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リーマン空間とヒルベルト空間の融合は可能か?
大雑把に書きますと、 まず基本的な空間である「ユークリッド空間」があって、 それを非ユークリッド的にすると「リーマン空間」が得られるそうです。 または、次元を無限大にすると「ヒルベルト空間」が得られるそうです。 もちろん、「リーマン空間」や「ヒルベルト空間」以外の空間もあるかと思いますが、 これら二つの空間がそれらの代表格かと思われたので書きました。 ここで私が思うことは、 「リーマン空間とヒルベルト空間の融合は可能か?」ということです。 換言するならば、「リーマン空間の次元を無限大にするとどうなるのか?」 または、「ヒルベルト空間を非ユークリッド的にするとどうなるのか?」 ということです。 数学的に、もうそういう空間が存在していて「~空間」という名前がついているのならば、 「~空間」という名称を教えて頂きたいです。 また、無いのならば一体どうなるのかが楽しみで仕方がないです。 ここで、私の頭の中を吐露しますと、 アインシュタインの相対性理論はリーマン空間を数学的基盤として記述してあります。 一方、量子論はヒルベルト空間を数学的基盤として記述してあります。 相対性理論と量子論は仲が悪く、世界中の科学者達が努力していますが、 未だにこの二つの理論が融合した理論は出来ていません。 ならば、それらの数学的基盤を成す空間だけでも融合できないのだろうか? と思った次第であります。 まぁこれは数学というカテゴリに反するので備考ということで。 上記の質問に答えて頂けると幸いです! 私は浅学でものを言っているだけに、 的外れなことを言っていたら申し訳無いです。 その点も指摘して頂けたら幸いです。
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物理的意味を考えると、相対論でのリーマン空間は実際の宇宙空間を表現するものですが、量子力学でのヒルベルト空間は全ての量子の状態を表現する数値を並べた解析力学的な状態空間ですから、リーマン空間を無限次元に拡張してもANo.3さんの仰るとおり物理的意味はないでしょうね。 物理的にはリーマン空間の各点の上にベクトル空間を乗せるベクトル場の考え方が良いでしょう。これを一般化したものは数学ではファイバー束と言い、実際にゲージ理論などで使われています。
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- ojisan7
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>リーマン空間とヒルベルト空間の融合は可能か? 私も、質問者さんと同様の考えを持ったことがありますが、難しいですね。確かに、ご質問の意図は分かりますが、異質なものを接ぎ木するようで、ちょっと違和感を感じます。リーマン空間というの有限次元の距離空間ですよね。それに対してヒルベルト空間というのは無限次元の完備なノルム空間ですから単純に比較することはできません。仮に融合することができたとしても、無限次元のヒルベルト空間の「線素」に物理的意味が与えられるかどうかは疑問です。ここで、大切なことは数学的な「融合」ではなく、物理的な意味です。ヒルベルト空間の要素はL^2空間の関数に対し、リーマン空間の要素は時空座標点です。数学的全く異質なものを関連付けようとする気持ちは分かりますが、それはちょっと無理ですね。
お礼
>>私も、質問者さんと同様の考えを持ったことがありますが、難しいですね。 私と同じ考えを持った人がいたことに驚き、さらに、その人に回答を頂き、驚きを隠しきれません。回答本当にありがとうございます! やはり、なかなか難しいみたいですね…。 >>無限次元のヒルベルト空間の「線素」に物理的意味が与えられるかどうかは疑問です。 これは、「無限次元のリーマン空間」の間違いでないかと思われます。 ここで言う「線素」がベクトルを示すものであるのならば、 量子力学は物理系の状態を線形空間内のベクトルを対応させ、 物理量にはその上の演算を対応させるという抽象的構造を持つので、 無限次元のヒルベルト空間の「線素」に物理的意味は与えられていると思われます。 無限次元のリーマン空間の「線素」に物理的意味が与えられるかどうかについてですが、 これは無学な私には的確に答えることができません。 