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X^n=1の解について
X^n=1 (Xのn乗根)の解は、 X=cos(2πt/n)+isin(2πt/n)=e^(iθ) (ただし、θ=2πt/n, 0≦t<n, tは整数。) の他に表示方法(というか、解法?)はありましたか? 追伸: 確か、 X^n=1 ⇔ X^n-1=0 ⇔ (X-1)(X^(n-1)+X^(n-2)+X^(n-3)+...+X^3+X^2+X^1+X^0)=0 という解法もありましたよね。 ココからは、解きにくいですが。
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Xのn乗根ではなく、1のn乗根です。当然極形式で書かれたcos(2πt/n)+isin(2πt/n)=e^(2πti/n)は解ですが、要するに別の解法というのはcos(2πt/n)やsin(2πt/n)を具体的に計算できないか、というのと同じことです。たとえばn=2のときは、±1になるのは当然として、n=3のときはcos(2π/3)やcos(4π/3)は簡単に計算できます。あるいは、(X-1)(X^2+X+1)=0として、X=1以外の解は二次方程式X^2+X+1=0として解いてもよいと思います。n=4のときは当然±1、±iが解になりますが、これは(X^2-1)(X^2+1)=0と因数分解できることから明らかでしょう。難しくなるのはここからです。 n=5のときは(X-1)(X^4+X^3+X^2+X+1)=0となって、あとはX^4+X^3+X^2+X+1=0を解けばよいですが、これは相反方程式といって二次方程式に帰着されます。(たとえばここを参照http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=1230509)さらにn=6のときは簡単で、(X^3-1)(X^3+1)=(X-1)(X^2+X+1)(X+1)(X^2-X+1)=0と因数分解して解くことが出来ます。もちろんcos(π/3)などが計算できることと深く関係しています。そしてn=7のときは代数的に計算して解くことはできません(実はこのことは正確には嘘で、二次方程式を解くだけでは無理という意味です。詳しくは一番下に書きます)。逆に言うと、cos(2πt/7)+isin(2πt/7)としか書きようがないということです。さらに続けますが、n=8のときは計算可能です。(X^4-1)(X^4+1)=0と因数分解して、X^4-1=0の解は±1、±iですが、X^4+1もY=X^2と置いて二次方程式とみなせます(複素数の解しか出てきませんが)またn=9やn=11も計算できません。n=10の場合はうまい解法があって解くことができます。これは(X^5-1)(X^5+1)と因数分解して、さらに(X-1)(X^4+X^3+X^2+X+1)(X+1)(X^4-X^3+X^2-X+1)と因数分解されます。あとは先の相反方程式に帰着すればよいのです。ちなみにn=12のときも計算できます。詳細は略。 n=14,15では計算できませんが、n=16ならば計算できます。そしてこれが決定的に面白いことなんですが、n=17のときが例外的に計算できることが知られています。これは天才数学者ガウスがある日朝目覚めると思いついたという逸話があるぐらい有名な話です。ここで説明するには余白が少なすぎます(笑)さらに余談ですが、n=257(素数です!)でも計算することができます。僕は二年前に1週間かけて計算したことがあります。 n乗根が具体的に計算できるかどうかというのは、作図の問題とも深く関わってきます。一般に二次方程式のみに変形して解を求めることができるものは作図可能になります(代数的に解くという作業はべき根も許すので、作図不可能な3次方程式や4次方程式も解くことができますし、5次以上でも解けるケースがありますが)たとえばn=3,4,5,6,8,10,12,17の例はどういうことかというと、コンパスと定規だけで、正三角形、正方形、正五角形、正六角形、正八角形、正十角形、正十二角形、正十七角形などが作図可能だ、ということです。正三角形、正方形ぐらいは出来そうに思われるでしょうが、正五角形などもまあまあ簡単に作図できます。ご興味あればwebにたくさん転がっているので検索されてください。あと中学で習うことですが、角の二等分線はいつでも作図可能なので、正三角形が作図可能ならば、正六角形も作図可能です。正十七角形が作図可能!