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大学 物理に詳しい方教えてください。
半径aの二次元球面空間に対して、極座標系(θ、φ)を用いた際の計量テンソルを求め、この空間のリーマン曲率テンソルとスカラー曲率を求めよ。 ただし極座標系は x=a・cosφsinθ y=a・sinφsinθ z=a・cosθ とする。
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- ereserve67
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直角座標系(x,y,z)と極座標(r,θ,φ)で3次元空間の線素dsを表すと ds^2=dx^2+dy^2+dz^2=dr^2+r^2dθ^2+r^2sin^2θdφ^2 となることはよいですね.今の場合二次元球面で考えるのでr=a一定,dr=0です.後半の表式を使って ds^2=a^2dθ^2+a^2sin^2θdφ^2 半径aを長さの単位にとればa=1としてよいです(戻したければ次元解析).さらにθ=x^1,φ=x^2とします. (☆)ds^2=(dx^1)^2+sin^2θ(dx^2)^2 これがすべての出発点です.計量テンソルは g_{11}=1,g_{22}=sin^2θ g_{12}=g_{21}=0 となります.また,G=(g_{ij})の逆行列を考えて g^{11}=1,g^{22}=1/sin^2θ g^{12}=g^{21}=0 となります.これらからCristoffel記号Γ^i_{jk}を計算すると対称性 Γ^i_{jk}=Γ^i_{kj} に注意して Γ^1_{22}=-(1/2)g^{11}g_{22},1=-sinθcosθ Γ^2_{12}=Γ^2_{21}=(1/2)g^{22}g_{22},1=cosθ/sinθ 以外の成分は0になります.曲率テンソルは反対称性 R^i_{jkl}=-R^i_{jlk} に注意して R^1_{212}=∂Γ^1_{22}/∂θ-Γ^1_{22}Γ^2_{21}=sin^2θ R^1_{221}=-sin^2θ R^2_{112}=∂Γ^2_{12}/∂θ+Γ^2_{21}Γ^2_{12}=-1 R^2_{121}=1 以外の成分は0になります.Ricciテンソル R_{ij}=R^1_{i1j}+R^2_{i2j} は R_{11}=R^1_{111}+R^2_{121} =R^2_{121}=1 R_{22}=R^1_{212}+R^2_{222} =R^1_{212}=sin^2θ 以外の成分は0になります.スカラー曲率は R=g^{11}R_{11}+g^{22}R_{22} =1・1+(1/sin^2θ)・sin^2θ=2 となります. ※リーマン幾何学の教科書で各種テンソルの定義に基づいて忠実に計算するだけですが,慣れていない人は大変です.ここの回答でも必要最小限のことしか書いていないので,教科書を片手に地道にやってみて下さい.