しかし、リーマン空間が線形空間でないのならば、 そもそも「線素」すら存在しないのではないでしょうか。 しかし、ここで私が思うことは、非ユークリッド的空間(曲率を持つ空間)にベクトルを当てはめることは本当に不可能なのか? ということです。曲がったベクトルというものを、新たに定義し直せばいいのではないでしょうか。 曲がったベクトルを仮定すれば、それを拡大して見れば(微分的に見れば(?))、 細かな直線ベクトルの連続体が集合して大きな曲がったベクトルを成してると見ることができ、 結局は曲がったベクトルもベクトル的には尻尾と頭を直線でつないだ直線ベクトルと同値と言うことができるでしょう。 裏を返せば、今まで物理的な意味を与えていた直線ベクトルも、 本当は空間の歪みによって曲がったベクトルを便宜的に直線ベクトルとして解釈して(ベクトル的に同値なので問題はない)、 計算していたのではないでしょうか。 しかし、ここで疑問が生じます。ベクトルは矢印によって向きを、長さによって大きさを表すものなので、 曲がったベクトルと直線ベクトルはベクトル的に同値であるとしても、 長さ(=大きさ)を異にするのでは?ということです。 なんだかめちゃくちゃなことを言っていたらごめんなさい。 曲がったベクトルといった、または、非ユークリッド内でのベクトルといった数学は、 今存在するのでしょうか?
補足
↓の「この回答へのお礼」中に 「演算」とありますが、「演算子」の誤りです。 子が抜けました。すいません。
- rinkun
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>「その融合形の空間はヒルベルト空間のように、 > 線形空間(ベクトル空間)としてふるまうのでしょうか?」 融合型というべきかは疑問ですが、当然に線形空間ではないでしょう。 そもそもリーマン空間も線形空間ではないでしょう? なお、リーマン空間がユークリッド空間の貼りあわせだというのは多様体の意味での貼りあわせです。 すなわち各点の近傍がユークリッド空間の近傍と同相だということです。 参考URLに多様体のWikipediaページを挙げておきます。 多様体自体がリーマンの着想に始まるようですね。
お礼
無理な追加質問に答えて頂きありがとうございます! 紹介してもらったWikipediaのページ、参考にさせて頂きましたが、 私の頭では理解するのが中々至難の業でしたね。(苦笑) しかし、概念的なものはよく分かりました。 そうですよね。リーマン空間が線形空間でないのに、その発展形が線形空間でないのは至極当然でした。 変な質問をして申し訳なかったです…。 これに関連して、少し私の思うことをNo.3の回答のお礼に書くので、 良かったら見て下さい。
- rinkun
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リーマン空間はユークリッド空間を貼りあわせた多様体の一種ですね。 同じようにヒルベルト空間を貼りあわせた無限次元多様体を作ればリーマン空間の無限次元拡張になるかと思いますけど。 まあ無限次元になると位相も色々と取れますから他の構成法もあるかもしれませんけど、何にせよ無限次元多様体の枠には入るのではないかと思います。 なお、「~空間」のような名前が付けられているかどうかは知りません。
お礼
丁寧な回答本当にありがとうございました! リーマン空間がユークリッド空間を貼りあわせたものであるというのは、 初耳でびっくりしました。 また、リーマン空間とヒルベルト空間の融合形がある可能性があると知っただけで、 とてもワクワクした気分です。数式上ではたしてどうなるかが、気になるところですね。 また、rinkunさんが見ていて、追加質問に答えて頂けるならば、 答えてほしいのですが。 「その融合形の空間はヒルベルト空間のように、 線形空間(ベクトル空間)としてふるまうのでしょうか?」 とにもかくにも、回答ありがとうございました!!
お礼
非ユークリッド的な空間にベクトル場を適用できるっていうのが、 すでに数学的にあって、なおかつすでに物理に応用されていたのには驚きでした。 ゲージ理論というのは聞いたことがあったんですが… 今回のお二人の回答はとても参考になるものばかりでした! しかし、私の勉強不足のせいで、あまり良い議論にならなかったのでは、 と思っています。 また、いつの日か修行し直して出直してきたいと思います。 それでは、本当にお二人とも回答ありがとうございました!! ここで、回答を打ち切らせて頂きます。