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「よろしい」

 日本語を勉強中の中国人です。夏目漱石の「吾輩は猫である」の中の表現についてお伺いします。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/789_14547.html  『「あらそうじゃないの、天璋院様の御祐筆の妹の……」「よろしい分りました天璋院様のでしょう」』  「よろしい」のこの使い方を教えてください。現代日本語でも使われているのでしょうか。  また、質問文に不自然な日本語の表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

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  • hakobulu
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回答No.1

「よろしい分りました天璋院様のでしょう」は、 「よろしい分りました。『天璋院様の』でしょう?」 と書き換えることができると思います。 三毛子が言った内容を最初から復唱して確認しようとしています。 この場合の「よろしい」は『かまわない』『差し支えない』という意味になると思います。 三毛子が言った「あらそうじゃないの」という箇所に対応しています。 三毛子は「自分(=三毛子)の言った内容」を、吾輩が「(頭が悪くて)理解していない」と感じてこう言ったわけです。 吾輩としては「頭が悪くて理解できないわけではなく、何しろ長すぎるし、ゆっくりと順序立てて説明してくれないから理解できないのだ」 と反論したいところです。 けれども、 『「(頭が悪くて)理解していない」と三毛子が思っているなら、それでもかまわない。』 または、 『頭が悪いと思っているようだが、それでも差し支えない』 と自制したことになるでしょう。 「相手の言い分を呑む」というニュアンスが含まれてもいるようです。 こういった気持ちが「よろしい」という表現になったのだと思われます。 ・「(あなたは私の頭が悪いから理解できないと思っているようだが、それでも)よろしい(=かまいません。あなたの言いたいことはよく)分りました。(しかし、順序立ててゆっくり説明してくれれば私にもちゃんと理解できるはずです。では復唱してみます。まず最初は)『天璋院様の』でしょう? 大体こういうニュアンスになるのではないか、と思います。 お店の人がお客さんにしつこく値切られて、 「よろしい。そこまで言うなら少し安くしておきましょう」 などという場面でも使えるでしょう。 この場合の「よろしい」は、 『「もっと安くしてほしい」というあなたの言い分を聞いてもかまわない』 という意味になります。 「よろしい」は「良い」の改まった言い方ですが、今でもこのように使うことができます。 ただ、目上の人に対して使うと失礼になります。 上の例では、値切られて損をするので感謝の気持ちが減少しています。 そのために、本来なら立場上目上であるお客さんに対してなのに、「よろしい」という言葉づかいになっているわけです。  

1mizuumi
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。分かりやすく説明していただき、助かりました。本当にありがとうございました。

その他の回答 (1)

noname#101110
noname#101110
回答No.2

「よろしい。分りました。”天璋院様の”でしょう?」 幾分開き直った感じで、ぴしゃりと「ああ、もういい、それ以上はいわなくて--、分かったから。こうだろう!『天璋院様の』」「----- というような感じでしょうか。 三毛子に攻められ続けて守勢一方に立たされた我輩の立場を一発逆転したいといった願望が「よろしい!」という、一応相手の立場を立てた(肯定の言葉の)あとで形勢を立て直すための、自分への励ましの気合いの意味合いもあるのでしょう。 今でもよく使うのではないでしょうか。慇懃無礼といった感じを与えますので、使い方は慎重であるべきですが。 「よろしい!お客様のお立場はわかりました。ではこうしましょう--」

1mizuumi
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございます。よくわかりました。本当にありがとうございました。

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