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オツペルと象
最近宮沢賢治作品集を読み返してみたんですが、『オツペルと象』の中でどうしても気になる箇所があるんです。作品の最後の一文、「おや、きみ、川へはいっちゃいけないったら」というのはどういう意味なんでしょうか。物語とは関係なく唐突にこの言葉が出てきますよね。この物語の語り手が聞き手に言っている言葉だというのは分かるんですが、なぜこの文が最後に書かれているのか、物語全体の中でどういった意味づけをされているのかが気になります。これについて何か知っている方、考えを持っている方、ぜひ教えて下さい。
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- trente-deux
- ベストアンサー率15% (2/13)
こんにちは。 中学1年の国語の授業でこの物語を学習しました。 先生は 「結局答えは作者にしか分からないけれど、 『銀河鉄道の夜』でカムパネルラは川で溺れて死んでしまいます。 それと繋がっているのかもしれません。」 と言っていました。 でも、聞き手が飽きて川へ入ったからとか、牛に対してと考えた方がしっくりきますね。
- qyoco
- ベストアンサー率0% (0/1)
中学1年のときにオツベルと象を国語でやりました。 最後の課題が「川へ入っちゃいけないったら。」とはどういう意味か?というものでした。 かなり意見が別れ、討論したんですが、授業ではnutsさんのお答えと同じ内容でした。 先生は説明した後、最後に色々なとらえかたがあるからといってはっきりと答えとしないで曖昧にし、他の意見を間違っているとは全く言いませんでした。今思うとみんなが色々なとらえかたを話し合うのが目的だったんだと思います。私もnutsさんの内容と同じように思っていたんですが、oodaikoさんの解釈を聞くと、なるほど。と思ってしまいました。絶対的な答えはないのかもしれませんね。
- nuts
- ベストアンサー率36% (141/389)
oodaikoさんの素晴らしい解釈の後でこういうこと書くのもなんですが。 幼いころに読んだあいまいな印象では、語り手がなにか動物を連れていて、最後の一文のみは聞き手ではなくその動物への呼びかけだった……と思い込んでいました。いま、「青空文庫」で原文に当たってみたのですが、やはりそういう印象です。農作業の合間に、耕作用の牛(象かもしれませんが)に水を飲ませに川べりに来て、ついでに一休みしながら語っている、というイメージが湧いてきましたが、これはさすがに妄想しすぎですかね。聞き手が人間ではなく、その牛か象ではないか、というのも同じく。 もちろん、そこに何らかの寓意を込めてこのセリフを選んだはずなので(そこまでわたしは気づいていませんでした)oodaikoさんの解釈を否定するものではありません。 せっかくなので、青空文庫へのリンクを張っておきます。
- 参考URL:
- http://www.aozora.gr.jp/
お礼
私の考えも及ばない想像力のある方ですね。全くそこまで思いつきませんでした。新しい考え方が出来そうで、とても感謝しています。有り難うございました。ちなみに私の考えをこの場で述べておきます。この文の「入っちゃいけないったら」というのは何らかの危険に対する注意を促すものです。この文でハッキリと判明していないのが、(1)言っている対象は何なのか、(2)その危険とは何かだと思います。対象が何なのかは全く分かりません。どんな予測でもできます。さらにこの物語に出てくる危険は、象の危険とオツペルの危険です。最後の一文にこめられた危険は一体どちらを指し示しているものなんでしょうか?それとも挙げた2つの危険の他にも危険があるのでしょうか?また何か新しい考えがあったら、どんなものでも結構ですから回答をお願いします。本当に有り難うございました。
- oodaiko
- ベストアンサー率67% (126/186)
私の個人的な考えです。 この話はオツペルがいい気になって象を酷使したため象達に復讐されてしまう話ですよね。 で、「川に入るな」という言葉は「いい気になって深みにはまるな」ということを 暗示しているのではないでしょうか。 この物語の語り手は「オツペルときたらたいしたもんだ」と何回も言ってますが これはもちろん皮肉ととるべきでしょう。 そして最後のこの一文は 「オツペルのようなことをするなよ」「オツペルみたいになるなよ」 と暗に言っているように思います。 「オツペルと象」は明らかに地主や資本家に対する風刺小説で、これはれっきとした プロレタリア文学と呼んでも良いと思います。
お礼
なるほど、あんな短い物語がプロレタリア小説とも読みとれますね。鋭い指摘有り難うございました。
お礼
私も中学生の時にこの作品を授業でやりました、そのとき最後の一文をどう解釈したのかはもう忘れてしまいました・・・。確かに様々な解釈が可能なんですよね、この文は。アドバイス有り難うございました。