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連語(複合語)の後の語が濁音化する場合の規則
阿弥陀経・薬師経はキョウ(清音のまま)、涅槃経・観音経・般若心経はギョウ(濁音化)です(国語辞書で確認済)。この場合、『前の語が撥音(ん)の場合は後の語は濁音化する』という文法規則がある、と解釈してよいのでしょうか? また、枕経(マクラギョウ)の場合は?『連語が音(漢語)読みの場合は、濁音化しないが、訓読みの場合は濁音化する』というルールもあると、解釈してよいのでしょうか。 文法的にご説明してくださればありがたいです。
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次のようなアプローチではいかがでしょう。 一、前の語が撥音(ん)の場合は後の語は濁音化する ただし、このような連濁は清音の発音の直後に生じやすく、濁音の場合はその限りではないと。 したがって、阿含(あゴン)経、盂蘭盆(うらボン)経、華厳(けゴン)経、観普賢(かんふゲン)経などでは連濁が生じないのでしょう。 二、連語が音(漢語)読みの場合は、濁音化しないが、訓読みの場合は濁音化する ただし、このような前の語が単漢字の場合に限定する場合。 1)和語の撥音は必ず連濁。撥音でなくとも起し易い…門(かど)経、瓦(かわら)経、枕(まくら)経、棚(たな)経、巻(まき)経 2)漢語の撥音も連濁を起し易い…心(シン)経、観(カン)経、 3)撥音のない漢語でも専門分野では連濁しやすい。…瓦(ガ)経、聖(ショウ)経、明(ミョウ)経 4)連濁のゆれ(専門性と一般語との)…誦(ジュ)経、伝(デン)経 5)連濁しない、その他の単漢語との連語…弘(グ)教、易(エキ)経、契(カイ)経、開(カイ)経、孝(コウ)経、書(ショ)経、茶(チャ)教、読(ドッ)経、秘(ヒ)教、仏(ブッ)教、埋(マイ)教 参考:「日本語の使い方考え方辞典」岩波書店
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- SPS700
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1。仮説1 阿弥陀経・薬師経はキョウ(清音のまま)、涅槃経・観音経・般若心経はギョウ(濁音化)です(国語辞書で確認済)。この場合、『前の語が撥音(ん)の場合は後の語は濁音化する』という文法規則がある、と解釈してよいのでしょうか? 反例(撥音の後に清音が来る例) 阿含経、盂蘭盆経、華厳経、太玄経、南華真経 2。仮説2 枕経(マクラギョウ)の場合は?『連語が音(漢語)読みの場合は、濁音化しないが、訓読みの場合は濁音化する』というルールもあると、解釈してよいのでしょうか。 門経(かどぎょう)、棚経(たなぎょう)、は、質問者さんのおっしゃる通りです。また、そのほかに訓読みではありませんが漢語でもない 瓦経(かわらぎょう)があります。 したがって仮説1は、反例があるので、このままでは成り立ちませんが、仮説2の後半「訓読みの場合は濁音化する」は、例が少なくルールと言えるかどうかは分かりませんが、今のところよさそうです。 これは文法の問題でも音韻史の問題でもなく、語彙の問題ですね。