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デルタ関数

デルタ関数δ(x)は exp(ikx)をkについて-∞から+∞まで積分したものとして 書けるらしいですが、 これって収束性とかどうやって厳密化されているのですか? 参考文献やキーワードだけでもけっこうですので教えていただけますか?

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  • stomachman
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回答No.1

> exp(ikx)をkについて-∞から+∞まで積分したものとして
 書けないです。この積分は普通の意味では収束しない。なもんで、δ(x)は関数じゃなくて「超関数」です。  超関数は物理学で発案されたもので、最初は、「実際計算に便利なんだから細かいことはま、いいじゃん」的なイーカゲンな概念でした。後にその数学的な基礎付けがなされたわけですけれども、定義の仕方にはいろいろな流儀(distribution, generalized function, 佐藤の超関数)があります。ですから、超関数論のテキストを漁る場合、どの流儀なのかチェックしとく必要があります。  で、ご質問の文脈から察するに、この場合ガウス関数 g(a,k) = exp(-a(k^2)) の逆フーリエ変換 G(a,x) = ∫{-∞~∞}g(a,k)exp(ikx) dk を考える。a>0のときガウス関数はk→±∞ で急激に0に近づくので積分は収束してくれて、G(a,x)もまたガウス関数になります。このG(a,x)について、a→+0の極限がδ(x)であるという風に考える。  でも、この極限は関数としては存在しない。なので、飽くまで関数の範囲でδ関数を捉えようとするのであれば 「 ∫{-∞~∞}g(a,x)exp(ikx) dk において、aを+0に近づける」 という(終わらない)プロセスそのもののことを(a→+0でg(a,k)→1になるから) ∫{-∞~∞}exp(ikx) dk = δ(x) と「形式的に」書き表したものだ、と思えば宜しいかと。つまりδ関数は1つの関数ではなく、aが異なる無数の関数G(a,x)の集合、ってことです。  もう一歩進んで考えますと、「そういう書き表し方が妥当だというからには、何もガウス関数に限らなくたって、a→+0でg(a,k)→1になるような関数の集合{g(a,k)| a>0}であって、しかもa>0のときに積分G(a,x)が必ず収束するものでありさえすれば、どんなg(a,k)を持ってきても良いんでしょうか?」ってことになる訳で、さて、本当にそれで良いのかどうか(どんなg(a,k)を持ってきてもa→+0で同じモノδ(x)に行き着けるのかどうか)を検討する必要がある。ここから先は、ですから、超関数論を勉強なさるべきです。

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  • muturajcp
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回答No.2

∫_{-∞~∞}e^{ikx}dk=lim_{t→∞}{2sin(tx)}/x は,-∞<x<∞で、収束しないので、デルタ関数ではありません。 C=(全複素数) R=(全実数) N=(全自然数) n∈Nに対して, δ_n:R→R 関数列(δ_n)_{n∈N}に対して x≠0→lim_{n→∞}δ_n(x)=0 ∫_{-∞~∞}δ_n(x)=1 任意な複素数値可積関数g:R→Cに対して, lim_{n→∞}∫_{-∞~∞}g(x)δ_n(x)dx=g(0) となるとき、 (δ_n)_{n∈N} をデルタ関数という。 デルタ関数は1点で収束しないが、 デルタ関数の積分は収束する。 n∈Nに対して, δ_n:R→R 0≦x≦1/n→δ_n(x)=n x<0又はx>1/n→δ_n(x)=0 と定義される関数列(δ_n)_{n∈N}に対して x≠0→lim_{n→∞}δ_n(x)=0 ∫_{-∞~∞}δ_n(x)=1 任意な複素数値可積関数g:R→Cに対して, lim_{n→∞}∫_{-∞~∞}g(x)δ_n(x)dx =lim_{n→∞}n∫_{0~1/n}g(x)dx =g(0) lim_{n→∞}δ_n(0)=∞ となる。

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