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一様連続と連続の違い
一様連続と連続の違いは何か。 εδでそれぞれの定義が示されていますが、見てもその違いがよくわかりません。 厳密でなくてもよいので違いはどういうことなのか教えてもらえないでしょうか。 違いがわかれば、一様連続の意味もわかると思いました。
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#7さんの >「連続」+「有界」⇒「一様連続」 も,残念ながら誤りです. この法則に当てはまる例が多いとはいえますが,すべてがそうではありません. #4さんが挙げた例のひとつ,f(x)=sin(1/x) (x>0 を定義域として)は,連続かつ有界であって一様連続ではない関数の例です. 「連続」+「○○」⇒「一様連続」 と言う図式で,定理として証明可能な事実としては, 「連続」+「定義域がコンパクト」⇒「一様連続」 があります. 一方, 「連続」+「定義域がコンパクト」⇒「有界」 という定理もあります. これらのことから,一様連続性と有界性には一見関係があるように錯覚する可能性がありますが,実は関係ありません.連続関数について,一様連続性と有界性の間には強弱関係は成り立ちません. この質問に自信を持って回答しようとする優秀な解答者の方々でさえ,こういう勘違いをするのです. 「一様連続」とは何かを感覚的な説明で捉えようとすることは,そのぐらい「危うい」(誤りに陥りやすい)学習姿勢だということを,認識しておいてください. 別の言い方をすると,「一様連続とは何か」について,「ウソのない」感覚的な説明を見つけるのは,そのぐらい難しい(いくつかの例だけにあてはまる説明を安直に作るだけでは,どうしても漏れが生じる)ということです. だからこそ,最終的には,言葉による厳密な定義をよりどころにするしかないのです. 連続性と一様連続性の違いを取り上げている参考文献をもう1件あげておきます. 新井紀子(著)「数学は言葉(math stories)」東京図書
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- ramayana
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(前置き) 「上限」という概念について 「中学生にも分かるような説明」とのことですが、一様連続を直感的に理解するためには、「上限」という概念を理解するのが早道だと思います。 「上限」というのは、すごく安易な説明をしますと、最大値あるいは天井のようなものです。例えば、 0≦x≦1 の範囲で考えれば、xの最大値は1であって、上限も1です。ところが 0≦x<1 の範囲で考えれば、xの最大値は特定できません。でも、1が天井だというのは感覚的にわかると思います。上限というのは、最大値が特定できないときでも、天井を表すのに便利な概念なのです。興味がおありなら、教科書なりインターネットなりで詳しい定義を調べてください。 以上が前置きです。以下の連続と一様連続の説明は、ANo.6さんと同じようなことを言っています。 (連続) 関数f(x)がx=aで連続とは、|h|→0のとき|f(a+h)-f(a)|→0であること εδで表現すれば、「任意の正数εに対して、正数δが存在して、|h|<δのとき|f(a+h)-f(a)|<ε」となること (一様連続) 関数f(x)があるxの範囲Aで一様連続とは、|h|→0のときSup|f(a+h)-f(a)|→0であること ここで、Sup|f(a+h)-f(a)|は、aがAの中を動くときの|f(a+h)-f(a)|の上限をあらわします。 εδで表現すれば、「任意の正数εに対して、正数δが存在して、|h|<δのときSup|f(a+h)-f(a)|<ε」となること (2つの違い) 以上から分かるように、「連続」と「一様連続」の違いは、Supが付いているかどうかの違いです。詳しく言うと、次の通りです。 (1) 「連続」がx=aという1点での性質を表すのに対して、「一様連続」は、Aという広がりを持った範囲での性質をあらわすこと (2) 「連続」が|f(a+h)-f(a)|という値の収束を見ているのに対して、「一様連続」がSup|f(a+h)-f(a)|という値の収束をみていること。
お礼
丁寧な回答ありがとうございます。 最後の2行 (2) 「連続」が|f(a+h)-f(a)|という値の収束を見ているのに対して、「一様連続」がSup|f(a+h)-f(a)|という値の収束をみていること。 をよく考えてみたいと思います。 皆さんにいろいろな観点から、説明をもらい、いままで全くわからなかったですが、考えることの とっかかりができありがたいと思っています。
- funoe
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(0,1)で定義された f(x)=1/x の x=0付近とか、 (0,π/2)で定義された f(x)=tanx の x=π/2付近 のような、 「身近なところ(無限遠点以外で)に有界でない付近」があると「一様連続でない」 「連続」+「有界」⇒「一様連続」 なお、逆は必ずしもいえない。 ex (0,∞)で定義されたf(x)=xは有界ではないが一様連続。
