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「何ぞというと猫々と」、「あるは」

 日本語を勉強中の中国人です。夏目漱石の「吾輩は猫である」の中の表現についてお教えを請います。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/789_14547.html  『ちょっと読者に断っておきたいが、元来人間が何ぞというと猫々と、事もなげに軽侮の口調をもって吾輩を評価する癖があるははなはだよくない。』 1.「何ぞというと猫々と」はどういう意味でしょうか。 2.「ある」と「は」の間に「の」か「こと」が抜けていませんか。  また、質問文に不自然な日本語の表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

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  • hakobulu
  • ベストアンサー率46% (1655/3578)
回答No.4

1.「何ぞというと猫々と」はどういう意味でしょうか。 : a. この場合の「何ぞ」は「何か」ですね。 標準語ではほとんど使いませんが「何ぞあるといけないから夜遅くに一人で出歩いてはいけない。」 などと言う表現もできます。 「何ぞというと」は古い表現ですが、「何かというと」は慣用句としてお使いになれます。 「何かあるとすぐに」という意味ですが、ここでは、 『何かほんのちょっとしたきっかけがあるとすぐに』 『何かちょっとした機会があるとすぐに』というニュアンスになるでしょう。 b. 『猫々と』は、[評価する癖がある]に掛かっているわけですが、 『「猫は寝てばかりいる」とか、「猫は恩を知らない」とか、「猫は怠惰である」とか、他にも色々「猫は~」「猫は~」と言って』[馬鹿にした評価をする癖がある] というような内容を省略した表現になっています。 c. 「何ぞというと猫々と」は、 「何かちょっとしたきっかけがあるとすぐ猫を例に出して(馬鹿にする)」 というような意味になります。 2.「ある」と「は」の間に「の」か「こと」が抜けていませんか。 :現代文としては、1mizuumi さんのおっしゃることが正解です。 #1さんおっしゃるように文語的表現で、今でも使われることはありますが、「よく言えば格調高い」「悪く言うと気取った」印象を与えることになるでしょう。 「言うは易し」などという言葉もありますね。 司会者が歌手を紹介するときなどに、 「では○○さんの登場です。歌うはこの歌☆☆です」などと言ったりします。   【 についてお教えを請います。 】 どこで使っても上品で丁寧な表現です。 とても良い表現を覚えられましたね。 ただ、あくまで個人的な感覚ですが、やや丁寧過ぎる印象を受けます。 謙虚が過ぎるのは、逆にあまり好ましくありません。 この表現は、「非常に大事で切羽詰った質問」をされる時まで取っておくほうが良いでしょう。 今までどおり「お聞きします」で良いと思いますが、それで気になるようなら、 『お伺いします』 『教えてください』 などとすれば十分です。  

1mizuumi
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。大変わかりやすく説明していただき、助かりました。質問文へのご意見も大変参考になりました。本当にありがとうございました。

その他の回答 (3)

noname#101110
noname#101110
回答No.3

1.「なにかといえば(たいした用事もないくせに)”猫””猫”と(気安く呼びつけたりして)---」  「評価」という言葉に重点を置けば、「いつも猫、猫と呼び捨てにして、自分を単なる一般の猫と同類に置いて軽く見る癖がある。けしからん」というくらいの意味でしょう。 2.この一節(他にもありますが)は「何ぞ」とか「事も無げに」とか全体に、この主人公(猫)が人間に対して結構誇りを持っていて、少なからず虚勢を張っているという感じを表わすために、肩肘張ったというか、気取った文体を取り入れて滑稽味を含ませているのでしょう。「--する癖があるははなはだよくない」 「の」を省く言い方は以前(上代?)に使われていた古めかしい言い方で必ずしも間違いではありません。

1mizuumi
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。ご親切に説明していただき、助かりました。本当にありがとうございました。

  • Solitivs
  • ベストアンサー率63% (135/214)
回答No.2

 漱石の文章は現代の目から見てもこなれた口語体ですが、何と言っても100年前のものですから、今では遣われない言い回しや文語的表現、古典からの引用が散見されますね。 1.「何ぞというと猫々と」という表現を、原文にはないところを補いつつ現代風に書き改めてみると、「何かというと『猫だから』『猫のくせに」などと」、となるでしょうか。「何ぞ」は文語的表現で、「何か」と同じ意味です。「何かというと」は現代口語でも遣われる表現で、「ことあるごとに」「何かにつけ」と同じ意味になります。「猫々」の部分は、人間の発言を表しています。このように直接話法の発言であるにもかかわらず、かぎかっこでくくらずに書く用法が、漱石の文章を始めとした明治時代~昭和初期の文章には良く見られます。 2.現代の口語では、おっしゃる通り「あるのは」「あることは」とするところでしょう。「あるは」の部分は(現代の目から見れば)文語的表現になっていると考えればいいと思います。現代口語的な表現をするのであれば、わたくしは「あるのは」とするほうがしっくりくると感じます。  以上を踏まえてわたくし流に口語表現するならば、以下のようになります。  『ちょっと読者に断っておきたいが、そもそも人間が何かというと『猫だから』『猫のくせに』などと、当然のようにバカにした口調でわたくしのことを評価する癖があるのは、非常によくない。」  質問文の日本語表現に関しては、「お教えを請います」の部分が少し気になる部分です。「請う」という言葉には、ちょっと堅苦しい感じがあり、日常会話やこのコミュニティのような場ではほとんど遣いません。   a.「お教え願います」   b.「お教えください」   c.「教えてください」 といった表現が適当でしょう。この中では、aがいちばん改まった言い方です。次いでbが少し改まった感じで、cは言い方としては丁寧ですが、aやbに比べると、それほど改まった感じはありません。  ご参考になれば幸いです。

1mizuumi
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。質問文の添削にも感謝いたします。これから気をつけます。本当にありがとうございました。

  • born1960
  • ベストアンサー率27% (1223/4397)
回答No.1

 「なにかにつけて猫猫と」ってことなんですが、「なにかにつけて」っていうのもわかりづらいかもしれません。 「何かに付ける」って意味じゃないんですね。 「なにかにつけて」とは、「たいしたことでもないのに」とか「意味も無く」という感じでしょうか。「なんの用事(大事)もないのに」という意味でもいいと思います。  「あるは」は文語的な表現ですね。現代的には「あるのは」や「あることは」ということです。  「ちょっと読者に断っておきたいが、だいたい、人間はなにかにつけて猫猫となんでもないように馬鹿にした言い方をして吾輩を評価する癖があるのは、たいへんよくない」って感じです。

1mizuumi
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。本当にありがとうございました。

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