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コーシーの定理を使って・・・・
∫exp[-(x-πih/p^2)^2p^2]dx π:パイ、i:虚数のi、h:整数、積分範囲はマイナス無限大からプラス無限大においてコーシーの定理を使うと ∫exp[-(x-πih/p^2)^2p^2]dx=√π/p らしいです。導き方を教えて下さいませ。
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え~,どうも oshiete_goo さんの二番煎じ解説ですが..... > ∫exp[-(x-πih/p^2)^2p^2]dx > ここで()内の変数全てをある一つの変数とおくということでしょか まず,p を( )内に入れてしまって (1) ∫{-∞ to ∞} exp[-(px-πih/p)^2]dx とし,px = y とすれば dx = dy/p ですから (2) (1/p) ∫{-∞ to ∞} exp[-(y-ia)^2] dy, ただし a = πh/p になります. 1/p は積分計算の本質に関係ありませんから,y を x ともう一度書きなおして (3) ∫{-∞ to ∞} exp[-(x-ia)^2] dx を論じているのが oshiete_goo さんのご回答です. で,oshiete_goo さんのご回答の趣旨は exp(-z^2) という関数を複素平面の経路 ABCD について一周積分するというものです. 下の図を見てください. あとで R→∞ としようというつもりです. 虚 │ │ │ -R │ R ──┏━━━>━━━┓───実 A┃ │ ┃B ┃ │ ┃ ∧ │ ∨ ┃ │ ┃ ┃ │ ┃ D┗━━━<━━━┛C -ia│ 経路 AB については(oshiete_goo さんの I1), z は実数で -R から R まで変化しますから (4) I1 = ∫{-R to R} exp[-x^2] dx と書きなおせます. これが R → ∞ で √π になるのはよく知られたガウス積分です. 次に経路 CD ですが,ここでは z が R-ia(C 点) から -R-ia (D 点)まで変化します. 虚数部は一定のままで,実数部が変化するのです(実軸に平行ですから当然ですが). つまり (5) I3 = ∫{R-ia to -R-ia} exp[-z^2] dz = - ∫{-R-ia to R-ia} exp[-z^2] dz で,実数部だけ変化することに注目して z = x-ia とすると (6) I3 = - ∫{-R to R} exp[-(x-ia)^2] dx これで R →∞ としたものが(3)に他なりません. 経路 BC と経路 DA からの寄与は oshiete_goo さんが書かれておられるように R → ∞でゼロになります. さて,コーシーの定理は, 「f(z) が閉曲線Cで囲まれる領域およびC上で一価正則であるとき (7) ∫{C} f(z) dz = 0 である」 というものでした. 今は f(z) = exp(-z^2) で,これは複素平面全体で一価正則です. したがって,今の場合は (8) ∫{ABCD} exp[-z^2] dz = 0 ということになります. R→∞ で経路 BC と経路 DA からの寄与が消えるというのですから 残るのは AB と CD の分で (9) ∫{-∞ to ∞} exp[-x^2] dx - ∫{-∞ to ∞} exp[-(x-ia)^2] dx = 0 第1項が AB の分,第2項が CD の分です. したがって,(4)を参照して (10) ∫{-∞ to ∞} exp[-(x-ia)^2] dx = ∫{-∞ to ∞} exp[-x^2] dx = √π になります. (2)を見ると,1/p が残っていましたから,結局最終的に (11) ∫{-∞ to ∞} exp[-(px-πih/p)^2] dx = (√π)/p が得られました. seven_triton さんのご回答にちょっとコメント. > 変数変換してx-πih/p^2を改めてxとすれば たしかに変数変換すれば基本的ガウス積分の型形になりますが ∫{-∞ to ∞} exp(-x^2) dx ではなくて ∫{-∞-ia to ∞-ia} exp(-x^2) dx となってしまいます. 変数を実数分だけずらすことについては,積分範囲が -∞から∞までですから 問題はありませんが,虚数分ずらしても大丈夫かどうかはわかりません. 結果はオーライなのですがね. もうひとつ,puh さんの No.1 の補足にコメント. > コーシーの定理は任意の閉曲線の線の複素経路積分が0となることを示す定理です。 上で書きましたように,閉曲線Cで囲まれる領域およびC上で一価正則であるときに 複素経路積分がゼロなのです. 1位の極があるときには積分値はゼロではなく, 極の留数と結びつけられるが留数定理です.
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- siegmund
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siegmund です. oshiete_goo さん,二番煎じの上に過分なおほめで恐縮です. oshiete_goo さんのご回答があったので当初は回答するつもりはなかったのですが, 質問者補足を見て,つい口を出しました. oshiete_goo さんのアドバイスには全く同感です. > どうすればうまくいくかは, > ある程度経験とか慣れ(センスのある人はいらない?)が必要で, > 一般的処方箋はないものと筆者は理解しています. 私も一般的処方箋はないと思います. ある程度の練習と経験が必要でしょう. 本問題のような比較的単純な場合は積分経路のとりかたがすぐ見えますが, 超越関数の積分表示などには 「こんな積分路をどうやって思いつくんだ」 というようなものもあります. 腕のある人が見ると,「そりゃ当然でしょう」かも知れませんが...
