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数学、直交の分野に関することです。
L={u∈L^2(-1,1);u(t)=u(-t)(-1<t<1)} とすると、LはL^2(-1,1)の閉部分空間である。このとき、 L^⊥={u∈L^2(-1,1);u(t)=-u(t)(-1<t<1)}. Lへの射影PLは PLu(t)=1/2・(u(t)+u(-t)) (u∈L^2(-1,1)). この時、2行目の閉部分空間になるのはなぜか、3行目L^⊥がこのように与えられるのはなぜか、5行目射影PLがこのようになるのはなぜか、について教えていただきたいです。よろしくお願いします。
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L^2(-1,1)について考えますから、部分集合のtに関する条件はルベーグ測度での「ほとんど,いたるところ」 になります。例えば、L={u∈L^2(-1,1);u(t)=u(-t)(-1<t<1を満たすほとんどいたる所のtに対して)}です。 >閉部分空間になるのはなぜか、 L^2ノルムでLの関数列u_nがuに収束するとしますと、ある部分列u_nk がほとんどいたるとろ uに収束します。つまり、ほとんどいたるところのtに対して、u(t)=limit_k u_nk(t), u(-t)=limit_k u_nk(-t)。ここで、すべてのk について、u_nk(t)=u_nk(-t)だから、u(t)=u(-t)。これでu∈Lが示されました。 >3行目L^⊥がこのように与えられるのはなぜか、 L^⊥は正しくは L^⊥={u∈L^2(-1,1);u(t)=-u(-t)(-1<t<1を満たすほとんどいたる所のtに対して)}. です。M={u∈L^2(-1,1);u(t)=-u(-t)(-1<t<1を満たすほとんどいたる所のtに対して)} としますと、任意のLの元uと任意のMの元vに対して,u(t)v(t)=-u(-t)v(-t)で、正のtと負のtの範囲の積分値が正負逆ですから、∫uv=0はすぐでます。逆に、任意のLの元uとL^2(-1,1)の任意の元vに対して∫uv=0ならvはMに属することは、背理法で証明できます:v(t)=-v(-t)が成立しないtの集合が測度正なら、{t∈(-1,1):v(t)>-v(-t)}か{t∈(-1,1):v(t)<-v(-t)} のどちらかが測度正。ここでは{t∈(-1,1):v(t)>-v(-t)}の場合だけを考えます。{t∈(-1,0):v(t)>-v(-t)}かA={t∈(0,1):v(t)>-v(-t)}のどちらかが測度正({0}はルベーグ測度0よりtの範囲から無視します)。ここでは後者だけを考えますLの元をu=1_A+1_-A (A上とAの元に負を符号をつけた元から成るーA上で、1をとる特性関数)としますと ∫u(t)v(t) dt =∫_A v(t)dt+∫_-A v(t)dt > ∫_A v(t)dt+∫_-A -v(-t)dt (Aの定義より) =∫_A v(t)dt-∫_-A v(-t)dt=0(A上のvとーA上のv(-t)は、任意の区間に値をとる定義域のルベーグ測度が同じなので、背積分値も同じ) より、∫uv=0になりません。 >5行目射影PLがこのようになるのは 1/2・(u(t)+u(-t))がLに属し、さらにu(t)=1/2・(u(t)+u(-t))+{u(t)-1/2・(u(t)+u(-t))} とuを分解して表現すると、u(t)-1/2・(u(t)+u(-t))が L^⊥={u∈L^2(-1,1);u(t)=-u(-t)(-1<t<1を満たすほとんどいたる所のtに対して)}. に属することは簡単な計算で確かめられます。直和での表現は唯一ですので、1/2・(u(t)+u(-t))がuのLへの射影となります。
お礼
とてもわかりやすかったです。ありがとうございました。