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歩くことと健康の歴史
現在では、リハビリテーションや、運動不足にとって、一定上歩くことが、健康維持にとって意味をもつ、ということはよく知られていますが、 「あるくことが健康にいい」ということが、唱え始められたのはいったいいつ頃からのことなのでしょうか。 たとえば、江戸時代とか、平安貴族の間でそういう認識ってあったりしたのでしょうか。 あるいはヨーロッパの貴族とか。
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平安時代の貴族の生活について調べていましたら、当時の医学書「医心方」についての記事を見つけました。 「歩くことは健康に良い」、という考えはあったようです。 また、江戸時代、貝原益軒(1630~1714)が著した「養生訓」にも、同様のことが書いてあるそうです。 詳しくはURLをご覧下さい。 「インターネットを用いた東洋医学と食養生に関する研究」 http://www.meiji-u.ac.jp/faculty/dep_hea_ac/99zemi_n4/index.html 明治大学のサイトですが、表紙ページが分かりません。 http://www.meiji-u.ac.jp/faculty/dep_hea_ac/99zemi_n4/chiaki/tyousetu/tyousetu6.html 「日本」を開くと、「医心方」「養生訓」の説明があります。 http://www.meiji-u.ac.jp/faculty/dep_hea_ac/99zemi_n4/chiaki/top.html さらに「その6」を開くと、「医心方」「養生訓」で、歩くことが大切であるとの記述あり。 http://www.meiji-u.ac.jp/faculty/dep_hea_ac/99zemi_n4/chiaki/tyousetu/tyousetu6.html 「医心方」については、次のURLも参考になると思います。 茨城大学 真柳研究室 http://mayanagi.hum.ibaraki.ac.jp/top.html 順に追っていくと『医心方』巻29にたどり着きます。 丹波康頼『医心方』巻29、安政版諸本 受講生発表レポート http://mayanagi.hum.ibaraki.ac.jp/LecRep/06/Seminar2.html この中に「食後に数百歩、歩くと体に少し良いことが多い。夕食後に五里歩き、すぐ寝れば、病気にかかることはない。」と書いてあります。 中国の医学書を翻訳していますから、古代中国の1里は、時代によって変動していますが、ざっと500mほどです。
お礼
おおおおおお! 教えてGoo!でこのクオリティの回答をいただけるのは、稀なことなので、とても感動しております。 ありがとうございます!非常に参考になりました。 養生訓の存在まではたどり着いていたのですが、養生訓のどこに書いてあるか、までは調べられずにおりました。 医心方は、まったく探せていませんでした。 医心方の「里」は、原典は唐代とのことなので、唐代の一里だと、森鹿三の説(http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/145715/1/jor005_6_438.pdf)によれば441メートル、とのことらしいので、2205mですね。確かに、そのぐらい歩くと健康によさそう… しかし、唐代の医学書にすでに書かれている、というのは感動ですね…。 重ねて、感謝いたします。