n (not pron), Also V n P 』と、『V n P』という形で表記されています。
ただ、なぜか、ジーニアス英和第4版には、see off her aunt の例があります。(揺れ動いている用法かもしれません。)
Google すると、VMO の形は、uk で、多く ヒットします。
VOM だけという他の例としては、get O through 「分からせる」があります。
I'm just trying to get the message through to you.
「~というメッセージ」のように、長くなる場合は、
I'm just trying to get the message through to you that this is an easy usage.
"the message that..." を "through to you" の後に置けないので、that 以下の同格節を分離させて、文尾に置きます。
"the message" を it にすると、it = 仮目的語 になり、that 節が、真目的語になります。
I'm just trying to get it through to you that this is an easy usage.
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ーーおまけのおまけーー
>Bob cuts up a bun. ---9
>Bob cuts up a lemon, a melon, and a fig. ---10
文9、文10も、「他動詞+副詞辞+O」の形です。
以上、少しでもお役に立てたでしょうか? ★★ydna★★
Hope it helps.
お礼
ありがとうございます。 ふむふむふむ、という感じです。 だいぶ理解が進みました。(自己評価ですが) 文14みたいなのに未だに違和感があるのですが、 これはそういうもの(倒置可能なもの)なんですね。 upやawayだと倒置されていても違和感を感じないので、inやoutの場合に 前置詞のイメージを強く持ちすぎているせいかもしれません。