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中国古典の抱朴子ほうぼくし?とはどういう意味ですか
中国古典の抱朴子ほうぼくし?とはどういう意味ですか? あと内編と外編があるようですが、内編と外編の内容はどういったものが書かれているのですか?
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『抱朴子』に関しての概要はWikipediaにまとまっていますので、先ずはそちらを一読して貰った方が早いかと。 - Wikipediaの解説: 抱朴子 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%B1%E6%9C%B4%E5%AD%90 上記の解説記事を踏まえた上で補足すると…まず中国古典などでよく見られる「○○子」という書物名ですが。これは古代中国の習慣で人物名の後に付けて敬意を表す尊称です。日本語の「○○様」とほぼ同じ意味です。またこれから派生してその人物が著した書物にも同じ様に末尾に「子」を付けて表し敬意を表します。ですのでこの場合の『抱朴子』という名前には「抱朴さんが著した立派な書物」という意味が込められています。 同じ様に中国古典の代表的な書物には皆それぞれに… - 老子 - 孫子 - 孔子 - 荘子 - 孟子 - 韓非子 ~という風に「子」の文字が付けられていますね。 またこの中国の習慣に倣って日本でも、「小野妹子」や「蘇我馬子」といった様に末尾に「子」の字を付けて高貴な男性である事を表す習慣がありました。現在の様に主に女性の名前として使われる様になったのはずっと後の時代になってからで(200年ほど後に嵯峨天皇が自身の娘たちに「○○子」という名前を付けてから)、元々は「子」という文字は男性の名前に付けるものでした。 尚、『抱朴子』の内編は仙人への成り方、外編は仙術と神仙思想を応用して外交政治等の世の諸問題を解決する方法について述べたモノです。現代人の感覚で冷静に考えると仙人になってどうこうなんて完全にオカルトの偽科学本なんですが(笑)、現代日本でも時の総理大臣がWikipediaをコピペしたインチキ本を「ゆっくり読んで栄養補給したい」などとありがたがっている訳ですから、二千年前から人間の知的レベルはそう変わってはいない様です。 >"抱朴" の意味 Wikipediaにも少しだけ解説されてますが、この「抱朴」とは元々はさらに前の時代の老子の言葉である "见素抱朴 少私寡欲" から来ている言葉で。意味は「素をあらわし朴を抱き、私を少なくし欲を寡なくせ」となりますが…日本人だと「"朴"って何?」ってなりますよね(笑)。 同じ漢字を使う民族であっても歴史的背景などから微妙に意味や字体などが違っているのが混乱の元ですが。この「朴」とは「樸」の事であり、「樸」とは「切り出したばかりの天然木材」を意味します。つまり「抱朴」とは「自然な状態の木材を抱きかかえる」という意味になり、そこから転じて「着飾らず自然なありのまま」という意味になります。つまり日本語でも良く使う「素朴」と同じ意味ですね。 はい、もうお分かりかと思いますが、日本語の「素朴」はこの「见素抱朴(見素抱朴)」を縮めた二字成語なんですね。これでWikipediaに書かれている「素朴な性格であったため~」という解説の意味も分かって頂けたかと思います。 P.S. ちなみに著者の抱朴子こと葛洪の従兄弟である葛玄は、『三国志』などにも登場する有名な道士の左慈元放の弟子で、この関係性から神仙思想に傾倒して『抱朴子』を著したものと思われます。左慈はあの曹操にも面会し道教思想を説いて弟子になる様に薦めますが、古代中国にあっても屈指の合理主義者であった曹操はこれを拒否し左慈を捕らえようとしますが、逆に左慈によって呪いを掛けられ生涯の偏頭痛持ちになったと伝えられています。
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- SPS700
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