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自然状態はどんな状態?
人類の最初っていうか、歴史的に最初の人の集団がいる状態という、自然状態はどんな状態ですか? ホッブズとかロックとかルソーとかがいろいろ言っていますけど、本当のところはどうですか? 現在それは解明されていますか? 僕は、人間は猿から進化したから、秩序があったんだと思うんですよ。 猿のときにもう政治っていうか秩序維持があって、それから人間に進化したと思うんです。だから、自然状態は、秩序があったんだと思うんです。 ホッブズとかロックとかルソーとかの言う自然状態は、進化のことは考えてなかったのですか?
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- tachiuo
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社会契約説では、まず国家のない状態を考えます(国家のある状態が「社会状態」です)。国家のない状態が「自然状態」です。これを考えた上で、国家成立の意義を論ずるのです。 ホッブズは「万人の万人に対する闘争」と捉えましたが、私はこれが最も正しいと考えます。人間は浅ましいものです。もっとも、ホッブズのように、だから自然権を譲渡して絶対王政を論ずるのは、時代の限界ではありますが。ただし、ホッブズも絶対王政を正当化するために主張したのではなく(正当化する主張は「王権神授説」)、当時なら止むを得ないところでしょう。 ロックはええかげんなオッサンです。一方では人間には生まれながらの理性はなく白紙だと言っておきながら、社会契約説では、人間には理性があるので、ホッブズの言うような人殺しさえ正当化されることはなく、自然状態は概ねよいというのですから。しかも、人殺しはないけれども、泥棒に入られる恐れはある。だから、泥棒を防いで自然権(特に財産権)を守るために政府に信託したといいます。彼は、泥棒に入られるブルジョアのことしか考えておらず、泥棒せざるを得ない貧しい人々のことは考慮していません、 ルソーは、もっとひどい奴だと思います。彼は、自然状態こそ理想なのですから。この人物は、無秩序が大好きなのです。そもそも家族を否定していますから。また、ルソーは、「一般意志」による契約を唱えていますが、一般意志が一つのものになるはずだという彼の考え方は、ファシズムや共産主義のような全体主義につながります。非常にけしからん思想家であると思います。
- pyon1956
- ベストアンサー率35% (484/1350)
まあ、仰るように「自然状態」なるものは彼ら社会契約学説の人々が作った概念であって、現実にそういうものがあった、というのとは違います。 #1さんの指摘にもありますが、当時の王権神授の考えに対抗する上で同じく神学を基盤としながらも、神が作ったのは自然である→自然の状態(創造された状態)で人間はどうであったろうか、という思考ですね。 でもっていわゆる進化論(正確には自然淘汰による進化)はチャールズ・ダーウィンで、19世紀後半。他にラマルクとか、エラズマス・ダーウィン(チャールズのおじいさん)、などの進化論がありますがいずれも17世紀中葉以後。ルソーは18世紀のひとなのですが、文献からはこれら進化説を知っていた形跡は皆無で、実際進化論が社会問題となったのはチャールズ・ダーウィンの学説が「猿が人間に進化した」として喧伝され、キリスト教の創造説とぶつかった19世紀後半であり、一般人はそれまではあまりこの学説のことは知らなくても不思議ではないように思います。 あとホッブスやロックは18世紀前半以前の人なので当然進化説は知りません。 なお、秩序ないし何らかの社会組織があったことと政治というものは同一視してはまずいのでは?権力ないし権力組織のことを彼らは語っているのですから。(まあ、もっともかなり素朴かつ空想的ですが)
- davis2006
- ベストアンサー率19% (7/36)
下記のURLが参考になると思います。 あと、進化については、3人とも進化論がでる以前の人達ですから、まったく念頭に無かったと思います。
お礼
皆さん、回答ありがとうございます。