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漱石の句の意味
夏目漱石が飼い猫の墓に 「この下に稲妻起る宵あらん」 という句を添えたそうですが、 この句はどのような意味なのでしょうか。 漱石の、どんな感情が込められているのでしょうか。
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喜怒愛玩 名も与えられず、とくに愛されなかった猫は、もっともらしい俗物の 軽薄な言動を観察しながら、不平も云わずに、けなげな生涯を終えた。 むしろ墓に眠ってから、ハっとするような光景を見るのではないか。 わが家にまぎれこんで居候となった家猫の習性は、近代エゴイズムを 模索していた漱石に、深い感銘を残しました。 人もまた、かりそめの世にあらわれ、虚しく消えていく存在なのです。 ヴァイオリニストの巌本真理さんは、雷鳴の音が好きだったそうです。 烈しい音と光は、あたかも怠惰な日常に警告を発するように響きます。 Wikipedia の“安らかに眠ることを願った一句”は陳腐な評釈ですね。
お礼
俗と怠惰という現世を離れ、眠るというよりはむしろ動・烈の中に住むことを願ったのでしょうか。深い思いやりを持って読んだのですね。 ありがとうございました。