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永訣の朝の訳
宮沢賢治の永訣の朝について質問させてください。 その一文に、「あめじゆとてちてけんじや」というものがあったと思います。 ※記憶があいまいなので、多少違うかもしれません。 当時、高校で習った時、先生が意訳を「雨露を取ってきてください」だと言っていました。 しかし、それは「あめじゆとてちて」までではないですか? 最後の「けんじや」とは、作者の賢治に対する呼びかけで、僕なりの解釈では、「雨露を取ってきてください、賢治さん」みたいな意味になると思うのです。 この場合、「けんじや」とは、どういう意味になるのか、教えてください。
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質問者が選んだベストアンサー
http://adat.blog3.fc2.com/blog-entry-686.html で紹介されている、山本太郎氏の「賢治兄さん」説は、私も、とても魅力のある説だと思います。 「あめゆきを取ってきて、賢治兄さん」と、名前で呼びかけられることは、「永訣の朝」と同じ時に作られた「松の針」という詩に、 ああけふのうちにとほくへさらうとするいもうとよ ほんたうにおまへはひとりでいかうとするか わたくしにいつしよに行けとたのんでくれ 泣いてわたくしにさう言つてくれ と書いた賢治にとって、どうしても妹のために、何をおいても、他ならぬ自分がせねばならないことになるからです。 「あめゆきを取ってきてください」と一般的な言い方で頼まれるより、どんなにか痛切な響きをもつはずです。 〈参考〉 http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/1058_15403.html http://blog.hix05.com/blog/2010/02/post-1304.html しかし、他の方の回答にもあったように、(残念ながら)「けんじゃ」は岩手県花巻地方で一般的に使われる言い方のようです。 「あめゆじゅとてちてけんじゃ」って、言葉として今でも通用しますか? http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q108166145 という質問に対する「ベストアンサー」をご覧になってみてください。 私はネットでこの回答を見ただけで、きちんと裏付けになるような調査をしたわけではありませんが、 > 花巻出身の人(50代:かなりなまってます)に聞いたら > 「花巻弁だども、いまどぎ、そんなこどばは、ずさまどが、ばさますか、つかわねでば」 と、知り合いの方の発言を引用するベストアンサーの回答は、信頼してよいだろうと判断しています。
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- toko0503
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「~けんじゃ」は「賢治さん」ではないんです。 これは岩手県花巻地方の方言で、「~してくれない?(下さい)」 という意味です。 花巻の方言では「~して下さい」というのを 「~してけろじゃ」→「~してけ(ん)じゃ」と言います。 なので、「あめゆじゅとてちてけんじゃ」(あめじゆ ではなく あめゆじゅ(雨雪))は 「(お願いだから)雨雪(みぞれのようになった雪)をとってきてくれない?」 という意味です。 参考までね
お礼
回答ありがとうございます。 やはり、方言として確かに存在する言葉なのですね。 これが仮に詩でなく、評論やエッセイなどなら、それが正解だと断言できることは分かりました。
- MarcoRossiItaly
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詞であるため、正解と呼ぶべき解釈が存在するとしても、それは作者以外の人には分かりそうにありません。 しかしながら、ご質問と同じテーマで議論されているページを見付けましたので、参考URLに掲載いたします。 リンク先ページ下部の「コメント」欄にまで目を通されると、ご参考になるかもしれません。 なお、正確に記載すれば、「あめゆじゆとてちてけんじや」であるようです。 質問文では僅かに異なっていますね。 こういうことになっているのでしょうか? 「あめ」=「雨」、「ゆじゅ」=「雪」、「とてちて」=「取ってきて」、「けんじゃ」=「ください」/「賢さん」/「賢治や」 (あくまで一つの考えに過ぎません) 詞なので、意味よりも、言葉の音を楽しむ程度でいいのかもしれませんね。
お礼
回答ありがとうございます。 なるほど、明確な答えは存在しないのですね。 文学って奥が深いのだと、改めて思い知りました。
- bara2001
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私は宮沢賢治の研究者ではありませんが、質問者様の解釈に賛同します。 ちなみに「ゆ」が一文字抜けてますね。 「あめ『ゆ』じゆとてちてけんじや」です。 おなじ意見の方のブログです。 http://adat.blog3.fc2.com/blog-entry-686.html
お礼
回答ありがとうございます。 てっきり一笑に付されるとばかり思っていたので、同じような考えの方がいて驚きました。 しかも、詩人の方に同意見の方がいることがさらに驚きです。 これは、思ったよりも難しい問題みたいですね。
お礼
回答ありがとうございます。 宮沢賢治がこの作品を著したときには、その地域で一般的に使われていた言葉なのでしょうね。 やはり、一般論である「取ってきてください」が、もっとも説得力ある訳のようです。