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夏目漱石 こころ
夏目漱石の「こころ」について質問です。「わたし」と母が父の病気について語る場面で「母の頭は陛下の病と父の病とを結びつけて考えていた」とあるのですが、これはどういう意味でしょう。 回答お願い致します。
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以下のとおりお答えします。 >夏目漱石の「こころ」について質問です。「わたし」と母が父の病気について語る場面で「母の頭は陛下の病と父の病とを結びつけて考えていた」とあるのですが、これはどういう意味でしょう。 ⇒陛下は一国の、父は一家の主(あるじ)ですね。どちらも、そういう重鎮というか「やんごとなきお方」なのですから、周囲の者にとっては、ともに一大亊ですよね。そういう意味で、「母の頭は(=母は無意識のうちに)陛下の病と父の病とを結びつけて考えていた」のだと思います。 ところで、このセリフはどのあたりに出てきましたかね? おそらく、「中 両親と私」の始めの方だと思いますが、見つかりません。ただ、「四」の一五七頁(初版本)に、『勿体ない話だが、天子さまの御病気も、お父さんのとまあ似たものだらうな』というセリフが出てきます。これは母のセリフでなく、父自身のセリフのようです。「おや?」と思われたでしょうね。しかし、セルフ中の「お父さん」は、自分のことを言っているのではなく、一般家庭の長を示唆しているものと考えられるのです。文脈上、「そう見做さないと、筋が繋がらない」のです。いかが思われますか?
お礼
詳しく説明してくださり、ありがとうございます!