- oshiete_goo
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siegmund先生, 本質を突くとともに,わかりやすくきわめて丁寧な説明をありがとうございました. おかげさまで, 筆者の稚拙な表現力では伝え切れなかった議論の詳細が視覚的にもすっきりと展開され,説明の手本という意味でも非常に教えられました. 質問者へのアドバイス 複素積分を利用して欲しい積分値を求める方法のポイントは, 求めたい式を積分の一部に含んで,かつ 1)極を都合よく含んでいて(あるいはうまく極を回って)値が留数定理を用いて求まる または 2)今回のように全体は0(正則な場合) となっていて,しかも「他の項の積分値がわかる」 ように,うまく被積分関数と積分路を選ぶことだと思います. 今回は∫{-∞ to ∞} exp[-(y-ia)^2] dy の形でしたから, ∫_{C} exp[-z^2]dz の形でうまく(I3に)求める項が出てくるように積分路Cをとれました. >∫exp[-(x-πih/p^2)^2p^2]dx ここで()内の変数全てをある一つの変数とおくということでしょか。 既にsiegmund先生の解説で理解されておられるかも知れませんが,これは,1つの変数でおいたのではなく,この形が現れるように関連する被積分関数exp[-z^2]をとったというのが適切な答でしょう. なお,先ほど「とれました」といったのは,どうすればうまくいくかは,ある程度経験とか慣れ(センスのある人はいらない?)が必要で,一般的処方箋はないものと筆者は理解しています. puhさんがもしも理工系のご専門(に進まれるおつもり)なら(あるいはそうでなくても趣味でも),ある程度典型的パターンを練習しておくと,見えるようになってくると思います.(もちろん筆者はえらそうなことをいえる程のものではありません.)
- oshiete_goo
- ベストアンサー率50% (374/740)
基本的には,コーシーの積分定理を使って ∫(-∞ to +∞)exp[-x^2]dx=√π の形に結び付けられれば, 後は変数変換でいいのでしょう. 有名問題なので, 詳細は参考書等を調べた方が確実と思いますが, 急ぎのようなので概要だけでも. ∫exp[-z^2]dz を4点 A(-R), B(+R), C(+R-ia), D(-R-ia) (a>0)を順に時計回りに回る長方形の積分路Cに沿って積分する(反時計回りの方がいい気もしますが, 一応a>0にあわせて). 正則関数なので 0=∫_{C} exp[-z^2]dz =∫(A to B) exp[-z^2]dz+∫(B to C) exp[-z^2]dz+∫(C to D) exp[-z^2]dz+∫(D to A) exp[-z^2]dz と書けて, 第2項は絶対値を評価していくと, z=R-iy (0<=y<=a)として |exp[-z^2]|<=|exp[-R^2+i2Ry+y^2]|<=exp[-R^2+a^2] より, |(第2項)|<=exp[-R^2+a^2]|∫(0 to a)(-idy)|=exp[-R^2+a^2]*a→0 (R→+∞) となり, 第4項もほぼ同様で→0 また, 第1項=I1, 第3項I3とすると, I1=∫(-R to R) exp[-x^2]dx →√π (R→+∞) I3=-∫(-R-ia to R-ia) exp[-z^2]dz 積分変数z=x-ia でxに変えて exp[-z^2]=exp[-(x-ia)^2]より, I3=-∫(-R to R)exp[-(x-ia)^2]dx →-(求める式) (R→+∞) すると, R→+∞として ∫(-∞ to +∞)exp[-(x-ia)^2]dx=√π 後は責任をもてませんので, 対応はご自分で確認下さい.
- seven_triton
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∫exp[-(x-πih/p^2)^2p^2]dx は ∫exp[-(p^2)*(x-πih/p^2)^2]dx ってことですよね。変数変換してx-πih/p^2を改めてxとすれば ∫exp[-(p^2)*x^2]dx…☆ となります。 ∫exp[-y^2]dx=√π はお分かりになるでしょうか。この式においてy=pxと変数変換すれば☆=√π/p と求まります。 コーシーの定理は・・・どこに使うんでしょうね。
補足
ご回答有り難うございます。 >∫exp[-(x-πih/p^2)^2p^2]dx は >∫exp[-(p^2)*(x-πih/p^2)^2]dx ってことですよね。 そうです。 >変数変換してx-πih/p^2を改めてxとすれば >∫exp[-(p^2)*x^2]dx…☆ となります。 仰るとおりです。しかし、積分範囲に虚数が出てきます。虚数は大小の概念はありません。この辺はどうなのでしょうか。上式の虚数項を上手く取り扱うためにコーシーの定理が必要となるみたいですが、詳細はわかりません。
- roro02
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申し訳ありませんが、そのコーシーの定理を書いてもらえませんか? それが分かればトライできます。ちょっと調べられるだけの時間と自信がないのでよろしくお願いします。何も考えず一字一句そのまま書いてください。 それから()^2p^2のところの右の累乗はpだけにかかっているのですよね? また、導きたい右辺のルートはどこまでかかっていますか? 分数全体ですか? それともπだけですか? 分数全体だと思いますが、念のため。
補足
ご回答有り難うございます。 コーシーの定理は任意の閉曲線の線の複素経路積分が0となることを示す定理です。 二乗はカッコにもpにもかかっていますので、上記の数式に間違いはございません。 右辺の√はパイだけにかかっております。
補足
ご回答有り難うございます。 ∫exp[-(x-πih/p^2)^2p^2]dx ここで()内の変数全てをある一つの変数とおくということでしょか。そうすると積分範囲に虚数が出てきて、その範囲を4つの部分に別けて積分するということでしょうか。せっかくご回答下さいましたが、理解できかねるところが全般にありますので、参考書などをご提示頂ければうれしく存じます。