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勅願寺と寺の塀
勅願寺というのはどの様な寺ですか? 「天皇の命令によって建てられた寺」と辞書にありますが、 それだけの意味ではないような気がします。 それと、関連するかどうか分かりませんが、 寺の塀にある線の数によって何かランクのようなものがあると聞いたことがあります。 五本線だと天皇関係(勅願寺)?だったような?
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勅願寺とは天皇の命によって立てられたお寺です。もっとも、建てたいお寺の格を高めるために天皇を絡ませた事もあったかも知れません。 今も昔も天皇は最高のブランドでもあるからです。今でも時々天皇家ゆかりと言う事で詐欺さえおきます。現代のような情報社会ではたいてい嘘はばれますが、時々詐欺が成功する事も少なくないようです。であれば古代においては「天皇ゆかり」を称した場合に、それがどれほど確かなのかと言う事は推察して良いでしょう。しかし、そう言う所縁さえ数百年も経てば何の問題もなくなります。「天皇家ゆかり」「平家ゆかり」「宮元武蔵ゆかり」いろいろな伝説が生じます。 寺の塀の筋は定規筋と言います。寺の格の高さを表すもので、5本線が最高です。昔は厳格な規定があったようですが現在はかなりファジーとなっているようです。 それで、自分の寺が五本線にふさわしいと思えば五本線を入れます。そして、本山が五本線ならその支店である末寺が五本線を入れることは無いでしょうが、わざわざ4本線や3本線を入れないこともしばしばです。
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- yuhkoh
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現当二世(現世と来世)の安楽を祈願したり、特別に帰依した寺院を祈願所といいます。初めは薬師寺や国分寺のように、朝廷の勅命によって建立された官寺に限られていましたが、後に貴族・将軍・大名が祈願のために新たに創建したり、既在の寺院を指定したり、あるいは貴族・僧侶が建立した後に奏上された寺院もこのように呼ばれ、多くの祈願所が生まれました。これら祈願所のうち、天皇の勅令によって玉体安穏・鎮護国家を祈る寺院を御願寺(ごがんじ)・勅願寺といいます。この呼称は鎌倉時代以降、幕府建立の祈願所と区別する意味で起こったもののようです。 勅願寺の多くは天皇宸筆の寺額(勅額)を掲げ、創建当時した天皇の在世中は「今上皇帝聖躬万歳」などと書かれた天皇の長寿を祈る位牌(寿牌)を、崩御後は冥福を祈る位牌(霊牌)が祀られます。 参考『日本仏教史事典』吉川弘文館 『岩波仏教大辞典』岩波書店 『密教大辞典』法蔵館