お礼
回答ありがとうございます いろいろな見方や表現のしかたでわかりやすく 考えられました
- hugen
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[連続] 各点 a で 「|x-a| → 0 なら |f(x)-f(a)| → 0 」 (aはxに対して固定されている。) [一様連続] |x-a| → 0 なら |f(x)-f(a)| → 0 (x,aは互いに勝手にとれる。) 書き換えると |p-q| → 0 なら |f(p)-f(q)| → 0 -------------------------------------- 例えば、一様連続なら t → 0 のとき |2t-3t| → 0 なので、 |f(2t)-f(3t)| → 0 ---------------------------------------------------------- g(x)=1/x は ,t → +0 のとき |2t-3t| → 0 だが |g(2t)-g(3t)|=1/6t → ∞ なので一様連続ではない。
お礼
回答ありがとうございます じっくり式をみたいと思います
- boiseweb
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#4さんの説明は,いい線いっているのですが,誤りです. f(x)=√x(x>0)は,0に近いところで傾き(微分係数)はいくらでも大きくなるという性質がありますが,一様連続です(ε-δに基づく定義に則って一様連続性を証明できます). 「傾きのグラフが有界」という性質(もちろん厳密にはε-δで定義を記述する必要があります)は,「リプシッツ連続」という名前がついていて,一様連続よりさらに強い(厳しい)性質です.f(x)=√x は一様連続だけれどリプシッツ連続でない関数の例です. こういう例があるから,「おおざっぱな説明」には限界があって,結局はどこかでε-δに基づく定義を咀嚼して理解する必要があるのです.
お礼
何度の回答ありがとうございます 一様連続のわかりにくいところは、 「おおざっぱな説明」には限界があって,結局はどこかでε-δに基づく定義を咀嚼して理解する必要があるのです. ということが、原因なのかもしれないということですか・・・
- nag0720
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一様連続とは、簡単に言えば傾きのグラフが有界(上下に有限)だということです。 f(x)=x、f(x)=sin(x)は一様連続 f(x)=x^2、f(x)=1/x(x>0)、f(x)=√x(x>0)、f(x)=sin(1/x)(x>0)は一様連続ではない。
お礼
回答ありがとうございます 違いイメージするのには、わかりやすい説明です。 おおざっぱでも違いをつかめたのはよかったです。
- 麻野 なぎ(@AsanoNagi)
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ものすごくおおざっぱに言えば、そもそも連続というのは、グラフがつながっていると言うことです。 そして、連続であればいいので、一見つながってなさそうに見えて(そこだけグラフの変化が飛び抜けているとか)詳しく見たら、やっぱりつながっているというのもありです。 一様連続は、そういうおかしな点がなくて、全体で一目でつながって見えると言うことです。
- boiseweb
- ベストアンサー率52% (57/109)
「一様連続と連続の違い」はものすごく語り尽くされて枯れきった話題で,これに特化した解説文は世間に山ほどあります. 一例として, 齋藤正彦(著)「日本語から記号論理へ」日本評論社 (第3章 §5 関数の連続性と一様連続性) を挙げておきます.この本に限らず,図書館に行けば類書は容易に見つかります.
お礼
回答ありがとうございます。 レベル的に中学生にも分かるような説明 であれば、うれしいのですが。
- Tacosan
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英語の wikipedia に (当然英語だけど) 「違い」が書いてある.
お礼
回答ありがとうございます 残念ながら英語はよくわからないです
お礼
確かな知識に裏打ちされた回答ありがとうございます。 「一様連続」とは何かを感覚的な説明で捉えようとすることは,そのぐらい「危うい」(誤りに陥りやすい)学習姿勢だということを,認識しておいてください. というご指摘をうけて、このような質問をするのも愚問のように思えるのですが、・・・ 見た目は連続も一様連続もグラフは一緒ですが 「連続」の概念だけでは、考えを進めることができない場合があるので「一様連続」というものが 出てきたと思うのですが、連続では解決できなくて一様連続を活用すると解決できる問題は どのようなものがあるのでしょうか。 見た目が同じ場合、その利用価値、必要性など効果があることが、実感されないとと思います。 もし、よければ愚問ですが教えてもらえないでしょうか。