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「~をしか~」?
質問番号8367575と同じ小説の中に 》 私はこの白粉気のない顔、この喪服に、彼女の 》 よろこびをしか見なかった。 なる一節があります。 この「よろこびをしか見なかった」とはどういう意味でしょうか? 「よろこびを見なかった」とか「よろこびしか見なかった」なら、私にとっては馴染みの表現ですが、「よろこびをしか見なかった」という表現に戸惑っております。
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#1です。ちょっと急いでいて説明不足でした。補足です。 格助詞: 例、の、を、に、へ、と、より、から、で http://kotobank.jp/word/%E6%A0%BC%E5%8A%A9%E8%A9%9E 副助詞: 例、は、も、だけ、さえ、でも、こそ http://国語文法.com/%E5%89%AF%E5%8A%A9%E8%A9%9E.html しか http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1111673836 1。省略の無い場合 (代)名詞 + 格助詞 + 副助詞 の順です。 私のはこれで、あなたのはあれです。(格助詞「の」に副助詞「は」のついた例。) 山田さんには上げましたが、鈴木さんには上げませんでした。(格助詞「に」に副助詞「は」のついた例。) 彼女のよろこびをしか見なかった。(格助詞「を」に副助詞「しか」のついた例。) 2。省略される場合 格助詞「が」、および「を」の一部は、副助詞の前で省略されることがあります。 私(が)は、山田です。(格助詞「が」が、副助詞「は」の前で省略された例。) 『坊ちゃん』(を)は読みました。(格助詞「を」が、副助詞「は」の前で省略された例。) 彼女のよろこび(を)しか見なかった。(格助詞「を」が、副助詞「しか」の前で省略された例。)
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- SPS700
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「見る」は他動詞で、「を」で示される目的語をとります、それに「しか」という限定がつけば格助詞が名詞の直後につくので「(目的語)+ を(格助詞)+ しか(副助詞)」となります。 この順序は「浅草へは行きます」のように、残っている場合と、「が」や「を」の一部のように省略される場合があって、「あの人は先生です」、「この本だけ読みました」、「よろこびしか見ない」になります。 そこでご質問ですが この「よろこびをしか見なかった」とはどういう意味でしょうか? 「よろこびしか見なかった」と言う意味で「を」が省略されない形です。ちょっと古い表現には「○○をば(格助詞+副助詞)」のように「を」が省略されない形が残っています。
お礼
作者が三島由紀夫なので「ちょっと古い表現」だろうとは承知しつつも戸惑っておりましたが、懇切丁寧な解説をいただき、お蔭様で十分得心がいきました。 誠にありがとうございました。