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「永き日や 欠伸うつして 別れ行く」
「永き日や 欠伸うつして 別れ行く」(夏目漱石) 漱石が、松山で高浜虚子と別れる時に贈った句だと言われています。 この句には、漱石のどのような感情が込められているのでしょうか。 ご回答、お待ちしています。
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正岡子規の従弟で自死した藤野古白の一周忌(明治29年4月8日)の寄せ句があります。 永き日を君あくびでもしているか 虚子 http://www.chiho.jp/2009/04/post_696.html 古白とは秋につけたる名なるべし 漱石 その後、「道後の温泉にて神仙体を草したること」として、この「送別」が詠まれています。 永き日や欠伸あくびうつして別れ行く 愚陀(=愚陀物=漱石) のどかな温泉地で神仙体を愉しみながら、虚子の句の本歌取りの形を狙って、別れの淋しさをさりげなくアンニュイに韜晦したもののようです。 虚子サイドからの印象はここで読めます。 「漱石氏と私」 http://www.aozora.gr.jp/cards/001310/files/47741_37678.html
お礼
どうもありがとうございました。
補足
アンニュイ、淋しさはやはり、漱石にもありましたでしょうね。 のどかな春の日の穏やかな気分と、言葉など要らない、 欠伸だけで通じる2人の結束の強さを 私は感じました。 詳しいご回答、感謝しています。