複素数平面C上で
f:C→C
を任意の正則同相写像とする
f(0)=bとする
fは単射だから
z∈Cで
f(z)-b≠定数
だからf(z)はz=0でテイラー展開できるから
f(z)-b=g(z)z^n………(1)
とかける。
ただしg(z)z^nはテイラー展開のzの1次以上の
0でない項をまとめたもので
nは自然数、g(z)は正則でg(0)≠0であり
g(0)=aとする。
fは単射だから
任意のzに対してg(z)≠0となる
任意の正実数r>0に対して
Cr={z∈C;|z|=r}
として
tが0から2πまで変化するとき
z=re^{it}
f(z)-bが原点を回る回数を
A(Cr,f(z)-b)
とすると偏角の原理から
A(Cr,f(z)-b)=n
fが単射だから
n=A(Cr,f(z)-b)=1………(2)
これと(1)から
f(z)-b=g(z)z………(3)
となる
ここでg(z)≠定数………(4)
と仮定すると
g(z)=a+h(z)z^k………(5)
とかける
ただしkは自然数、h(z)は正則でh(0)≠0である
だから(3)と(5)から
f(z)-b=az+h(z)z^{k+1}………(6)
となる
あるr>0が存在して
|z|≦r→h(z)≠0
だから
Cr={z∈C;|z|=r}
として
tが0から2πまで変化するとき
z=re^{it}
h(z)z^{k+1}が原点を回る回数を
A(Cr,h(z)z^{k+1})
とすると偏角の原理から
A(Cr,h(z)z^{k+1})=k+1………(7)
となる
|a|<|h(z)z^k|となるzがあると仮定すると
Roucheの定理と(2),(6),(7)から
1=A(Cr,f(z)-b)=A(Cr,h(z)z^{k+1})=k+1
0<k=0となって矛盾するから
任意のz∈Cに対して
|a|≧|h(z)z^k|
となる
|z|=r上で
|h(z)|≦|a|/r^k
となるから、最大絶対値の原理から
|z|≦rにおいても
|h(z)|≦|a|/r^k………(8)
が成り立つ
|z|>rのときは
|h(z)|≦|a|/|z|^k<|a|/r^k
だからこれと(8)から任意のz∈Cに対して
|h(z)|≦|a|/r^k………(9)
となって
h(z)は有界だから
リュービルの定理から
h(z)=定数=h(0)
だから
z=1+|a|/|h(0)|
とすると
|a|/|h(0)|<z=|z|<|z|^k
|a|<|h(0)z^k|=|h(z)z^k|
となって(8)に矛盾するから(4)の仮定が否定され
g(z)=定数=a
となって(3)から
f(z)-b=az
↓
f(z)=az+b
∴a=g(0)≠0だから
fは1次式で表される