というのは驚くべきことだと思います。逸話ではこれをガウスはある朝思いついたそうです。またどうでもよくなってきましたが、正二百五十七角形も作図できます。出来ると言うことの証明は僕にも分かりますが、では一体どう作図したらいいのかというととてもすぐには答えられませんが(笑) さらにさらに余談になりますが、三次方程式、四次方程式の解の公式というものがあって(ただし複素数の三乗根といったちょっと許しがたい記号がたくさん出てくるので、具体的に解を書けた気にならないのですが)それを使うとX^9-1=0も解くことはできます。たとえば(X-1)(X^8+X^7+…+X+1)=0と因数分解しておいて、X^8+X^7+…+X+1=0を相反方程式と思って解いたり、あるいは、X^6(X^2+X+1)+X^3(X^2+X+1)+X^2+X+1=0と変形して、(X^6+X^3+1)(X^2+X+1)=0とさらに因数分解して、最後はX^6+X^3+1=0を解く問題に帰着させるという方法です。最後は6次方程式ですが、Y=X^3とおけば、ただの二次方程式です。最後、その解の三乗根を計算しなくてはいけませんが、ここはもうそれ以上変形しようがありません。このことは正九角形が作図できないことと深く関係しています。あるいは古代ギリシャ数学で言われていた三大作図不可能問題のうちの一つ、角の三等分線は一般に作図不可能である、というのとも深く関係しています。 嘘を書くのではあれなんで、一応コメントしておきますが、三次方程式と四次方程式は解けるという立場からすると上で書いたようにn=9やn=15のときも解けることになります。そしてn=7のような場合ですら、結局相反方程式X^6+X^5+…+1=0(X^3で割って、Y=X+1/Xと置く)を解くことにより計算できなくもありません。何を持って解けたかということになるんですけれども。かなり代数学の知識が必要になりますが、実は代数的に解くという作業は四則演算に加えて、1のn乗根を取るという操作もしていいということにしていますので、三乗根を取る操作ぐらいは許してあげるとすると、n=7ぐらいでも何とか計算できるということになります。
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- adinat
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♯1です。n=15は開平のみで可能でした。すみません。一般に3,5,17,257,65537とこれら一回づつの積、および2のべきとの積になるときは二次方程式のみで計算できるようですが、しかしそれにしてもたとえばx^10+x^5+1=0のような方程式でさえ5乗根をとる操作を禁止されると非常に解くのが困難なような気もします。 ♯2さんに触発されてx^11=1を解こうと試みましたが、可解な5次方程式を解くのはなかなか大変です。計算が破綻しました。ガロア群の構造を見れば解法が示唆されるのでしょうか。 以下この問題に関する僕なりの考え。 方程式を代数的に解くという作業は、四則演算とべき根を取る操作(n乗根)のみによる有限回の操作を指すことします。その観点からみると1のn乗根を計算するというのは非常にナンセンスな問題になります。つまり自明に解けるわけです。だから解の表示を具体的に計算したいという動機があるならば、なるべくなら演算を四則演算のみに固定したいと考えるのは自然なことだと思います。ところが四則演算のみに頼って解ける方程式は、せいぜい1次式に因数分解される方程式程度です。二次方程式すら解けない。だから√ぐらいは許そうということにします。四則演算と√のみ使ってよいということにすれば、n=2,3,4,5,6,8,10,12,15,16,17… などのときに限り具体的に方程式が解けることになります。n乗根記号を使ってもよいということにすればいつでも解ける、ということになりますね。 具体的にこの方程式の解法をべき根も許してやってみたくなりましたが、なかなか険しい道のりのようです。
- Tacosan
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きっと勇み足だと思いますが, n=15, つまり正十五角形は作図できます = 加減乗除と開平だけで表すことができます>#1
解法はあるみたいです。 しかし、どんなアルゴリズムなのかは不明のままです。 参考URL: http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=811014