こんばんは。寒月君の登場ですね。
1.「今では」と「今は」の違いについて。「今では」のほうには、「過去に行ってきた事が積み重なった結果として」というニュアンスが強く感じられます。これについては#1さん、#2さんがおっしゃるのと同意見です。例文としては「研究の努力を積み重ねた結果、今では大学教授になっている。」というのを挙げておきます。この場合、「今ではついに」と、究極的な結果を示す「ついに」という言葉を補うこともあります。
それに加えて、過去と現在とがあまりにも違っている場合にも「今では」がふさわしい表現であると言えます。この場合、「今では」の直前に逆接を示す「が」や「にもかかわらず」が来ることが普通です。例文としては、「研究の努力を全くしなかったにもかかわらず、今では大学教授になっている。」などという感じです。
いずれにしても、現在と過去を対比していることを強調する場合に、「今では」という表現が遣われると考えればいいでしょう。
一方「今は」の方は、過去と現在との間にそれほど強い関連がない感じです。「以前は東京大学で教えていて、今は京都大学で教えている。」「僕は報道カメラマンだったが、今は主にスタジオで人物を撮影するカメラマンだ。」などという文例になるでしょうか。これらの例文の場合にも「今では」を用いることはできますが、その場合「前者よりも後者のほうが優れている」という印象を読む人に与えかねませんので注意が必要です。
2.「なんでも」については、わたくしも#1さん、#2さんと同様の解釈です。伝聞した事柄を書き表す際に用います。「なんでも聞くところによると、~だそうだ。」といった形で遣いますね。つまり、間接話法で書くときの決まり言葉です。ただ、現代口語としては古めかしい表現で、その古めかしさを出したい時以外にはあまり遣われません。
以上、ご参考になれば幸いです。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。「今では」の使い方を細かいところまで教えていただき、大変助かりました。「なんでも」も理解できたように思います。本当にありがとうございました。