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万葉集・防人の歌について
防人の歌について知っていることなんでもいいので、教えてください。
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防人というのは,北九州の守護のために主として東国から集められ派遣された人々ですが,その人たちやその家族が詠んだ歌が「防人の歌」と呼ばれています。ほとんどは755年(天平勝宝7年)に難波に集められた防人たちから大伴家持が収集したもので,万葉集には巻20を中心に全部で100首弱が収められています。 これから辺境守護に出かけようという割には,「勝って来るぞと勇ましく」系のものはほとんどなくて,「故郷を離れるのは嫌だなあ」「旅は辛いなあ」「家においてきた妻はどうしてるかなあ」などどうも元気のない歌ばかりです。国家のお役人にそんな厭戦的な歌を提出して大丈夫だったんでしょうかね。 東国出身者が詠んだということでかなり東国なまりを含んでいるため,独特の哀愁みたいなものが感じられ,また古代東国方言の研究のよい材料にもなっているようです。
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