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リッジド・ヒルベルト空間の濃度は?

ヒルベルト空間は稠密で、濃度は、X0 と思います。 では、ヒルベルト空間より広い、リッジド・ヒルベルト空間の濃度は、X1 なのでしょうか? 広さと濃度は、関係ないのでしょうか?

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  • muturajcp
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回答No.2

「基底の数」と「完備」とは関係ありません 「距離空間(X,d)においてその任意のコーシー列が収束するとき (X,d)は完備という」ので N=(全自然数) Q=(全有理数) R=(全実数) とすると {1}はRの基底で Rの基底の数は1 したがって,dimR=1 Rは Qのコーシー列の集合の同値類 (任意のコーシー列が収束するように完備化したもの) として定義したので ベクトル空間としての基底の数が1であるけれども 任意のコーシー列が収束するので完備となる. 自然数nに対して R^nの基底の数はn したがって,dimR=n Rが完備だから R^nも完備 R^Nの元,すなわち実数の無限列 x=(x_n)_{n∈N},y=(x_n)_{n∈N},と実数λに対して x+y=(x_n+y_n)_{n∈N},λx=(λx_n)_{n∈N} と定義すれば R^Nは可算無限次元ベクトル空間で|R^N|=X1(非可算)だけれども ノルムや距離を定義できないためヒルベルト空間とはならない R^Nの元(x_n)_{n∈N}で, 級数Σ_{n∈N}(x_n)^2が収束する(Σ_{n∈N}(x_n)^2<+∞)ものを考え H={(x_n)_{n∈N}∈R^N|Σ_{n∈N}(x_n)^2<+∞} とすると HはR^Nの(可算無限次元)部分ベクトル空間となる。 Hの元(x_n)_{n∈N}に対して ||x||=√Σ_{n∈N}(x_n)^2 と定めると||||はノルムとなる Hの元x=(x_n)_{n∈N},y=(x_n)_{n∈N}に対して d(x,y)=||x-y|| とするとdはLの距離となる (x_n)_{n∈N}=((x_{n,k})_{k∈N})_{n∈N} をHのコーシー列とすると 任意のm,n∈Nに対して |x_{m,k}-x_{n,k}|≦||x_m-x_n||だから (x_{n,k})_{n∈N}は実数のコーシー列だから Rの完備性によりRの元 lim_{n→∞}x_{n,k}=a_k が存在する a=(a_k)_{k∈N}とすると hを任意の自然数とすれば ∀ε>0に対して→∃n_0(∀m,n>n_0→||x_n-x_m||<ε/2) Σ_{k=1~h}(x_{n,k}-x_{m,k})^2<ε^2/2 →∃n_k(∀m>n_k→|x_{m,k}-a_k|<ε/(2h)) (x_{m,k}-a_k)^2<ε^2/(4h^2)<ε^2/(2h) Σ_{k=1~h}(x_{m,k}-a_k)^2<ε^2/2 Σ_{k=1~h}(x_{n,k}-a_k)^2 ≦Σ_{k=1~h}(x_{n,k}-x_{m,k})^2+Σ_{k=1~h}(x_{m,k}-a_k)^2 ≦ε^2/2+ε^2/2 Σ_{k=1~∞}(x_{n,k}-a_k)^2<ε^2 (a_k)^2=(x_{n,k}-(x_{n,k}-a_k))^2≦2{(x_{n,k})^2+(x_{n,k}-a_k)^2} Σ_{k=1~∞}(a_k)^2≦2(||x_n||^2+ε^2)<+∞ ∴ a∈H ||x_n-a||<εだから lim_{n→∞}x_n=a ∴Hは完備だからヒルベルト空間となる R⊂R^n⊂H⊂R^N となって|R|と|R^N|がX1(非可算)だから |R|=|R^n|=|H|=|R^N|=X1(非可算) となる

morimot703
質問者

お礼

明確なお答え、大変ありがとうございました。 おかげで、長年の疑問がとけました。

その他の回答 (1)

  • muturajcp
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回答No.1

N=(全自然数) |N|=X0=(Nの濃度) X0が可算濃度ならば ヒルベルト空間の濃度はX0ではありません。 Hがヒルベルト空間であるとは、Hは実または複素内積空間であって、 さらに内積によって誘導される距離函数に関して完備距離空間をなすことを言います. 従って R=(全実数) |R|=X1=(Rの濃度) とすると Rはヒルベルト空間で濃度|R|=非可算X1>X0です。 ヒルベルト空間は稠密な可算濃度X0の部分集合を含むのであって ヒルベルト空間自身の濃度は可算ではなく、非可算X1です。 Q=(全有理数) とすると Q⊂R |Q|=X0 QはRで稠密 cl(Q)=R だが √2に収束する有理数列があるが √2∈R-Qだから Qは完備でないためヒルベルト空間ではありません。 一般に A⊂B→|A|≦|B| が成り立つが (A⊂B)&(A≠B)であっても|A|=|B|となることもあります N⊂Q NはQの真部分集合だけれども濃度はX0に等しい X0=|N|=|Q| C=(全複素数) n∈N とすると R⊂C~R^2⊂C^2~R^4,R^n⊂C^n~R^{2n} 等はすべてヒルベルト空間で RはCの真部分集合だけれども 濃度はすべてX1に等しい X1=|R|=|C|=|R^2|=|C^2|=|R^4|=|R^n|=|C^n| n∈Nとすると X0=n+X0=X0+X0=nX0=X0*X0=(X0)^n 2^{X0}=n^{X0}=(X0)^{X0}=X1=n+X1=X1+X1=nX1=X0*X1=X1*X1=(X1)^n

morimot703
質問者

お礼

丁寧な回答を頂き、ありがとうございました。 よくわかりました。 僕の そもそもの勘違いは「可分である」というのを「濃度が可算無限」とゴッチャにしていました。 本をよく読むと、ヒルベルト空間Hの「基底の数」は可算無限。 したがって、dim Hも可算無限。 とあり、これは「元の濃度が可算無限」を意味しませんね。 とはいうものの、「基底の数が可算無限」なのに「完備である」といえる のは何故か わかりません。 恐縮ですが、この辺も お教え頂ければ幸いです。

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